以下に本指標の過去傾向に基づくポイントを整理しておきます。
- 発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅平均値は35pipsとなっています。そして、平均値を超えたことは42%です。調査期間中、最も反応が大きかったときは75pipsでした。
但し、2015年後半から、なぜか本指標への反応は小さくなっています。直近12回のデータを見ると、直後1分足跳幅平均値は19pipsです。 - 少なくとも、現時点における現地報道において、特に失業保険申請件数や失業率が変化しているという話題は目立っていません。これらが話題に挙がるのは、ブリグジット後を睨んだ記事のおいてです。
むしろ、昨日発表された物価指標では、消費者・小売・生産を通し、上昇基調が継続しています。経済的弱者と言える国でない限り、物価が上昇基調のときには雇用も改善基調が続くと考えられます。
今回の市場予想では、失業保険申請件数がやや改善、失業率は横這い、となっています。妥当な予想であって、上振れ・下振れの予想はつきません。 - 反応性分析の結果、過去の直後1分足と直後11分足の方向一致率は74%となっています。そして、それらの方向が一致したとき、直後11分足終値が直後1分足終値の方向で伸びたことは71%となっています。この数字なら、指標発表後の初期反応を見てから追いかけでポジションを取得しても良さそうですね。
- 反応一致性分析の結果は次の通りです。
直前10-1分足は陽線率70%、直前1分足は陰線率70%、それらを補強するように、直前10-1分足と直前1分足の方向一致率は30%(不一致率70%)となっています。
直後11分足は陽線率が70%となっており、直後1分足との方向一致率が74%ゆえ、直後1分足も陽線となったことが多いということになります(直後1分足単体の陽線率は63%となっています)。 - 指標一致性分析では、目立った偏りを見出せませんでした。
上記結論に至る詳細は、続けて以下に示します。以下は「?T.調査」「?U.分析」を事前投稿し、「?V.結果」「?W.検証」は事後投稿しています。事後の投稿日時は「?V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
事前投稿した分析は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。それでも的中率は75%程度で、100%ではありません。
残念ながら、ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となり、本ブログ情報に基づいた取引で生じたいかなる損害についても、当会は責任を負いかねます。その点を予めご了承の上、ポジションを持つ上でご参考になれば幸いです。
?T.調査
【1. 指標概要】
日本を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表している、と考えられているからです。
どの国でも失業率は「失業者÷労働力人口×100」と定義され、失業者は「働く意思があるのに失職中の人」とされています。がしかし、働く意思があるのに失職中の人をカウントすることは難しいのです。年金受給者・生活保護者・収監者を除いたり、細かな定義を見ると算出の難しさがわかります。
そのため、失業保険申請件数や雇用者数を集計して、失業率の算定がおかしな数字となっていないことをチェックしている訳です。ちなみに、英国では失業保険申請件数を失業率と同時に集計・発表しています。
以前はかなり大きな反応をする指標でしたが、最近はなぜかあまり反応しません(とはいえ、20pips程度あるので、日欧の雇用指標に比べると大きく反応しますが)。
本指標について既に公開されている情報を整理します。
以下の調査・分析は、2015年1月分から前回2016年12月分までの24回の発表結果を集計したものです。
発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅平均値は35pipsとなっています。そして、平均値を超えたことは42%です。調査期間中、最も反応が大きかったときは75pipsでした。
但し、2015年後半から、なぜか本指標への反応は小さくなっています。ですから、この数字を見るより後記「反応性分析」のグラフを読み取る方が良いでしょう。直近12回のデータを見ると、直後1分足跳幅平均値は19pipsです。
(※ 本指標分析で、過去データが24回分と多いことは、このように「反応程度」に誤差を生じます。がしかし、「反応方向」の分析にはデータ数があった方が良いので、ご容赦ください。)
(2-1. 過去情報)
失業保険申請件数は対前月増減を表しています。最近はややプラス傾向が続いています。
失業率のグラフを見ると、市場予想は単に前回結果を踏襲したもので、予想としての意義はありません。
少なくとも、現時点における現地報道において、特に失業保険申請件数や失業率が変化しているという話題は目立っていません。これらが話題に挙がるのは、ブリグジット後を睨んだ記事のおいてです。
むしろ、昨日発表された物価指標では、消費者・小売・生産を通し、上昇基調が継続しています。経済的弱者と言える国でない限り、物価が上昇基調のときには雇用も改善基調が続くと考えられます。
今回の市場予想では、失業保険申請件数がやや改善、失業率は横這い、となっています。妥当な予想であって、上振れ・下振れの予想はつきません。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を以下に示します。
直前10-1分足跳幅・値幅の過去平均値は16pips・10pipsとなっています。発表前であってもかなり大きく動いています。
直前1分足跳幅・値幅の過去平均値は11pips・7pipsとなっています。これも10pipsを超えて動くことが多いようです。
直後1分足跳幅・値幅の過去平均値は35pips・24pipsとなっています。
2015年後半から、なぜか本指標への反応は小さくなっています。直近12回のデータを見ると、直後1分足跳幅平均値は19pipsです。
直後11分足跳幅・値幅の過去平均値は45pips・31pipsとなっています。
これもなぜか2015年後半から反応が小さくなっています。直近12回のデータを見ると、直後11分足跳幅平均値は28pipsです。
?U. 分析
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
過去データを見る限り、直後1分足と直後11分足の方向一致率は74%となっています。そして、それらの方向が一致したとき、直後11分足終値が直後1分足終値の方向で伸びたことは71%となっています。この数字なら、指標発表後の初期反応を見てから追いかけでポジションを取得しても良さそうですね。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前10-1分足は陽線率70%、直前1分足は陰線率70%、それらを補強するように、直前10-1分足と直前1分足の方向一致率は30%(不一致率70%)となっています。
直後11分足は陽線率が70%となっており、直後1分足との方向一致率が74%ゆえ、直後1分足も陽線となったことが多いということになります(直後1分足単体の陽線率は63%となっています)。
指標一致性分析では、事前差異と事後差異の方向に偏りがないかを調べています。
特に注目すべき偏りは見出せません。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
?V. 結果
2017.2/14.22:30発表
後日追記用
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
?W. 検証
【8. 調査分析検証】
【9. シナリオ検証】
以上
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上