どんな抗菌薬も効かない
新型コロナウイルス感染症はウイルスによる感染症だが、実は細菌による感染症もいま私たちの社会に深刻なダメージを与えようとしている。
現存するどんな抗菌薬も効かないスーパー薬剤耐性菌が発生し、世界的にじわじわ広がっているのだ。また、日本国内では、ここ数年、細菌感染症の治療に使う基礎的な抗菌薬が不足し、医療現場が混乱するという事態がたびたび起こっている。
スーパー耐性菌の発生は抗菌薬の使い過ぎが原因。一方、国内における抗菌薬の供給不安は、中国への原料依存が原因だが、いずれも「医療現場に治療薬がない」という危機的状況をもたらす由々しきことだ。
がんの死亡者数を上回る可能性も
抗菌薬が効かない薬剤耐性菌(AMR)の拡大については、専門家たちが以前から警鐘を鳴らしていた。
英国の研究レポートによると、薬剤耐性菌での死亡者数は現在年間70万人だが、何も手を打たなければ2050年には1000万人に膨れ上がり、がんの死亡者数(推計820万人)を上回るという。
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