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さて、戊辰戦争のとき、北陸戦線では薩長軍がかなり苦戦し、江戸の新政府に何度も増援要請がありました。そして、当時まだ維新政府の政権基盤は脆く、一方面一戦での敗戦にさえ、政権幹部は神経質になっていました。新政府は風評・外聞を非常に気にしていたのです。
司馬遼太郎の『花神』は幕末維新の軍事戦略家の大村益次郎が主人公です。その小説によれば、北陸からの増援要請に対し、西郷隆盛は過敏に反応したものの、益次郎は彼我の投入戦力と補給力を踏まえて泰然としていたことが描かれています。
けれども、この小説の益次郎を真似て言えば、これほど高い健康保険料を皆が払い続け、それに国費を加えた大金を、平時からあれだけ投入されていた日本の医療体制が、欧米の僅か1/10程度の負荷で崩壊するはずありません。
でも、医療現場の苦境は事実なので、そんなことは言える訳がない。寄り添う姿勢を見せる隆盛でなければ、人気は保てません。そして、この前例のない非常時にも、歴史(小説)に類型が見つかる以上、SNSの普及やマスコミの報道は支持率低下の本質ではないのでしょう。野党の言う「首相の言葉が伝わらない」ことへの批難は、歴史(小説)的には一理あるのです。
だからこそ、です。
前内閣や野党よりも現内閣への好感度が高い私としては、ワクチン接種が始まったら、接種率を他国にないほど急上昇させてほしいものです。そのためには、現場が混乱して同じ爺さんに3回接種したって大した問題じゃない。
そして、驚くべきスピードでワクチン接種が進んだとき、こう言い放ってくれれば痛快です。国家の非常時に対策をきちんと遂行できるのなら、私の人気なんて大したことじゃない、と。
以上
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