2007年、Folding@homeというプロジェクトが、プレイステーション3(PS3)を使って1ペタFLOPS(1PFLOPS)の処理能力に到達しました。これは当時のスーパーコンピュータと同じくらいの計算能力です。
Folding@homeは、スタンフォード大学が始めたプロジェクトで、世界中のコンピュータの力を集めて、タンパク質の折り畳みを研究しています。これにより、アルツハイマー病やパーキンソン病、がんなどの治療法を見つけることを目指しています。
2007年3月、ソニーがPS3ユーザー向けにFolding@homeのソフトをリリースし、約60万人のPS3ユーザーが参加しました。その結果、PS3が提供する処理能力は約800テラFLOPS(TFLOPS)に達し、全体の約8割を占めました。
この成果により、Folding@homeは分散コンピューティング史上初めて1PFLOPSに到達し、ギネス世界記録にも認定されました。このプロジェクトは、低コストで強力な計算能力を提供する新しい方法を示し、今後の医療研究に大きな影響を与えると期待されています。
Folding@homeは、ボランティアが自宅のPCやゲーム機を使って計算を行うことで、スーパーコンピュータ並みの計算能力を提供します。これにより、タンパク質の折り畳みやミスフォールディング、凝集のプロセスを解析し、アルツハイマー病やパーキンソン病、がんなどの治療研究に貢献しています。
このプロジェクトは、タンパク質の折り畳みを研究し、様々な疾患の治療法を見つけるために始まりました。タンパク質の折り畳みは、生物の機能にとって非常に重要ですが、誤って折り畳まれると病気を引き起こすことがあります。このプロセスを理解するためには、多くの計算資源が必要です。
Folding@homeは、世界中のボランティアの力を借りて、これらの問題を解決しようとしています。