巨人・阿部慎之助捕手(35)が一塁に完全コンバートされることが27日、分かった。この日までに原辰徳監督(56)と阿部が話し合いの場を持ち、正式に決まった。来季は打撃に専念し、不動の4番を目指す。この日は東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場で秋季練習が始まり、軽めのメニューで終了。28日から「一塁手・阿部」が本格始動する。
阿部のプロ生活「第2章」がスタートする。「4番・捕手」の“二足のわらじ”に終止符を打ち、打者に専念することが決まった。15年目の来季は、バット一本でチームを日本一へと先導する覚悟だ。
悩み続けた。今季、打率は2割4分8厘、19本塁打。打撃不振の主な原因として、開幕前に発症した首痛の影響は少なからずあった。自身は「キャッチャーをやっている限り、けがは付き物だから」と言い訳にすることはなかったが、打者のファウルを顔面に受けた際は「首が吹っ飛ぶかと…」と恐怖を感じたときもあったという。
それでも決して弱音は吐かなかった。「キャッチャーは好きだから」と言い続けた。その一方で、原監督は「慎之助をこのまま終わらせるわけにはいかない」と気にかけてきた。CS最終ステージで阪神に敗退した直後から、チームを作り直す作業に取りかかり、阿部の再生プランを固めた。この日までに2人は話し合い、心機一転で臨む約束を交わした。
今季の阿部は8月7日のDeNA戦(横浜)から13試合連続、計23試合で一塁スタメン出場した。その際「正直、キャッチャーのときよりも体が楽なんだよね。首もゴキゴキと音がしなくなったし」と話していた。
今季の巨人は8人が4番に入った。打線の軸を作れなかった。23日のドラフト会議では、智弁学園高・岡本和真内野手(18)を1位指名。「4番・サード」を務める可能性がある逸材だが、現実的には「4番・ファースト」の阿部に期待がかかる。今回の完全コンバートには、打撃に専念して全試合で主砲を担ってほしい—という願いが込められている。
この日からG球場で秋季練習がスタート。チームはランニングなど軽めのメニューで終わったが、阿部は室内練習場で黙々と打ち込んでいた。いつまでも響く打球音に、来季にかける阿部の思いが詰まっていた。
◆巨人の捕手事情 今季、阿部以外では、小林(58試合)、実松(13試合)、加藤(6試合)、リーグ優勝決定後に昇格した鬼屋敷(1試合)がマスクをかぶった。来季は小林、実松、加藤の3人が基本線となり正捕手を争う。
出典元:
http:// headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141028-00000073-sph-base
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