創立当時のメニューにあった、タルトタタン(リンゴの逆さパイ)を急に食べたくなり、ピザ修行事件以来の掟を破り、根気よく、今いるスタッフに教えてみた。
こちらで手に入るリンゴは”富士”と書いてあっても外国産のようだし、思いのほか水分が多いせいか、柔らかくてもあのゴロンとした感じとツヤがなかなか出ないのが残念だけれど、教えたものが割と上手に仕上がり、バター入りのヨーロピアン風味に友人も大満足。
ところが...翌日の味をみようと、次の日デザート代わりに、「昨日のタルトタタンの残りを」と注文したところ、なかなかキッチンから出てこない...。
まさかッ?? の不安は大当たり。 残りは教えた子と他のキッチンスタッフに食べられてしまっていた。 味見が大事!といつも口を酸っぱくして言っているけれど、 ”味見”と”全部フィニッシュ、たいらげる” のとは大違い。
「残りは焦げてたから(貴方達が食べるわけがない)」(当然でしょッと威張ったもの言い)
ウソつけ〜ッ?! 大して焦げてなんていなかったゾぉ〜!(言わんけど内心かなりカッチーンッ!)
味が落ち着いて翌日更に美味しくなる食べ物は結構多いので、こういったレシピも、翌日に私が味をチェックするので、言わなくてもキープ、というのが既に習慣になっていた筈なのに...。
好みじゃなければ絶対手をつけない、味見すらしたがらない、なんて事もあるのに、元々甘いもの好きな彼ら。 初めて食べたら予想以上に美味しかったので歯止めが聞かなくなった、といったとこなんだろうけど...。
まあ食いしん坊は良い料理人の証拠(?) 喜ぶべきか、キレルべきか..キレてももう無いもんは出てこないし...
”食べ物の恨みは...” というのを知らないのかしらん。
インドネシア語には無い、日本特有の表現でしょうか...(^-^;
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image