マンチェスターUとギリシャの強豪オリンピアコスのベスト8進出をかけた戦い。 1st-Legではオリンピアコスがホームで2-0で勝っている。2nd-LegはマンチェスターUのホームスタジアムで行われた。
オリンピアコス はこのゲームで勝つか引き分け、たとえ負けてもスコア次第ではベスト8進出が決まる。 オリンピアコスは今シーズンのギリシャの国内リーグではすでに優勝を決めている。
一方昨シーズンのプレミアリーグ王者 マンチェスターU は、リーグ戦でまさかの7位と苦しんでいる。 先日のリバプール戦ではホームで3-0の大敗を喫した。
ファーガソン前監督 の後を引き継いだ モイーズ監督 は6年契約の1年目だが、厳しい状況に立たされている。
ファーガソン監督のラストシーズンはリーグ優勝を飾っているマンチェスターU。ファーガソン氏はサッカーの戦術だけでなく選手の起用方法や人心掌握術にも長けていた偉大な監督だっただけに、その後を継いだモイーズ監督は相当なプレッシャーと戦っているはずだ。 今シーズンの成績不振でモイーズ監督のシーズン途中での解任もささやかれるようになった。
リーグで成績不振のうえにチャンピオンズリーグも敗退となれば、監督解任も現実味をおびてくる。 モイーズ監督にとっても絶対に負けられないゲームだ。
マンチェスターUが勝ち抜けるための条件は、3点差以上をつけての勝利。 2点差の場合は、2-0ならば延長戦へ持ち込むことができる。 それ以外の2点差の場合、アウェーゴールのルールがあるのでマンチェスターUの敗退が決まる。
この試合、日本代表の 香川真司 はベンチスタートとなった。
前半23分、ペナルティーエリア内で ファンペルシー が倒されてマンチェスターUにPKのチャンスが訪れる。 これをファンペルシー自らが決めてマンチェスターUが先制。
39分にはオリンピアコスに再三攻め込まれたが、キーパー・ デヘア のスーパーセーブがチームを救った。
前半アディショナルタイム、ルーニーのパスを ファンペルシー が決めて2-0とした。 これで2戦合計で2-2となり、1st-Legのビハインドを追いついてみせた。
後半5分、マンチェスターUはいい位置でのFKのチャンスを得た。これを ファンペルシー が見事に決めて3-0とした。 この厳しい状況の中で、ファンペルシーがハットトリックを達成した。 2戦トータルで3-2となりマンチェスターUが優位にたった。
モイーズ監督は32分にバレンシアに代えてヤングを投入、37分にはウェルベックに代えてフレッチャーを投入し守りの態勢に入った。
1点取ればアウェーゴールで逆転できるオリンピアコスは、攻撃の選手を入れて総攻撃を仕掛けてきた。
45分、モイーズ監督はファンペルシーに代えてフェライニを投入し逃げ切りを図った。 これでこのゲームでの香川の出番はなくなった。
このまま逃げ切ったマンチェスターUが、ベスト8進出を決めた。 これがきっかけでチーム状態が良くなることを期待する。
この試合は、ファンペルシーとルーニーの個人技とキーパー・デヘアのスーパーセーブのおかげで勝つことができたが、 3点のうち2点はPKとFKによるもので、チーム全体としての流れるような連動性はあまり見られなかった。
対戦相手のオリンピアコスの監督は香川の名前を挙げて、非常に警戒し恐れていると語ったそうだが、 モイーズ監督が香川の良さを理解できないのは極めて残念というほかはない。
単調な攻撃にアクセントと変化を加えることができるのは香川真司だと思うのだが。 誰かモイーズ監督に忠告してくれないだろうか、自分の首をつなぐためにも香川を使えと。
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