中学1年の始めの頃に席が近くて
グループになった子たちのひとりが
ある日
「ダイエーに万引きしに行こう」と
言い出して
わざわざファンシー文具コーナーで
ひとつずつ窃盗するのを
ついて行った私は見ているだけだった
「万引きしに行こう」という
なんとも幼稚な発想は
中学1年と言う中途半端な歳にはありがち
かもしれない
見ているだけの私に
ファンシーな小物を手にしたひとりの女子が
「なに、こわいの?」と
半笑いで言ったが
その時の私は
怖いとかじゃなくて
人としての次元が
低いんだなとそいつを蔑んでいたんだ
と
思う
怖いからとかどうだとか
何も言い返すのもあほらしくて
ファンシー小物を持って去っていく
その女史を見ていた
場所を変えて
他の女子もひとつずつ盗ったものを
見せあい
「かわいいねえー」とはしゃいでいた
私のほかにあと4人はいたが
その4人とも
低い次元の奴らだったのか
本当に万引きを楽しんでいたのか
不明だった
無意識に人として蔑んでいたからか
私はそいつらといることがいやで
それが伝わって仲間外れみたいな
感じにされて
次元の低い幼稚なやつらから
解放された
同じように
万引きが窃盗罪であることが
わかっていても
できればやりたくなかったが
やるしかなかった
そんな奴がひとりでもいたかもしれない
「万引きすることが怖いのか」という
言葉を発してしまったやつは
勉強はできても
人としてのレベルが低かった
万引きできることが
英雄のような勘違いの
幼稚な人間は
そこから何か成長するんだろうか
まぁ中学に入学してすぐの
席が近かっただけの
寄せ集めのグループだから
仲間でもなく
親友でもなく
実は 友達でもなかったんじゃないか
グループにいなきゃならない
友達がたくさんいなきゃならない
望んでもいないのに
無理に合わせて行動するとか
人生の無駄ばかりする年ごろだった
次元が違ってたから
仲間はずれになったほうが
無駄な時間を過ごさなくて済んで
本当に良かった
無理に付き合わなきゃならない友達なんて
要らねーよ
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