02節ユニット工事等
20.2.3 可動間仕切
(1) 材料等
「標仕」では、可動間仕切はJIS A 6512(可動間仕切)に基づき、構造形式による種類、構成基材の種類及び遮音性は、特記によると規定している。
可動間仕切の種類は、構造形式による種類と構成材の種類に大別される。
構造形式による種類には、構造と空間の仕切り方とがある。構造はスタッド式(内蔵・露出)、パネル式及びスタッドパネル式に区分され、空間の仕切り方として密閉形、開放形及び自立形に区分されている(表20.2.3及び表20.2.4参照)。
表20.2.3 構造形式による種類及び記号(JIS A 6512 : 2007)
表20.2.4 空間の仕切り方及びパネルの種類(JIS A 6512 : 2007)
構成材の種類は、パネル、主な構成基材で区分されている。一般的に、アルミバーティションとかスチールパーティションと呼称する場合があるが、これはスタッドの材質を示していることが多い。パネル部には木質系、スチール系、ガラス系、アルミニウム合金系等がある(表20.2.5参照)。
表20.2.5 主な構成基材による種類及び記号(JIS A 6512 : 2007)
(2) 性能等
(ア) JIS A 6512(可動間仕切)に規定されている品質の試験項目、記号及び性能を表20.2.6に、一般的な遮音性の目安を表20.2.7に示す。
表20.2.6 試験項目.記号及び性能(JIS A 6512 : 2007)
表20.2.7 一般的な遮音性能の目安
(イ) パネルの裏打ち材、心材、充填材等の必要性や種類、程度は、遮音性、衝撃性、断熱性等の要求性能及び構造形式の種類や構成材の種類により異なる。「標仕」では、パネルの裏打ち材、心材、充填材等は、可動間仕切の製造所の仕様によると規定している。
(ウ) 一般的に、建具の寸法、形状は、可動間仕切のモジュール寸法に対応している。
(エ) 可動間仕切の製品については、(-社)公共建築協会の「建築材料・設備機材等品質性能評価事業」(1.4.4 (5)参照)において、「標仕」20.2.3の規定に基づき評価基準を定めて評価を行っているので参考にするとよい。
(3) 工 法
(ア) あと施エアンカーは、金属系アンカーと接着系アンカーとに大別される。可動間仕切に用いられるあと施エアンカーは、主に金属系アンカーである。あと施工アンカーの材料及び工法の詳細は、14.1.3 (1)(b)による。
(イ) 下地の不陸等により、可動間仕切と床、壁及び天井の取合い部分に隙間が生じると、空気の流入や光の漏れが生じたり、遮音性の低下や空調機器等による振動音の発生等の不具合が生じるため、「標仕」20.2.3(3)(イ) では必要に応じてパッキン材を設けるよう規定している。
(ウ) 天井に間仕切を固定する場合は、間仕切の位置に天井下地の野縁を設けて固定する方法が一般的であるが、天井下地の補強の要否、取付け方法、取付け間隔等については、不具合が生じないよう十分に配慮する。
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