生活は便利になっているはずなのに、やることはいっこうに減らない。
「私たちの時代を支配するのは、喜びを欠いた切迫感である」と、エッセイストのマリリン・ロビンソンは言う。
忙しいこと自体は、悪いことではない。
やるべきことはたくさんあるけれど、「期限までに終わらせなければ」というストレスはない。
気候変動に関する社会運動にも参加したいけれど、そんな時間はどこにもない。
問題は、正しい時間管理術を見つけていないとか、努力が足りないとか、もっと早起きすべきとか、自分がダメ人間だとかいうことではない。
こういう皮肉な傾向の典型例が、20世紀に発明された恐るべき道具、電子メールだ。
どんなに高性能な生産性ツールを取り入れても、どんなにライフハックを駆使しても、時間はけっして余らない。
必要なのは効率を上げることではなく、その逆だ。
いつかすべてが片づいて完璧な時間が手に入るというのは、ただの幻想にすぎないのだから。
楽しいことをすべて体験したいという衝動に打ち勝ち、すべてを体験するのは不可能だという現実を受け入れよう。
https://article.auone.jp/detail/1/3/6/7_6_r_20220823_1661234641978749
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