「わたしが着物を織っているときは」とお通は言っていました。「決して中を見ないでください」
それなのに、主人は好奇心のあまり、つい襖を少し開けて覗いてしまいました。すると、鶴が手を休め、こちらを見ていたのです。
「行かないでくれ」と主人は頼みました。でも、お通=鶴の意思は固く、飛んで行きました。鶴の表情なんてわからないけれど、主人には飛び立つ直前の鶴の顔がお通に見えました。でも、いつものお通の表情は知っていたのに、そのときのお通の表情はわからなかったのです。
でも何で、お通は正体がバレたら去っていったのでしょう。
きっと、鶴の姿を人間に見られてしまうと、もう人間に化けることができなくなるからです。
では何で、正体が鶴だとバレたら、もう人間に化けられなくなるのでしょう。
きっと、人間に化けて盗みをやって鶴に戻って飛んで逃げてくるように、人間に強要されてしまうかも知れないからです。
相場に参加することに決めたからには、最悪のことを想定しておきましょう。
最悪のことを想定していたのに、資金を一挙に失うなんてきっと想定が甘いに違いないのです。
数分で数10pipsもの急変が起きると、FX会社によってはレート配信が止まり、損切すらできなくなることがあります。
レートが配信されていても、スプレッドが日頃の10倍、ひどいFX会社は数10倍まで開くことさえあります。
ざっと挙げるだけでも、
- 2015年1月15日、スイス中銀による対EUR防衛ライン撤廃発表時のEUR急落(スイスフランショック)
- 2015年8月11日、中国中銀による人民元の対USD切り下げによる混乱(チャイナショック)
- 2015年8月24日、南アZARJPYの週明け急落
- 2016年6月23日、英国のEU離脱是非を問う国民投票結果発表時のGBP急落(ブリグジットショック)
- 2016年11月9日、米大統領選でトランプ当選による混乱(トランプショック)
- 2017年4月23日、仏大統領選極右候補善戦時の週明けEUR窓開け
- 2018年8月10日、トルコリラショック時の流動性不足による窓開け暴落
- 2019年1月3日、ミセスワタナベ狩りと見られるAUD急落
- 2020年3月9日、コロナ禍による欧米都市のロックダウン発表等による混乱(コロナショック)
のように、そういうことが毎年起きているのです。
それらの相場急変が起きたときに、値動きと反対ポジションをもっていたアマチュアは、一撃でほぼ資金を失いました。
そんな事態を避けるためには、ポジション保有時間を短くするしかありません。
このブログで紹介する取引は次のように決めています。
- 取引を行うのは、指標発表前に取引方針を示したとき、指標発表前後各10分程度(それ以外の取引を紹介したときは判定外取引の位置づけ)
- レバレッジは25倍に固定
- 準備資金は、毎年、年初GBPJPY1枚の10倍を用意
- 原則、損切は狙っていた利確幅と同じにする
- ポジション規模は、指標発表国との円クロス通貨ペア1枚(年初時点でのGBPJPY1枚は準備資金の1/10)
- ポジション保有時間は、原則、指標発表前後各10分以下
たかだか指標発表前後各10分ぐらい(取引時間20分ぐらい)、チャートから目を離さずに済むでしょう。
もちろん、その前の20分は予習(時間軸の長いチャートでのトレンドやレジスタンス/サポートの確認)と、その後の20分は反省(上達には必須)です。
1指標当たり所要1時間、といったところです。
指標発表時は値動きがあるので、何もないときよりも短時間で稼げます(損します)。
こういう指標取引を1年に100回もやって、勝率が70%ぐらいになれば、それだけで十分な運用益は得られます。
一方、指標取引は危ない、という声なら、私も知っています。
でも私は、年に1・2度しか起きないことのため対処方法がないリスクより、発表日時が決まっており事前分析も容易で第三者による解説記事も多い指標取引の方を、初心者やアマチュアには勧めています。
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このブログの読者の方々が、誰もお通を見送るような顔をしなくてすみますように!
以上
タグ: リスク回避
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