【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と10分足の跳幅(始値からヒゲの長い方までのpips)と値幅(始値から終値までのpips)を使います。この分析は最初に行って、十分なpipsが狙えそうな指標か否かを判断します。
中段のグラフは過去の反応平均値を整理したものです。
グラフから、(1) 最近は以前よりも反応が小さくなっているように見受けられます。(2) 全体的には1分足よりも10分足の跳幅・値幅が大きく、両者の差も十分確保できているため、指標発表後に反応方向を確認してから安全にポジションを取得できる可能性が高く、やり方次第で20pips程度を狙うこともできそうです。一方、(3) 10pips(最悪でも20pips)も含損が生じたら、もう挽回できそうにない、ということが読み取れます。
下段の表は、ポジションの取得時期と解消時期とで、どの程度のpipsが狙えるかを一覧したものです。この表については次により詳しく分析します。
ここでは詳細を割愛しますが、リスクの割にリターンが大きな行に順番を付け、四段目(最下段)の表で以上の反応性分析結果に基づく結論を得ました。本分析結果と結論を以下に整理しておきます。
- 反応性分析では三つシナリオ案を残すことにしました。
- シナリオ案11は、指標発表直後1分足終値がつく頃にポジションを取得し、同10分足終値がつくまでに7pipsを狙うというものです。
- シナリオ案12は、1分足終値がつく頃にポジションを取得し、10分足跳幅で19pips程度を狙うというものです。
- シナリオ案13は、10分足跳幅を狙ってポジションを取得し、同終値がつくまでに12pipsを狙うというものです。
- 全体的には1分足よりも10分足の跳幅・値幅が大きいので、指標発表後に反応方向を確認してから安全にポジションを取得できる可能性が高いことがわかりました。
- やり方次第で20pips以上狙うこともできそうな一方、10pips(最悪でも20pips)も含損が生じたらもう挽回できそうにない、ということが読み取れました。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析では、指標発表前後のローソク足の向きを調べています。このブログでは、指標発表の10分前からの9分足(10-1分足と縦軸に表記)・1分前からの1分足・発表直後の1分足・同10分足の4種類のローソク足を扱っています。これら各ローソク足の向きに偏りがないかと、あるローソク足と別のローソク足との向きが一致する傾向に偏りがないか、を調べています。
下表に前月までの分析結果及び今回分析結論を示します。
反応一致性分析の結果・結論を以下に整理しておきます。
- 反応一致性分析では二つのシナリオ案を残すことにしました。
- シナリオ案21は、指標発表直前1分足の陰線率が74%というものです。
- シナリオ案22は、直後1分足と同10分足との方向一致率が86%というものです。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の良し悪しが反応(値動き)の向きと一致しているかどうかを分析します。より正確には、指標の「市場予想ー前回結果」が指標発表前の折込みとして反応に現れるかと、「発表結果ー市場予想」と「発表結果ー前回結果」の和が指標発表後の反応として表れているか、を分析しています。
指標一致性分析の結果・結論を纏めておきます。
- 指標一致性分析では二つのシナリオ案を残すことにしました。
- シナリオ案32は、事後差異と発表直後1分足の方向一致率が95%あることがわかりました。このことは、本指標が指標発表結果に素直に反応することを示唆しています。
- シナリオ案32は、事後差異と発表直後10分足の方向一致率が77%あることがわかりました。このことは、本指標が指標発表結果に素直に反応することを示唆しています。
【6. シナリオ作成】
以上の分析結果に基づき、ここまでに残したシナリオ案を一覧し、タイミングが同じシナリオ案を統合します。
上段の表は、ここまでの分析結果を一覧したものです。この表から、ポジションを持つタイミングが一致するものを統合すると、下段の表のようになります。
結果は事後に報告します。皆さまのご健闘を祈念いたします。
※ 2017年1月6日0時14分追記
この指標の発表結果と取引結果を、 '17.01/05.18:30予定ー英国景気指標「サービス業PMI」結果(2017/1/5 23:46投稿) に記載しました。
以上
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以上