リバモリウム (Livermorium) は、原子番号116の元素。元素記号はLv。超ウラン元素、超アクチノイド元素のひとつである。
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1 歴史
2 命名
3 性質
4 発見以前
5 出典
6 外部リンク
歴史[編集]
2000年7月19日、ドゥブナ合同原子核研究所でキュリウムとカルシウムから元素合成された[1][2]。
\,_{{20}}^{{48}}{\mathrm {Ca}}+\,_{{96}}^{{248}}{\mathrm {Cm}}\to \,_{{116}}^{{296}}{\mathrm {Lv}}^{{*}}\to \,_{{116}}^{{293}}{\mathrm {Lv}}+3\,_{{0}}^{{1}}{\mathrm {n}}
その後検証が進められ、2010年までに約30原子が観測されている。
命名[編集]
正式名称が決定するまでは、ウンウンヘキシウム(英: ununhexium)という暫定名で呼ばれていた。
2011年1月、IUPACとIUPAPの113から116および118番元素についての合同作業部会は、114番と116番元素について早期に新元素発見と認定すべきとする報告書[3]を発表した。
ドブナ合同原子核研究所は、所在地のモスクワ州(モスクワ市ではなく)にちなんでモスコウィウム (moscovium) を提案していたが、IUPACは2011年12月にアメリカの研究所ローレンス・リバモア国立研究所にちなみlivermorium(元素記号:Lv)を提案し[4][5]、2012年5月30日に正式決定が発表された[6][7][8][5]。 日本語名称は、2012年6月に日本化学会により決定された[9]。
性質[編集]
第16族元素に属し、周期表でポロニウムの下に位置することから「エカポロニウム」(eka-polonium) と呼ばれることもある。
推定されている化学的な性質はカルコゲンのひとつとして酸化数は+IV, +VIが考えられ、同素体や水素化物も可能性がある。陰イオンとしては Lv2- が確実視され、テルル化物やポロニウム化物に近い化合物を作るとみられている。
発見以前[編集]
1999年、ローレンス・バークレー国立研究所は第116元素ならびに第118元素(ウンウンオクチウム)の発見を『Physical Review Letters』誌に投稿し、発見を公表した。それに引き続き、他の研究者による追試験において同じ結果が見出されなかったとして、彼等は発見の報告を取り下げた。2002年6月、ローレンス・バークレー国立研究所の所長は、この2つの元素発見の投稿が、第一著者のVictor Ninovによって捏造されたデータに基づいたものであったと公表した。48Caを248Cmに衝突、融合させることでウンウンヘキシウムが生成したとされていた。
1980年代 - 1990年代にUFO陰謀説がもてはやされた際、ボブ・ラザールは116番元素がUFOの燃料であると主張した。その説によると、核子を打ち込むことにより、116番元素は他の元素からステップアップさせることで発生し、116番元素が崩壊することで反物質を産むというものであった。この説は核物理学的には信じ難い内容である。
出典[編集]
Y. T. Oganessian, et al., Observation of the decay of (292) 116, Phys. Rev. C 63, 011301 (2001).
1.^ Observation of the decay of 292116 アメリカ物理学会
2.^ “Confirmed results of the 248Cm(48Ca,4n)292116 experiment” ローレンス・リバモア国立研究所
3.^ Discovery of the elements with atomic numbers greater than or equal to 113 IUPAC
4.^ “News: Start of the Name Approval Process for the Elements of Atomic Number 114 and 11” (英語). IUPAC. 2011年12月4日閲覧。
5.^ a b “フレロビウムとリバモリウム…新元素の命名案”. 読売新聞. (2011年12月4日) 2011年12月4日閲覧。
6.^ Element 114 is Named Flerovium and Element 116 is Named Livermorium IUPAC
7.^ 二つの新元素、正式命名=合成成功の研究所から(時事通信)
8.^ 元素2つ仲間入り、計114に 国際機関が認定(朝日新聞)
9.^ 114番元素Fleroviumおよび116番元素Livermoriumの日本語名称が決まりました 日本化学会
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2014年02月13日
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