キャッシュレス化最大の壁は手数料
キャッシュレス化が当たり前のチェーン店とは対象的に、個人商店はいまだに現金オンリーが多い。
なぜ個人商店はキャッシュレス化に消極的なのか?
一番の理由は、手数料の負担だ。
クレジットカードや電子マネーでの支払いの場合、店側はカード会社に3%〜6%の手数料を払うため、儲けが吹き飛んでしまう、本気でキャッシュレス化したいのなら、永年、手数料は1%以下にならないと、デメリットが大きく積極的に導入しようとはならない。
ネックになるのは手数料だけではなく、初期投資として端末を購入する必要もあり、その費用には約10万円かかる。
カード売上の入金も、15日〜30日後になるので、利益の乏しい個人商店では運転資金がショートする危険性がある。
個人商店の多くは、そんなリスクを負うことを避けている。
そんな中個人商店が関心をもっているのが、QRコード決済、楽天ペイ、LINE Pay、PayPay、Amazon Pay、d払いなどです。
消費者のスマホでQRコードを読み込み式なので、店側としては高額な機材を購入する必要はなく、コストを抑えられ、3年間は決済手数料無料というキャンペーンを打ち出したPayPayなどでは、手数料がネックにならず、翌日入金など、中小小売店に優しい。
個人商店にもQRコード決済を普及させ、キャッシュレス先進国の中国人留学生の利用を見込んで、QRコード決済をキャッシュレス化の主流に位置付ける取り組みも始まっている。
やっぱり現金が一番、個人商店主の本音
慎重な個人商店主たちは今はキャンペーンで手数料がタダだというけれど、今後手数料が取られるとなると問題だとし、いまだにQRコード決済導入には踏み切っていない。
入金の仕組みも課題はある。PayPayは1万円たまった段階での振り込み、WeChatPayでは3営業日後の振り込み、Amazon Payでは45日後の振り込みと、仮に3種類のQRコード決済を同時に扱った場合、振り込みのサイクルが統一されていないので、お金が寝てしまうので、やはり現金が一番という思考になるのも仕方ないでしょう。
2、3年後にはコードを読み取るタブレットが店の奥に仕舞われてしまうという事態も十分に想定でき、この辺りの課題をいかにクリアにしていくかが、個人商店にキャッシュレス化を普及させていく上で重要なカギとなる。
永年、手数料(1%以下)が安くなり、周りの店が現金お断り状態になり、カードを持たないと買い物ができない状況、キャッシュを必要としない状況を作り出せれば、キャッシュレスは加速度的に促進されるでしょう。
多くの外国人観光客を見込める来年の東京五輪後に個人商店や商店街がどうなっているのでしょうか?
定着させるには手数料と時間との競争でしょう。
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