「?T.調査」「?U.分析」は事前投稿です。「?V.結果」「?W.検証」の投稿日時は?Vのタイトル行付近に記載しています。
2017年2月10日18:30に英国実態指標(製造業)「鉱工業生産」の発表が行われます。今回の発表は2016年12月のデータです。
本指標での反応は大きく、ポジションは慎重に持つ必要があります。
ざっくりポイントを以下に整理しておきます。
- 本指標による反応は前月比>前年比です。他の先進国の鉱工業生産関連指標よりも反応が大きい、という特徴があります。
- 本指標の直後1分足跳幅の平均値は25pipsとなっています。平均値である25pipsを超えたことが48%あり、この数字は大きいと言えます(30%前後となる指標が多い)。なお、調査期間において最も反応が大きかったときは50pipsでした。このことから、本指標は安定して大きく反応する、と言えるでしょう
- 直前10-1分足は事前差異との方向一致率が27%となっています。今回、事前差異はマイナスなので、過去データに依れば陽線となる確率が73%です。
- 直前1分足は直前10-1分足との方向一致率が22%となっています。つまり、直前1分足は直前10-1分足と逆方向に反応したことが78%です。
- 直後11分足は、直後1分足との方向一致率が70%となっています。直後1分足と直後11分足とが同じ方向に反応したとき、前者終値よりも後者終値の反応が伸びたことは69%となっています。注意すれば、指標発表後の反応方向を見てからポジションを取っても良いでしょう。直後1分足終値がつく頃にポジションを取り、直後11分足跳幅で解消するとき、過去データの平均値では18pips程度が期待できます。
?T.調査
【1. 指標概要】
英国実態指標「鉱工業生産」は、鉱工業と製造業の企業生産高を指数化した経済指標です。生産高を金額を捉えているか量を捉えているかは調査中です。英国国家統計局が毎月中旬に前月比・前年比を発表しています。
本指標による反応は前月比>前年比です。他の先進国の鉱工業生産関連指標よりも反応が大きい、という特徴があります。
本指標の意義は、鉱工業生産がGDPの構成要素となっているため、その先行指標と言われています。がしかし、英国GDPに占める鉱工業部門の割合は20%程度しかありません。ですから、本指標がGDPの先行指標として役立つかは少し疑問があります。
本指標について既に公開されている情報を整理します。
以下の調査・分析は2015年1月以降前回発表までの23回分のデータに基づいています。
発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均値は25pipsとなっています。平均値である25pipsを超えたことが48%あり、この数字は大きいと言えます。反応が大きいほとんどの指標は、たまに極めて大きく反応して平均値を引き上げていることが殆どです。そのため、本指標のように半数近くが平均値を超える指標は珍しいと言えます。
なお、調査期間において最も反応が大きかったときは50pipsでした。以上のことから、本指標は安定して大きく反応する、と言えるでしょう。
(2-1. 過去情報)
本指標の過去の動きを下図に示します。
前年比は前回発表結果よりも改善と予想されています。がしかし、反応への影響が大きい前月比は、今回の市場予想が前回結果よりも1.9ポイントも下がっています。
今回の事前差異はマイナスとなっています。事前差異と直前10-1分足・直前1分足は、それぞれ方向一致率が27%・77%となっています。すなわち、過去データに従えば、今回の直前10-1分足が陽線となる確率は73%、直前1分足が陰線となる確率は77%ということです。
事前差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率には、偏りが見いだせません。また、事後差異と直後11分足の方向一致率にも偏りは見出せません。そして、事後差異と直後1分足には方向一致率が70%となっています。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を以下に示します。
直前10-1分足の過去平均値は、跳幅が13pips、値幅が9pipsです。
直前10-1分足は事前差異との方向一致率が27%となっています。今回、事前差異はマイナスなので、過去データに依れば陽線となる確率が73%です。
直前1分足の過去平均値は、跳幅が9pips、値幅が5pipsです
直前1分足は直前10-1分足との方向一致率が22%となっています。つまり、直前1分足は直前10-1分足と逆方向に反応したことが78%です。
直後1分足の過去平均値は、跳幅が25pips、値幅が15pipsです。
事前差異からは、直後1分足の反応方向を示唆していたという偏りが見いだせません。但し、事後差異がプラスなら陽線、マイナスなら陰線という方向一致率は70%です。発表結果には、やや素直に反応していたようです。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が70%となっています。直後1分足と直後11分足とが同じ方向に反応したとき、前者終値よりも後者終値の反応が伸びたことは69%となっています。
注意すれば、指標発表後の反応方向を見てからポジションを取っても良いでしょう。直後1分足終値がつく頃にポジションを取り、直後11分足跳幅で解消するとき、過去データの平均値では18pips程度が期待できます。
(2-3. 関連指標)
割愛します。
?U. 分析
解釈・コメントは「?T. 調査」の該当箇所に記載済のため、以下は分析結果のみを示します。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
指標一致性分析では、事前差異と事後差異の方向に偏りがないかを調べています。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
?V. 結果
2017.2/10.18:30発表
2017年2月10日21:10追記
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
?W. 検証
【8. 調査分析検証】
今回は、製造業生産・建設支出・貿易収支と同時発表でした。漠然としたイメージでは、これらのうち鉱工業生産の結果に最も反応するという感覚があります。
今回は、いずれも市場予想に対し改善結果となったため、これらの指標間の強弱を比べることができませんでした。今後、発表日時が重なることが多いこれら指標の強弱関係について定量化していくつもりです。
本指標の直後1分足跳幅の過去平均値は25pipsとなっていました。平均値である25pipsを超えたことは48%ありました。
今回跳幅は10pipsですから、従来に比べて小さな反応となりました。おそらく、発表時(141.59)に日足チャート上で転換線(141.34付近)を上抜けたばかりだったため、ヒゲを残して反転する恐れがあったからではないでしょうか。
事前分析では、直前10-1分足と事前差異の方向一致率が27%となっていました。今回、事前差異はマイナスなので、過去データに依れば陽線となる確率が73%でした。
結果は陽線となりました。
また、直前1分足は直前10-1分足との方向一致率が22%となっていました。
がしかし、実際は直前10-1分足と同じ方向(陽線)となりました。
そして直後11分足は、直後1分足との方向一致率が70%となっていました。そして、直後1分足と直後11分足とが同じ方向に反応したとき、前者終値よりも後者終値の反応が伸びたことは69%となっていました。
結果は分析通りとなりました。
【9. シナリオ検証】
シナリオには問題ありません。
本指標は相性が良いのか、ブログを始めてからの成績も良好です。
以上
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以上