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イエティはいるのか
このブログの内容です
「お通」を見送る顔
内容の補足です
モストアンラッキー
先に謝っておきます
孤独な英国人は減ったのか
但書きです



1. FXは上達するのか

小さなコツをいくつか覚えたって駄目です。勝てない原因をきちんと突き止めてからやり直しましょう。FXを楽しむためには「投資期間」が必要です。すぐに始めたって勝てないことは、FXに限らず、何事であれ同じなのです。だからこそ、その期間を短縮するための「方法論」が大切なのです。

1-1. FXを楽しむために
アマチュアらしく…
1-2. いつか負けないはずがない!
上手くなるまでは短期取引です
1-3. 難しさの正体って何だ
利確と損切の理解は大切です
1-4. FXは上達するのか
取引機会を絞り込むべきです
1-5. 数字で掴もう
その機会にどう臨むかです
2. 経済指標の楽しみ方

このブログで扱う取引の理想は、経済指標発表前後の反応を着実に刈り取り、ポジション保有時間を最短化してリスクを避けることです。でも、効率良く取引するにはそれなりに予備知識が必要です。大した話は紹介できませんが、基本だけは押さえておきましょう。

2-1. 大きなゾウの隠れ方
指標取引のための予備知識です
2-2. ウソは嫌いだ!
短期取引をやるときの指針です
2-3. イグアナを見分ける前に
このブログの指標取引での成績です
 2-4. 小ズルくいきましょう
いわばジンクスで勝つ方法です

3. 指標取引分析手法

このブログでは経済指標への調査・分析を定型書式で行っています。定型書式を用いることで、反省を踏まえてやり方を進歩させたり、相場環境が変わったことを見つけやすくするため、です。

3-1. 指標取引の予備知識
指標発表前後の他の時間と違い
3-2. ローソク足各部の名称
全幅・値幅・跳幅とは?
3-3. 4本足チャート
このブログで使うチャート表記
3-4. 反応方向の予備知識
指標分類と反応方向の基本
3-5. 取引通貨ペアの選択
通貨ペアによる有利不利
3-6. 指標分析の方法
定量指標分析とは?
3-7. 反応分析の方法
定量反応分析とは?
3-8. 分析の成績
事前分析的中率
3-9. ブレイク対応準備
ついでに…
4. 経済指標DB

経済指標発表前後の短時間に分析期間を絞ることによって、指標への反応に一定の再現性(傾向)があることはわかりました。各国「政策決定指標」・「経済実態指標」の項に、主要な指標についての分析結果と分析事例を纏めてあります。

4-0. 各国経済・通貨の特徴
4-1. 日本経済
4-1-1. 政策決定指標
(a) 日銀短観
(b1) 東京都区部CPI
(b2) 全国CPI
4-1-2. 経済実態指標
(c) GDP一次速報
(d) 機械受注
(e1) 通関貿易統計
(e2) 国際収支
4-2. 米国経済
4-2-1. 政策決定指標
(a) FOMC
(b1) UM消信指数速報
(b2) CB消信指数
(b3) ISM非製景指数
(c1) NY連銀製景指数
(c2) Phil連銀製景指数
(c3) ISM製景指数
(d1) 輸出・入物価指数
(d2) 生産者物価指数
(d3) 消費者物価指数
(d4) PCEコアデフレータ
(e1) ADP雇用統計
(e2) 雇用統計
4-2-2. 経済実態指標
(a1) GDP速報値
(a2) GDP改定値
(a3) GDP確定値
(b1) 小売売上高
(b2) 個人消費・所得
(c1) 鉱工業生産
(c2) 耐久財受注
(d1) 中古住宅販売件数
(d2) 新築住宅販売件数
4-2-3. 収支関連指標
(a) 貿易収支
4-3. 欧州経済
4-3-1. 政策決定指標
(a) ECB金融政策
(c1) ZEW企業景況感調査
(c2) 独国Ifo企業景況指数
(c3) 独国PMI速報値
(c4) 欧州PMI速報値
(d) 欧州HICP速報値
4-3-2. 経済実態指標
(a1) 独国GDP速報値
(b) 独国貿易統計
(c1) 独国製造業新規受注
(c2) 独国鉱工業生産
4-4. 英国経済
4-4-0. 英国経済指標反応要点
4-4-1. 政策決定指標
(a) BOE金融政策
(c1) PMI速報値
(c2) 製造業PMI改定値
(c3) サービス業PMI改定値
(d) 物価統計
(e) 雇用統計
4-4-2. 経済実態指標
(a1) 月次GDP
(a2) 四半期GDP速報値
(b) 小売売上高指数
(c) 鉱工業生産指数
(d) 貿易収支
4-5. 豪州・NZ経済
4-5-1. 政策決定指標
(a) RBA金融政策
(b) RBNZ金融政策
(c1) NAB企業景況感指数
(c2) WP消費者信頼感指数
(d1) 四半期住宅価格指数
(d2) 四半期生産者物価指数
(d3) 四半期消費者物価指数
(e1) 賃金指数
(e2) ANZ求人広告件数
(e3) 雇用統計
4-5-2. 経済実態指標
(a) 四半期GDP
(b) 貿易収支
(c) 小売売上高
(d1) 住宅ローン件数
(d2) 建設許可件数

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【FX会社】
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2017年03月14日

9.x. ファンダメンタル指標(作成中)

USDJPYの動きは、USDJPYだけの売買で決定しません。例えば、EUR圏で全員がUSDを買ったら、市場にUSDがすごく不足します。市場でUSDが不足すれば、USDJPYだってUSD高に動きます。そのとき、テクニカル指標はUSDJPYのものを見ていたら、予兆が現れる訳がないのです。そんな欠点があっても、テクニカル指標はそれなりに参考になります。
一方、ファンダメンタルは多岐に亘り、定量化に向かないことだって多いものです。がしかし、もともと為替と金利と株価には、各国の政治的・政策的・経済的な状況が既に反映されている、と考えられます。それらのどれがどれの原因と結果なのかはわかりません。ただ、FXが為替の変化を利用する以上、金利と株価も変化で捉えないと、因果関係が余計に複雑になってしまいます。
テクニカル指標と同じように、ファンダメンタル指標も参考にしつつ、アテにしないことが大事です。複雑な因果関係を解明できない以上は、解釈に意味を持たせやすく分解・整理すべきです。向きと量の概念を分離して、どちらかでも当たれば儲けものぐらいに参考にしましょう。

【1. 金利差】


【2. 株価差】


以上



2017年03月13日

9.x. テクニカル指標

指標は参考にすべきで、アテにすべきではありません。
でももし指標がアテにならないというのが真実なら、自動売買で勝つにはプログラム選択時に正しい相場観を持っている必要があります。ならば正しい相場観はどうやって身につけたら良いのでしょう。
結局、ひとつずつ身につけるべきことを身につけていくしかないのですね。

【1. トレンド系指標】

例えば、一昨日の終値が100、昨日の終値が110、そして今日の終値が120だったとしましょう。このとき、一昨日と昨日の2日間の平均値は105、昨日と今日の2日間の平均値が115です。この105と115を結んだ線が2日間の移動平均線で、SMA(2日)と略記されます。SMAはSinple Moving Averageのことです。

通常、移動平均線は5日・21日・75日といった期間が採用されます。5日は1週間・21日は1か月・75日は3か月を表しているのはわかりますね。
よく、90日・120日・200日といった期間も見かけます。よく見かける期間ですが、どんな意味があってこれらの期間で論じられるのかはわかりません。

複数の移動平均線の傾きとクロスを用いたテクニカル指標は、テクニカル指標の基本中の基本 です。
例えば、

  • SMA(5日)>SMA(21日)は上昇トレンド
  • SMA(5日)<SMA(21日)は下降トレンド
  • SMA同士のクロスはトレンド転換

と解釈します。
がしかし、短い期間のSMAよりも早い動きには全く無力な指標となることは、すぐにわかりますね。つまり、この指標を参考にしても良いが、この指標を信じて取引しても良い成績はなかなか得られません。

【2. オシレータ系指標】

例えば、3日間連続で陰線が続くと、その3日間の陽線率は0%です。そして、次の1日が陽線だったとしましょう。最新の3日間の陽線率は33%となります。このような考え方をもう少しだけ拡張すると、3日間の陽線の値幅を陽線と陰線の値幅の合計で割れば、その期間の値幅合計に占める陽線の値幅の比率が求まります。それがRSIです。

通常、RSIは14日が選ばれることが多いようです。14日間のRSIが30%以下なら売られすぎ、70%以上なら買われすぎを表す、と説明されます。なぜ14日間でなぜ30%や70%の値幅率が売られ過ぎや買われすぎを意味するのかは、どうやら経験則のようです。経験則に過ぎないものの、世界中の人が知っている経験則のようです。よって、 この経験則は自己実現的に働きます

経験則にはオカルトも付随します。例えば、ダイバージェンスというシグナルが有名です。
例えば、過去と現在と直近2回の上昇トレンドがあって、現在の方が高値に位置する場合を想像してみましょう。このとき、RSI同士も見比べて、過去の上昇トレンドのときのRSIの最大値よりも、現在の上昇トレンドの終盤のRSIの最大値が大きければ問題ありません。がしかし、現在の方が高値なのに、現在のRSIが過去よりも小さいと、大きなトレンド転換が起きる予兆だと言われています。このシグナルをダイバージェンスと言います。
ダイバージェンスの数式的な意味は、以前よりも陽線値幅率が小さいのに高値になっている、ということです。これがなぜトレンド転換シグナルになるのか、疑問があります。
ダイバージェンスが起きなくてもトレンド転換はいつか起きるし、ダイバージェンスが起きてもなかなかトレンド転換しない場合もあります。ダイバージェンスの解説は入門書にも多く見かけますが、成立条件と結果確度(確率)が明示された資料は見つかりません。

【3. ボラティリティ系指標】

ローソク足の高値と安値の幅は値動きの大きさを表しています。この幅の移動平均を求めたものが、ATRという指標です。ボラティリティの移動平均がATRです。
通常、ATRは14日分の移動平均を求め、ATR(14日)のように表します。

RSIやATRでよく採用される14日というのは不思議な数です。
昔から休場日はあっただろうから、2週間分10日というなら意味がわかります。がしかし、テクニカル指標は経験則で成り立っており、多くの人が用いている指標こそ、多くの人が同時に見て売買の判断を下していることになります。その結果、よく当たる指標は自己実現的に当たるようになります。
よって、テクニカル的な疑問があっても、多くの書籍・記事で採用されているやり方が正しい、ということになる訳です。

FXは動いたpipsで損益が決まるので、ATRが小さすぎると稼げません。
2017年初日から3月15日までのATRは、USDJPYで最大値1.66(166pips)・最小値0.84です。主要通貨ペアでは次の通りです。

  • EURJPY 最大値1.10、最小値0.94
  • GBPJPY 最大値1.99、最小値1.11
  • AUDJPY 最大値0.95、最小値0.67
  • NZDJPY 最大値0.81、最小値0.60

よく動く印象のあるオセアニア通貨は、14日間続けてよく動くことがあまりない、ということですね(注:日足チャートでの話です)。
以上



2017年03月09日

潮目が変わった?

ADP雇用統計の結果が市場予想を大幅に上回った結果、金曜に予定される雇用統計を楽観視する見方が広まっているのでしょうか。今夜はUSDJPYがなかなか元のレベルまで戻りません。

但し、もともとUSDJPYチャートは、日足で遅行線がレートを上抜けて追撃を示唆し始めており、雲のねじれ部分にも達しています。EURUSDやGBPUSDは、既に雲の下で目印がある位置ではありません。だから、他の主要通貨の動きを見てみましょう。

EURUSD・GBPUSDを見てみると、ADP発表後に一旦はほぼ発表前のレベルに戻したものの、再度ADP発表後のレベルになっています。主要通貨では、AUDUSDがUSDJPYと同じように、ADP発表後の水準にほぼ留まっています。
これで確認できました。
JPY固有の動きでなく、主要通貨全てがUSD買に動き始めたかも知れません。明朝までこの水準が続く、あるいは未明に半値戻しで跳ね返されていたら、潮目が変わった可能性がありますね。
115円にはオプション絡みの防戦売りが多いと聞きます。雇用統計までに115円の壁を削れれば、あとは金利発表前に長く続いた111円〜115円のレンジを上抜けするかも知れませんね。

最後に気になる点は、昨夕の欧州市場初めにEURが売られてUSDが買われている点です。EURUSDがADP発表後に一旦戻したのは利確でUSDが売られたからかも知れません。その場合、欧州大勢はまだUSDを買い上げる自信がなく、ポジションを持ち続けられない、ということです。
EURUSDやGBPUSDのUSD買加速が始まるまではちょっと不安を残しています。

ではおやすみなさい。
以上

2017年03月08日

次週FOMCを控えて

先週土曜(金曜夜)、イエレンFRB議長の発言を受けて、次週FOMCでの利上げ予想が非常に高まっています。各種解説記事を見る限り、今週金曜の雇用統計までは断定を避けるとしながらも、3月利上げという予想が多いように見受けられます。
さて、FOMCは2015年12月・2016年12月に0.25%ずつ利上げしています。いずれも市場予想通りでした。
米金利改定は米国経済だけでなく、世界の金融市場に大きな影響を与えるため、サプライズは起こせないから、と言われています。それならば、FOMC発表が金利改定すると見込まれている日の前後には、比較的大きな影響が観察できても良さそうですよね。がしかし、意外にも結果的に顕著な反応は観察できないのです。むしろ、緩やかな影響といった方が良いのかも知れません。
影響について、反応方向を事前に予想することは難しいものの、反応の程度を予想できていれば追いかけることができるかも知れません。来週以降、2円程度動くと思っていれば良いでしょう。

下図をご覧ください。
下図は、2015年12月・2016年12月の利上げのあった週と、その前後の始値基準週足です。基準はそれぞれ利上げ発表のあった週の始値としています。

利上げ前研究資料.png

2015年12月利上げ時は、発表前週は陽線、発表週が陰線、発表翌週は長い上ヒゲを残した小さな陽線、となっていました。その後、年末まで少しずつ陰線側へと引っ張られ、2016年歳明けから2016年6月までが下降トレンドとなっていました。
2016年12月利上げ時は、発表前週・発表週・発表翌週が全て陽線となっていました。がしかし、その翌週(発表の翌々週)からは下降トレンドへと移行し、2017年2月上旬まで下降が続いていたと言えるでしょう。その後は現在まで111円〜115円のレンジとなっています。

それぞれ市場環境が違うので、反応が異なることも当然です。
前者はテーパーリングと長い利上げ予告期間を経たゴールのような期間があり、後者は1年待たせた末の利上げとはいえ、翌年(今年2017年)は複数回の利上げが予想されていました(6月・12月説があったと記憶しています)。

今回の利上げ発表(まだそうと決まった訳じゃありませんが)が過去と違う点は、

  • 前回利上げからの期間が短いこと、
  • 年内あと1回か2回の利上げがあると予想されていること(次の利上げまでの期間が短いと予想されていること)、
  • 株価がかなり高値更新を続けている状況での利上げであること、
  • 新政権の減税や積極財政を予想させる大統領議会演説から、まだ日が浅いこと

です。

今後のために暫くは丹念に観察しておいた方が良さそうですね。
過去の傾向から言えば、今週は行きつ戻りつで週足が伸びません。但し、米株が大きく動く可能性があるので、その点が心配です。もし株価につられてさっさと一旦大きく下げることがあれば、元の付近まで戻そうとする動きとなるでしょう。それ以外はまだよくわかりません。

以上



2017年02月26日

指標取引での通貨ペアなんてどれでも同じだ

いまのところ、このブログでは指標発表国通貨との円クロスで取引をしています。掲題について気になる方も多いようなので、以前に調べた結果について紹介します。

2015年1月から2016年4月までにFOMCは11回ありました。この間にUSDJPY・EURUSD・GBPUSD・AUDUSDの反応を比較したことがあります。
直後1分足の長跳幅の平均は、それぞれ35pips・46pips・54pips・39pipsでした。直後瞬間の跳幅ではGBPUSDが最も大きく反応し、USDJPYの反応が最も小さかった訳です。
次に、直後11分足値幅の平均は、それぞれ41pips・58pips・43pips・43pipsでした。少し落ち着くと、EURUSDが最も大きく、やはりUSDJPYが最も小さかった訳です。

同じように、2015年1月から2016年2月までにECB月報公表は14回ありました。EURJPYとEURSUDの反応の大きさを比較すると、直後1分足の長跳幅平均は各10pips・11pipsで、直後11分足値幅平均は各21pips・15pipsでした。
また、英国GDP速報値は、2014年7月から2016年4月までに8回発表されています。この8回の平均をGBPJPYとGBPUSDで見てみると、直後1分足の長跳幅の平均は各30pips・25pipsで、直後11分足値幅の平均は各26pips・23pipsでした。
豪州雇用統計では、2015年1月から2016年4月までに16回の発表がありました。AUDJPYとAUDUSDでの反応を同じように求めてみると、直後1分足の長跳幅の平均は各49pips・43pipsで、直後11分足値幅の平均は各46pips・39pipsでした。
クロス円の方が大きく反応していた訳です。

結局、クロス円が有利かドルストレートが有利かはわかりません。わからないのなら、円クロスの方が慣れていて瞬間的な判断がしやすい分だけ有利だと考えています。
以上
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2017年02月24日

損珍利汎

その気になれば、有料の授業もあるし書籍やインターネットでも、大抵のことが調べられる時代になりました。それなのに勝てない場合、どこが悪いのでしょう。
ほとんどの場合、その原因は

  • 手持ち資金に見合わないほどポジションを持ちすぎる
  • ポジション保有時間が長すぎる
  • 根拠のない取引ばかり繰り返して上達をしない

という3つで説明できます。

これらのことは補足しなくてもわかりますよね。いずれもFX取引上の問題と言うよりも、そもそも投資を行うことにまだ慣れていない、という問題です。
そういうことは、知識を学ぶだけでなく、暫く投資をやってから振り返ってみたら、自分で直せることです。だから大した問題じゃありません。

でもひとつ、初心者がなかなか脱皮しにくい課題があるのです。悪癖といっても良く、「癖」で理性を損なうのです。何より、それを正当化する迷信に騙されて、改める自覚が起きないために悪癖を引きずるのです。
それは、

  • 「読み(分析)」には「適用範囲」があることを知らない

ということです。

この「適用範囲」の捉え方は大別してふたつあります。
ひとつは、チャートが示す適用可能範囲です。今のレートから、移動平均線•サポート•レジスタンスといった線までの範囲が、それにあたります。
もうひとつは、期間的な適用可能範囲です。このブログでの取引のような経済指標発表前後です。期間的な適用可能範囲には、例えば雇用統計当日の夕方から発表前まで、といった期間の区切り方もあります。

ふつう、チャートが示す適用可能範囲を見切ることが難しい一方、期間的な適用可能範囲ならば素人にもわかりやすいものです。だから、「読み」を習得するために、先に期間的な方を薦めています。

適用範囲を外れたら、読み(分析)は役に立ちません。ポジションを持っているなら、利確か損切をすべきだと考えています。そして、新たな読み(分析)に取り掛かるのです。

一般論として、直感的であっても高度な相場観(勝率がかなり高い)を持てるのなら、分析にこれほど力を注ぐ必要もないでしょう。何しろ、そういう人ならば相場の動きが読めるから勝てるのです。
けれども、アマチュアの我々は直感的にでなく合理的に取引しないと、高い勝率を維持できません。だから、事前分析の適用期間が過ぎたら、急いでポジションを解消すべきなのです。

損切は傷口を広げないために、分析が外れていたことが判明次第、行うべきでしょう。一方、利確する前に、利確を延期して利益を伸ばそうとしてもいけません。利益が伸びるとは限らないのです。
利確できるときにしておかないと、1/2の確率で利益を伸ばせるものの、1/2の確率で利益が減るか失くしてしまうじゃないですか。この癖が治らないと、アマチュアの期間収益率は上がらないのです。
直すべきは、損切ができないということだけじゃないのです。損切も利確も先延ばししない、ということが大切です。アマチュアの利益は利確の回数で稼がないと、堪や度胸に頼った悪癖をいつまでも治せません。

全て「損小利大」というプロ用語を、初心者向けの解説に載せていることが良くないのです。適用範囲を限ってすら高い勝率が維持できない初心者が、そんな高度なことができるはずありません。
そんなことを助言する人は、一度、サラリーマンになって新人の面倒を見たら良いのです。あと1メートル大きな口でそう言いたい。

アマチュアがスキル向上を図るために必要なことは「損小利大」じゃありません。「損珍利汎」です。
勝率に拘ることを通じてこそ、読み(分析)には適用範囲があることを知って、そして次に自分が強い予想の適用範囲が何かを見つけることができるようになるのです。
勝率が低いのに収益で勝という「損小利大」は、複雑で難易度が高いやり方なのです。
以上

損切が下手な方のために

雑文です。

このブログでの取引のように、経済指標発表前後の短時間しかポジションを持たない場合ですら、損切は重要です。予め、取引対象指標について過去の反応の大きさの平均値を求めているのは、利確や損切の目安を得ておくため、と言っても良いのです。

あまり厳格にルール化する必要は感じていないので(もっと大切なことがあるので)、目安があれば十分です。10pipsしか反応しない指標で取引を行って、10pipsの含損が先行してしまうと、挽回できる可能性が小さいことを理解できていれば十分です。

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さて、損切の効果についての話です。
例えば、わかりやすく実行しやすい方法での取引として、次の行為に徹した場合を考えてみて下さい。

  • 毎朝、前日が陽線だったか陰線だったかを確認することにしましょう
  • もし前日が陰線なら、今朝は売ポジションを取得し、明朝にそのポジションを解消することにします
  • もし前日が陽線なら、今朝は買ポジションを取得し、明朝にそのポジションを解消することにします

そうです。前日の値動きに沿って1日単位でトレンドフォローし続ける訳ですね。ポジションの解消・取得は毎朝7時過ぎです。
ポジションを取るなら、それ以前のトレンドを参考にすべきです。そしてそのとき、逆張りよりは順張りでポジションを持つことが基本です。よって、このやり方は基本に反していません。

がしかし、実際に試してみると、基本通りに取引しているのに驚く結果となります( このまま試してはいけません )。
もし、2017年の取引初日の1月3日から今朝まで、USDJPYでこのような取引を機械的に繰り返していたとしたら、30pips程度の利益が手元に残っていたハズです。
何と、2か月弱の取引でたったの30pips程度しか稼げない訳です。運が悪ければ負けてしまっていたでしょう。
このように、トレンドフォローという取引方法だと、かなり明確な上昇トレンドや下降トレンドが長期に亘って続かない限り、機械的ルールでの取引で稼ぐことが難しいのです。

もちろん、そんな人間味のない機械的取引を行える人は少数派でしょう。実際にはもっと上手く取引できる人の方が多いはずです。もっと下手な取引しかできてなくて、この期間で負けていたなら論外です。
いずれにせよ、色々と考えさせられる取引ルールとその結果であることには違いありません。

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次に、ひとつだけ新たなルールを追加します。それが損切ルールです。
例えば、先の3つに

  • その日の含損が100pipsに達したら直ちに損切する

というルールを加えてみましょう。
驚いたことに、このルールを加えただけで、先の例と同じ期間で250pips程度が今朝の時点で手元に残ったハズです。毎日1枚の取引をしていたなら、約2万5千円が手元に残っていたのです。
ちなみに、現在のレートでレバレッジ25倍の場合、USDJPY1枚の投資額は約4万5千円です。投資額の20倍の90万円が手元資本だとしても、2か月弱でその資本に10%弱の運用益が加えられたことになります。
どうでしょう。この話、ちょっと驚きませんか?

では、ここで考えてみましょう。
今回は日足チャートを使った例で説明しました。けれども、トレンドの有無と機械的取引の関係や、損益と損切の関係は、1時間足チャートや4時間足チャートでも同じような傾向になるでしょう。本質的には、この話で時間の長さなんて問題ではないのです。

この記事のテーマは取引ルールではありません。損切を適切に行えるようになれば、期間収益率に対し絶大な効果がある、ということです。ここに挙げた例をしっかり理解していれば、トレンドフォローをする際に必ず予め損切を逆指値しておくメリットが理解できるでしょう。
逆指値による損切は、いざというときの安全対策と理解するよりも、このように理解した方が良いのです。
やみくもに、含損が発生する度に損切する方法で取引を続け、結果がこれまで良くなかったのなら、こうした別のやり方に変えた方が良いでしょう。
我田引水で恐縮ながら、 「1. FXは上達するのか」 をご一読ください。損切をうまくできるようになるため、損切の研究よりも先にやることがあります。

この話がわかりやすかったなら幸いです。

以上

気になると思うので、補足しておきます。

この記事で例に挙げた取引ルールだと、研究すべきテーマは、それぞれの時間足で適切な損切幅が何pipsか、という点です。
私見で恐縮ながら、日足では100pips・4時間足では60pips・1時間足では30pipsとすると、相性が良いようです。

がしかし、これらの数字はボラティリティによっては連敗が続きます。陽線であれ陰線であれ、上下にヒゲが長い日が続くと最悪です。
もしご自身で追試をするなら覚悟はしておいてください。100pipsで損切が続いて10日分の負けが先行すると10万円を失います(レバレッジ25倍、毎回1枚の取引を行った場合)。

他人が責任なんて負えないし、他人のせいにしてもお金は戻ってこないので、こういう数字はご自身で導き出す必要があります。記録をとってPDCAサイクルを回しましょう。
このブログではそういうやり方を薦めているのです。

2017年02月23日

陽線か陰線か

雑文です。

つまるところ、次が陽線になるか陰線になるかを当てなければ勝てません。長期でポジションを持ち続けるほど資金に余裕がなく、トレンドやその転換点を当てる自信がないのなら、なおさらです。
それらを当てるための方法論には、

  • チャート分析(チャート上に補助線を引く方法)
  • テクニカル分析(テクニカル指標を参考にする方法)
  • ローソク足分析(並び方や形状を参考にする方法)

といった分析法があります。これらは既にいずれも高度に整理・体系化されています。
それらの説明通りに出来ない・やっても勝てないという場合には、おそらくそれは説明を理解できないのではなく、別に原因があるように思えます。
その原因が何であれ、そんな方のために本ブログを始めたのでした。詳しくは 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。

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さて、経済指標分析も含め、ファンダメンタル分析で勝とうとすると、上記3つの分析とはかなり様子が異なります。書籍を見てもインターネットの関連サイトを見ても、金融論や経済学の専門領域に立ち入らないと、何だか二流・三流のような気さえします。
でも、それはおかしな話です。

要するに勝てれば良い、ということはわかっています。それには、ある時間帯が陽線か陰線かさえわかれば良いのです。ところが、そんな虫のいい話はないので、陽線や陰線が形成された原因となる金融・財政政策や経済状況に関心を持ってしまいます。やっとそれらの理解が進んだ頃には、そうした状況通りに陽線か陰線かに反応するとは限らない、という結論にたどりつく訳です。
アマチュアでも。

結果、「ファンダメンタルは役立つけど役立たない」という話は良く見かけます。こんな、何を言っているのかがわからない説明にさえ、納得させられそうになっちゃいます。

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こうした誤解は、専門家による定性的な説明が複雑すぎたり単純化しすぎたりしているから、と理解できます。せっかく単純化するのなら、定性的にでなく定量的に行って、対比できる対象を用意すべきです。

(1)

経済指標発表の結果は、前回結果(あるいは市場予想)と比べて改善・同値・悪化の3通りが起こり得ます。そして、経済指標発表への反応は、陽線・同値・陰線の3通りが起こり得ます。これらの組み合わせは9通りあります。
がしかし、現象をわかりやすく理解するためには9通りだと多すぎます。

(2)

そこで、本ブログでは経済指標にせよ反応にせよ、同値という結果を「勝負なし」と捉えることにしました。同値を「勝負なし」と考えれば、先の9通りは4通りまで結果を絞れます。同値を「勝負なし」と捉えて無視した分析に基づく取引で結果が同値となってしまうと、スプレッド分だけ損をします。大したことありません。
4通りでも多いぐらいですが、いま起きたことを次の取引に役立つように理解するために、これ以下にはできません。
事前の分析結論にせよ事後の結果検証にせよ、4通りしかなければ他の3通りと対比することは可能です。

(3)

指標結果の良し悪しと反応方向の相関は、数字で表せば良かっただけなのです。それが方向一致率の定量化であり、分析の妥当性検証は期待的中率と実際の的中率を対比すれば良かったのです。

以上

2017年02月17日

続、順張りだって難しい

前に「1-2.順張りだって難しい」と書きました。敢えて刺激的に書けば、成功するコツはひとつしかありません。

例えば、ある通貨ペアでチャート上の値動きが「↓」だったとしましょう。下がって下がってコツンと当たる値があります。これがサポートです。
コツンと当たって跳ね返ると、次は「↑」に動きます。上がって上がってまたコツンと当たる値があります。これがレジスタンスです。
複数のサポート同士、複数のレジスタンス同士を線で結ぶと、1対の平行線が描けます(ペナント型なんて無視して平行線を引きましょう)。

よくトレンドには「上昇」「下降」「レンジ」の3つしかない、と言われます。あれは見た目だけを説明している初心者向けの説明です。
本当は、1対の平行線の間でコツンコツンを繰り返す「レンジ期間」と、その平行線から値が飛び出して次の1対の平行線を形成するまでの「ブレイク期間」の2つしかありません。
平行線が水平だったり斜めだったりすることは、全く本質ではないのです。

レンジ期間中の値動きは、そのままブレイクするか、コツンと当たって向きが反転するか、向きが反転してもう一方の線を目指して値が動いていく、という3つの動きしかありません。
ブレイクは予見することが難しい上に、起きる確率がコツンと跳ね返される確率よりも低いので、無視しましょう。
また、コツンで反転する瞬間は、ブレイクのリスクがあります。これも怖いから無視しましょう。
1対の平行線の一方の線から他方の線までの幅が10あるなら、その中間を5として2〜7ぐらいの5つ分を取るぐらいのつもりでポジションを持つ良いでしょう。コツンと跳ね返されてすぐが2、中間地点を過ぎたあたりが7です。
平行線が斜行しているとき、2線間で値動きできる距離が長くなる方が順張りです。順張りだけしかやってはイケマセン。
これで驚くほど勝率が上がるでしょう。

何てツマラナイ。
そうかも知れませんね。

では次に、チャートはどの時間尺度を見たら良いのか、です。
1分足、長くても5分足のチャートが良いでしょう。ポジションを取ったら解消するまでチャートの前から離れない。そうして読みと結果を対比するのです。

よく日足や1〜4時間足が薦められているのを見かけます。
でも、何が起きるかわからないのに、数時間や数日もポジションを持ちたくはありません。FX専業でずっとチャートを見ている訳じゃないのです。
自分がポジションを持つ間だけ、どっちに動くか知りたいのです。だから1分足、長くても5分足ぐらいで十分です。
日足5本分の取引で負けたら、取り返すのに日足5本分の時間がかかるのです。基本さえ押さえておけば、ローソク足の種類が問題ではないのです。

むしろ問題はこちらです。
すなわち、平行線が引けないとき(例えば、ブレイク後でまだ複数のコツンが起きていないときや、先に無視しましょうと記したペナント型の場合)どうすれば良いのでしょう。
FXをやらなければ良いのです。

最も難しいことは、順張りとなる場面で狙うべきタイミングでしかポジションを持たないことなのです。
間違えないでくださいね。ポジションを取るべきタイミングを待つことは、日足チャートを見て数日間の取引をするときも同じですよ。
これなら日時がはっきりしている経済指標で取引する方が、一話完結みたいな後腐れがないだけ良い訳です。

あと、ここでペナント型を嫌っていることには理由があります。ペナント型はブレイクが起きやすく、それがいつかが予測できないから、です。

以上

2017年02月16日

適切な調査データ数

本ブログでの調査・分析に用いているデータ数について、メールでの質問があったので、ここに回答いたします。

まず「適切なデータ数」の「適切」とは、分析が当たりやすいという意味でなければいけません。

さて、このブログで多用している反応性分析・反応一致性分析・指標一致性分析は、名前に「性(=傾向)」を付けています。
経験則で言えば、この「傾向」は1〜2年周期で変わるようです。だから、過去に遡り過ぎてもデータを増やしても、分析が当たらなくなるようです。
「どちらとも言えない」という答えは正しくても役に立ちません。どちらとも言えないことは多いのですが、ひとつの指標で2・3の強い偏りが見いだせれば十分です。

そもそも反応方向は、長期に亘って無限に多数のデータを取ると、陽線率も陰線率も等しくなっていくのではないでしょうか。それでは「どちらとも言えない」という結論が多すぎて、何の役にも立ちません。
以前どこかで書きましたが、そうして見つけたデータ数が2年分ぐらい、です。

ただ、反応の程度(大きさ)をより正確に知るにはデータが多い方が良いかもしれません。もし反応の大きさに正規性があると仮定すると、データ数を増やすだけで標準偏差は小さくなるのですから。

今後ともごひいきにして頂ければ幸いです。
どれか広告をクリック頂き、提携先の商品に興味をお持ち頂けるともっと幸いです。
以上


確か 「1.FXは上達するのか」 に書きましたが、もともと週2回ペースで投稿・更新するつもりでした。がしかし、週2回では経験が積めないという趣旨のお叱りメールを受けて、期待的中率を70%に下げたところ、扱う指標数が一気に増えてしまいました。
ブログも始めてだし(10月頃に始めました)、仕事以外でPCを使うのは嫌いだったし、新しく書くことが多くて大変です。
それでも、お叱りであっても反応があると嬉しくなるものですね。
夜に書き溜めて、昼間にiPadでぱぱっと直して投稿して、最近は何とか週10件ぐらいでしょうか。

やっと、アップルのNumbersからエクセルへのデータ移植もほぼ終わったし、定型の書式も一新できたので、これからは少し楽して反応が貰えるといいな、と虫のいい事を考えています。

では、皆さんがFXを楽しめますように。
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