2019年04月27日
日曜京都〜第159回天皇賞・春(G?T)
中央では土日月の3日間開催が行われ、加えて今週は香港でも注目レースが行われるということで、競馬ファンにとっては忙しい週になりそうだ。土曜日はダービートライアルの青葉賞が府中行われ、2着以内の優先出走権を目指す面々がエントリーしている。まずは青葉賞を当てて、日曜、月曜の波乱含みの重賞にチャレンジしたい・・・そんな思惑のファンも多いだろう。
個人的に、平成が終わろうと令和が始まろうと特に何かが変わるわけではないと思っているのだが、平成の30年間で競馬の世界は大きく様変わりした。中でも春に行われる「淀の外回り2周」の”格”の失墜は、目に余るものがある。時代が・・・といってしまえばそれまでだが、メジロマックイーンがいて、ライスシャワーがいて、ナリタブライアンやサクラローレル、マヤノトップガン、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ディープインパクトらがいた「遠い日の楯」の面影なく、今年も低調なメンバーで行われる淀の楯、平成最後の天皇賞である。
京都の雨は大丈夫そう。先週の開幕週ではいきなり日本レコードが飛び出す、従来の「超高速馬場」が戻ってきている印象がある。今年も展開次第では速い時計の決着になるのかもしれない。
その展開のカギを握りそうなのが、武騎手から福永騎手にスイッチしたメイショウテッコン(父マンハッタンカフェ)と、横山典弘騎手の大外ロードヴァンドール(父ダイワメジャー)、これにヴォージュ(父ナカヤマフェスタ)あたりがどう絡んでくるかといった組み合わせ。
人気の中心は、先行勢を見る形のフィエールマン(父ディープインパクト)とルメール。そしてデムーロが「難しい・・・」と嘆く1勝馬エタリオウ(父ステイゴールド)。両者は昨年の菊花賞で大接戦を演じ、今年はともに2着のスタートだった。メイショウテッコンは昨年エタリオウと接戦した経験があり、今年は日経賞で逆転に成功した。もちろんこの結果がそのまま力関係に置き換わるわけではないと思う。
さらには一昨年の菊花賞で2着、凱旋門賞にも挑戦したクリンチャー(父ディープスカイ)が、ようやく本調子を取り戻しつつあるということで、この馬に改めて期待したいファンも多いのではないか。おそらくこれが人気2頭に続く3番人気くらいだろう。
日本レコードは確かに飛び出しはした。しかし春の京都でときおり出現する「ほとんどのレースがレコード決着前後のクソみたいな馬場」ではない感じ。普通の高速馬場と超高速馬場の中間というくらいの高速具合。おそらく多少は雨の影響が及んでいると思われるので、例年どおりの高速馬場と考えて馬券を組み立てたい。
スタートが安定しないロードヴァンドールよりは、メイショウテッコンのペースと考えるほうが考えやすい。福永騎手の逃げならそこまで無謀なペースは考えられない。平均ペース。3分14秒台の決着かな・・・と推測する。
無謀なペースにならないなら、素直にスタミナ勝負の天皇賞になると考え、今年は伏兵のケントオー(父ダンスインザダーク)にした。実は前回の阪神大賞典(7着)でも本命にしていたのだが、不運にも勝負所でつまずき、一瞬故障か?と思われるほどの急ブレーキだった。勝ち馬は別にしても、あれがなければ馬券内は十分という手ごたえだったように思う。
もともと4歳時から、この馬は(折り合いさえどうにかなれば)長いところでこそ!と見ていた。前回阪神大賞典はやっとこういう距離で競馬できるようになったのかと、とてもうれしく思っていただけに、あの不運がなんとも残念だった。しかし前走の不運のおかげで今回も超人気薄は間違いない。これは馬券を買う者からすればむしろ幸運だったと思いなおすことができる。
京都で3勝、小倉で2着があるように、直線平坦なコースで多少上積みが見込める。そして未だ見ぬ長距離適性が生きれば、一世一代の大番狂わせが起こっても驚けない。強い馬が勝つ天皇賞から、大波乱の歴史に生まれ変わろうとしている平成ラスト楯だからこそふさわしいと思う。ずっと応援してきただけに、がんばってほしい。
相手は一気に難しくなるが、ステイゴールド産駒が得意とするレースであることはよく知られている。それなら素直にエタリオウで問題ないと考えるファンは多いと思う。しかし唯一行われたこの世代の長距離戦は、昨年の菊花賞である。あのレースは、距離区分でロングディスタンスに入るというだけのことで、内容的にはスプリント戦に近かった。エタリオウは、確かに牝系はタフなリボーからの流れではあるものの、母系は完全なスプリント血統だけに、その適性が菊花賞で生きた可能性がある。
そして、ミルコをもってしても「難しい」と言わしめるほどの馬が、最大の難コースを乗り越えることができるのかときかれると、これまた甚だ怪しいといわざるを得ない。事実、難しいステイゴールド産駒の代表格であったオルフェーヴルは惨敗、ゴールドシップも3年目でようやく天皇賞馬の称号を手に入れるほど苦労した。
それならば、同じステイゴールド産駒でも、重厚なロベルト×ノーザンダンサーの「ちょっと古い血」がモノを言いそうなパフォーマプロミスのほうに期待したいところ。あとはソツなく回ってこられそうなユーキャンスマイルも有力。
さらに穴っぽいところでは、距離延びていかにも良さそうなカフジプリンス(父ハーツクライ)、天皇賞を勝つための「メジロ血統」を持つグローリーヴェイズ(父ディープインパクト)らの台頭にも期待したい。歴史と記憶に名を残すような素晴らしいレースを期待している。
◎ ケントオー
○ パフォーマプロミス
▲ グローリーヴェイズ
△ カフジプリンス、ユーキャンスマイル、フィエールマン、エタリオウ、ロードヴァンドール
そして、最後にひと言。レースは違えど、かの名キャスターをまねて・・・
今年もあなたの、そして私の「夢」を乗せ13頭が走ります。
あなたの夢はフィエールマンかエタリオウか。
私の夢は、シャケトラです。
個人的に、平成が終わろうと令和が始まろうと特に何かが変わるわけではないと思っているのだが、平成の30年間で競馬の世界は大きく様変わりした。中でも春に行われる「淀の外回り2周」の”格”の失墜は、目に余るものがある。時代が・・・といってしまえばそれまでだが、メジロマックイーンがいて、ライスシャワーがいて、ナリタブライアンやサクラローレル、マヤノトップガン、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ディープインパクトらがいた「遠い日の楯」の面影なく、今年も低調なメンバーで行われる淀の楯、平成最後の天皇賞である。
京都の雨は大丈夫そう。先週の開幕週ではいきなり日本レコードが飛び出す、従来の「超高速馬場」が戻ってきている印象がある。今年も展開次第では速い時計の決着になるのかもしれない。
その展開のカギを握りそうなのが、武騎手から福永騎手にスイッチしたメイショウテッコン(父マンハッタンカフェ)と、横山典弘騎手の大外ロードヴァンドール(父ダイワメジャー)、これにヴォージュ(父ナカヤマフェスタ)あたりがどう絡んでくるかといった組み合わせ。
人気の中心は、先行勢を見る形のフィエールマン(父ディープインパクト)とルメール。そしてデムーロが「難しい・・・」と嘆く1勝馬エタリオウ(父ステイゴールド)。両者は昨年の菊花賞で大接戦を演じ、今年はともに2着のスタートだった。メイショウテッコンは昨年エタリオウと接戦した経験があり、今年は日経賞で逆転に成功した。もちろんこの結果がそのまま力関係に置き換わるわけではないと思う。
さらには一昨年の菊花賞で2着、凱旋門賞にも挑戦したクリンチャー(父ディープスカイ)が、ようやく本調子を取り戻しつつあるということで、この馬に改めて期待したいファンも多いのではないか。おそらくこれが人気2頭に続く3番人気くらいだろう。
日本レコードは確かに飛び出しはした。しかし春の京都でときおり出現する「ほとんどのレースがレコード決着前後のクソみたいな馬場」ではない感じ。普通の高速馬場と超高速馬場の中間というくらいの高速具合。おそらく多少は雨の影響が及んでいると思われるので、例年どおりの高速馬場と考えて馬券を組み立てたい。
スタートが安定しないロードヴァンドールよりは、メイショウテッコンのペースと考えるほうが考えやすい。福永騎手の逃げならそこまで無謀なペースは考えられない。平均ペース。3分14秒台の決着かな・・・と推測する。
無謀なペースにならないなら、素直にスタミナ勝負の天皇賞になると考え、今年は伏兵のケントオー(父ダンスインザダーク)にした。実は前回の阪神大賞典(7着)でも本命にしていたのだが、不運にも勝負所でつまずき、一瞬故障か?と思われるほどの急ブレーキだった。勝ち馬は別にしても、あれがなければ馬券内は十分という手ごたえだったように思う。
もともと4歳時から、この馬は(折り合いさえどうにかなれば)長いところでこそ!と見ていた。前回阪神大賞典はやっとこういう距離で競馬できるようになったのかと、とてもうれしく思っていただけに、あの不運がなんとも残念だった。しかし前走の不運のおかげで今回も超人気薄は間違いない。これは馬券を買う者からすればむしろ幸運だったと思いなおすことができる。
京都で3勝、小倉で2着があるように、直線平坦なコースで多少上積みが見込める。そして未だ見ぬ長距離適性が生きれば、一世一代の大番狂わせが起こっても驚けない。強い馬が勝つ天皇賞から、大波乱の歴史に生まれ変わろうとしている平成ラスト楯だからこそふさわしいと思う。ずっと応援してきただけに、がんばってほしい。
相手は一気に難しくなるが、ステイゴールド産駒が得意とするレースであることはよく知られている。それなら素直にエタリオウで問題ないと考えるファンは多いと思う。しかし唯一行われたこの世代の長距離戦は、昨年の菊花賞である。あのレースは、距離区分でロングディスタンスに入るというだけのことで、内容的にはスプリント戦に近かった。エタリオウは、確かに牝系はタフなリボーからの流れではあるものの、母系は完全なスプリント血統だけに、その適性が菊花賞で生きた可能性がある。
そして、ミルコをもってしても「難しい」と言わしめるほどの馬が、最大の難コースを乗り越えることができるのかときかれると、これまた甚だ怪しいといわざるを得ない。事実、難しいステイゴールド産駒の代表格であったオルフェーヴルは惨敗、ゴールドシップも3年目でようやく天皇賞馬の称号を手に入れるほど苦労した。
それならば、同じステイゴールド産駒でも、重厚なロベルト×ノーザンダンサーの「ちょっと古い血」がモノを言いそうなパフォーマプロミスのほうに期待したいところ。あとはソツなく回ってこられそうなユーキャンスマイルも有力。
さらに穴っぽいところでは、距離延びていかにも良さそうなカフジプリンス(父ハーツクライ)、天皇賞を勝つための「メジロ血統」を持つグローリーヴェイズ(父ディープインパクト)らの台頭にも期待したい。歴史と記憶に名を残すような素晴らしいレースを期待している。
◎ ケントオー
○ パフォーマプロミス
▲ グローリーヴェイズ
△ カフジプリンス、ユーキャンスマイル、フィエールマン、エタリオウ、ロードヴァンドール
そして、最後にひと言。レースは違えど、かの名キャスターをまねて・・・
今年もあなたの、そして私の「夢」を乗せ13頭が走ります。
あなたの夢はフィエールマンかエタリオウか。
私の夢は、シャケトラです。