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2020年04月20日

★ 新型コロナ治療薬・ワクチンの開発最前線まとめ

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ナファモスタット(商品名:フサン):軽症者から 侵入阻止

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスSARS-CoV-2の感染の最初の段階であるウイルス外膜と、感染する細胞の細胞膜との融合を阻止することで、ウイルスの侵入過程を効率的に阻止する可能性がある薬剤としてナファモスタット(Nafamostat mesylate、商品名フサン)を同定した。
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00060.html
イベルメクチン(日本):軽症者から 運搬阻止

 北里大学・大村智特別栄誉教授:「トータルしますと3億人の人が毎年、使っていると」
ノーベル医学生理学賞・大村智さん:「投与しないと全体で亡くなる方が8.5%であったのが、イベルメクチンを投与したら1.4%に減っていると」
 北里大学の大村特別栄誉教授はアメリカの大学の調査結果を紹介し、「イベルメクチン」が新型コロナウイルスの治療に効果的であると期待を示しました。人工呼吸器が必要な重症の患者にも有効だったということです。
1979年に発表され、動物薬として1984年から20年間、世界売り上げナンバーワンでずっと来た薬です。当初は寄生虫を駆除するための動物用の薬だったイベルメクチン。その後、ヒトにも効果があることが分かり、特に失明を引き起こすオンコセルカ症という感染症の治療薬として絶大な効果を上げています。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200506-00000047-ann-bus_all
※新型コロナ向けの治験を5月より開始。複数使用で効果ありとか

ファビピラビル「アビガン」(日本):軽症者から 増殖阻止

国が新型インフルエンザの流行に備えて備蓄する特殊な治療薬で、一般には流通していません。中国に依存していた原料の国内生産への切り替えに時間がかかることも課題でしたが、国内化学大手のカネカが17日、アビガンの原薬を供給すると発表しました。設備投資などで製造体制を整え、 7月から供給を開始する方針です。
ただし、動物実験で催奇形性が確認されているため、妊婦や妊娠している可能性がある人には使うことができず、妊娠する可能性がある場合は男女ともに避妊を確実に行う必要があります。
※5/1、『アビガン』は6月末に治験終了、早くて年内承認。それまでは、指定病院で、厚労省に申請して承認した場合のみ投薬可能だそうです。
※なぜアビガンは早期承認されないのか?

シクレソニド「オルベスコ」

シクレソニドは、日本では2007年に気管支喘息治療薬として承認された吸入ステロイド薬。国立感染症研究所による実験で強いウイルス活性を持つことが示され、実際に患者に投与したところ肺炎が改善した症例も報告されています。
国内では日本感染症学会が主導する観察研究が行われており、全国の医療機関から報告を集めて有効性の評価を進めています。帝人ファーマは厚生労働省からの要請を受け、この研究のためにシクレソニドの供給体制を確保。 国立国際医療研究センターも臨床研究を計画しています。

抗IL-6受容体抗体トシリズマブ「アクテムラ」(日本):重症者向け サイトカインストーム阻止

サイトカインストーム(過剰な免疫反応)を抑制することで重篤な呼吸障害を改善する効果を期待して、新型コロナウイルスによる重症肺炎を対象に、免疫を抑える薬剤の開発も進められています。
スイス・ロシュは4月から、中外製薬が創製した抗IL-6受容体抗体トシリズマブ(製品名「アクテムラ」)のP3試験を米国、カナダ、欧州などで開始。 中外製薬も近く、国内でP3試験を始める予定です。日本で主に関節リウマチの治療薬として使われています。

コロナ、免疫暴走抑える薬に期待 関節リウマチ治療のアクテムラ
関節炎の治療薬「トシリズマブ」が有用
関節炎薬、新型コロナに「著しい」効果 仏研究
レムデシビル(アメリカ):軽症者から 増殖阻止(副作用大)

レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発されていた抗ウイルス薬。コロナウイルスを含む一本鎖RNAウイルスに対して抗ウイルス活性を示すことが明らかになっており、COVID-19の治療薬として最も有望視されている薬剤の1つです。
、シカゴ大学の医学部は、 重症患者113人を含む125人の患者にレムデシビルを投与する臨床試験をした結果、 ほとんどの患者が退院できたとしています。
ギリアド・サイエンシズ社は「この薬は治験中のもので、世界のどの国でも認可・承認されておらず、(新型コロナウイルスの治療薬として)安全性や有効性は確立していない」としていますが、すでに 横浜市立市民病院など国内3つの施設で14日から治験が始まっています。治験は日本だけではなく、感染者数の特に多いアメリカやイタリアなど合わせて4000人を対象に確かめていくということです。中国政府も「武漢の複数の病院で臨床試験が行われている」と明らかにしています。中国政府は「27日には臨床試験の結果を公表する」としています

※5/7 日本承認済み(日本では1病院のみで治験、効果未確認)

新型コロナの“治療薬候補”『レムデシビル』
安倍首相“ドヤ顔”で承認発言 「レムデシビル」で急性腎不全急増か
「レムデシビル」が引き起こす 重篤な腎機能という副作用が、大問題として浮上している。米国では、新型コロナ重症患者の2〜4割が急性腎不全を発症。 緊急の人工透析が必要なケースが急増し、人工透析用の機器や薬品が供給不足に陥っている。

※5/1、『レムデシビル』は5月中に承認されるが、アメリカからの供給数が少なくなりそうなため厚労省管理下で配布されるそうです。

血漿治療法
※アメリカでは7000人治験済み、良好な結果
国立国際医療研究センターが4/23に病院内の倫理委員会で承認を取った「回復者血漿療法」。まもなく臨床研究が開始される。

武田薬品工業は、旧アイルランドShire社の買収で手に入れた血漿分画製剤事業の一環として、3月初めに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療用に新規の血漿分画製剤(開発番号:TAK-888)の開発に着手していたが、2020年4月6日に他の血漿分画製剤企業などと提携して、より大きな枠組みの下でCOVID−19向けの血漿分画製剤の開発に乗り出すと発表した。免疫グロブリン製剤はCOVID-19から回復した患者から血漿を採取した後、HIVやHCV、HBVなどへの感染リスクを回避するためにウイルス不活化・除去処理を行う必要がある。リスク回避のために、通常の免疫グロブリン製剤などは採血後、半年から1年近いリードタイムで製造されている。また、市販するには臨床試験も必要だ。このため武田薬品ではCOVID−19向けの免疫グロブリン製剤の発売までには、「早くても9カ月から18カ月程度かかる」としている。


73人全員完治も…新型コロナで注目集まる「ステムセル治療」
新型コロナによる重度の肺炎に「ステムセル治療」が有効だったとの報告が寄せられている。
 ステムセル(幹細胞)は、人間のさまざまな部位に変化する前の細胞のこと。ノーベル賞を受賞したiPS細胞も幹細胞のひとつで、神経や血液、あるいは肝臓、膵臓などに分化させれば、再生医療につながると期待されている。

 UAE(アラブ首長国連邦)は5月1日、まったく新しい治療法によって73名の患者を回復させたと発表した。患者から採取した自身の血液の幹細胞を活性化させ、細かい霧状にして吸入させたところ、肺の細胞が再生し、全員が完治したという。

 新型コロナの重症例の一つとして恐れられているのが、ARDSと呼ばれる急性呼吸逼迫症候群である。肺の内部に起きた炎症が肺胞や毛細血管に障害を与え、肺に水がたまることで重度の呼吸不全を引き起こす。CDC(米疾病予防管理センター)のデータによると、コロナ入院患者の20〜42%がARDSを併発し、そのうち85%が集中治療室へ送られる。



4/22 新たな治療薬候補になるか 2種類の物質発見 新型コロナ
新型コロナウイルスの増殖を妨げる作用があり、薬の候補になるものを調べたところ、エイズの発症を抑える薬である「 ネルフィナビル」と白血球が減少する病気などの薬として使われている「 セファランチン」の合わせて2種類の物質を見つけたということです

5/1 新型コロナ、約10種の既存薬化合物が有効な可能性=米仏研究者
「クレマスチン」などの抗アレルギー剤や、抗精神病剤 「ハロペリドール」、抗マラリア剤 「ヒドロキシクロロキン」が転用可能であることが示された。女性ホルモンの1つである プロゲステロンにも抗ウイルス効果が見られた。男性のほうが感染しやすく、より深刻な症状が出るケースが多いことと関連している可能性がある。

スペインの製薬会社ファーママー<PHMR.MC>が開発している抗がん剤「アプリジン」で使用され、現在スペインで新型コロナ治療の臨床試験が行われている 「プリチデプシン」についても、抗ウイルス活性が確認された。


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×「ヒドロキシクロロキン」効果なし
4/22 新型コロナで注目の抗マラリア薬、むしろ死亡率上げる恐れ 研究
抗マラリア薬「 ヒドロキシクロロキン」が、標準的な治療では効果がなく、 むしろ死者を増やしていた恐れがあるという研究が21日、発表された。
6/5 英、コロナ治験でヒドロキシクロロキン「効果なし」と判断 WHOは継続

5/3 新型コロナに使用、不整脈注意 自己免疫疾患薬 抗菌薬併用で重い症例
自己免疫疾患薬「ヒドロキシクロロキン」(商品名プラケニル)について、抗菌薬「アジスロマイシン」と併用した場合に心臓の重い不整脈が起きる症例が国内でもあり、販売する医薬品会社サノフィ(日本法人)は2日までに医療関係者向けに注意喚起した。 投与量に注意し、必要に応じて心電図などでモニターするよう勧めている。
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×「カレトラ」効果なし
カレトラ(抗HIV薬)に治療効果は証明されず 新型コロナ治療薬 候補薬(2020年3月20日時点)
ロピナビル/リトナビル配合剤「カレトラ」(アメリカ) 増殖阻止
ピナビルはウイルスの増殖を抑えるプロテアーゼ阻害薬で、リトナビルはその血中濃度を保ち、効果を増強する役割を果たします。これらの配合剤であるカレトラは、日本では2000年にHIV感染症に対する治療薬として承認されています。

4/24 米ギリアド、抗コロナ薬の治験失敗 WHOが誤って公表—英紙報道
中国で実施された抗ウイルス薬「レムデシビル」の臨床試験(治験)が失敗に終わったと報じた。世界保健機関(WHO)が誤って公表した文書で明らかになったという。

4/24 人工呼吸器装着の重症患者「90%近くが死亡」
<新型コロナウイルスに感染して入院した患者5700人を対象に行われた初の大規模調査の結果が明らかに>
米ニューヨーク州で実施された大規模な調査で、新型コロナウイルスに感染して人工呼吸器を使用した患者

新薬研究
抗体医薬品

回復期血清の理論を応用・改良したものが抗体医薬品である。人間の体内で産生されるCOVID-19の抗体に注目し、標的をさらに絞った強力でスケーラブルなヴァージョンをつくる。そして人間の腕から採血する代わりに、研究室で大量生産する。
ラマ、コロナ治療の鍵握る ベルギー
ワクチン開発

5/1 コロナワクチン、年内に最大2千万人分の生産目指す=米ファイザー
製薬大手ファイザーは30日、独バイオ医薬ベンチャーのビオンテック<22UAy.F>と共同開発する新型コロナウイルス向けワクチンについて、年末までに最大2000万人分の生産を目指すと表明した。

このほかの新薬開発、ワクチン開発については以下を参照してください。
 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/17853/
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