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2014年12月02日
そしてラウンジへ @Seoul −完−
5分ほどで空港リムジンがやってきた。
宿を出てすぐの場所にリムジン・バスの停留所があり、
少し先には地下鉄「新設洞」の駅がある。
時間が限られている旅先ではアクセスの良し悪しは重要だ。
ツアーを探すとき、日程や値段ばかりが気になってしまうけど、
実はホテルの「ロケーション」はけっこう重要なのだ。
朝から晩までビッチリ観光や食事が目白押しなら、
自分で街を歩くヒマもないけど、
「自由行動」「フリータイム」が設定されているなら、なおさらです。
かつてツアコンをしていた頃、
いわゆる「イタリア・ブーム」で、
毎月、といっていいほど、彼の地に飛んでいました。
このブログじゃないけど「毎月イタリア」だったのですね。
当時、各旅行会社の価格競争が激しくなって、
「5日間で7万円」なんてツアーまで現れる始末。
時差がある国の場合、出発日と帰国日で3日間奪われるのだから、
かなり過酷です、コレ。
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バスは東大門を過ぎ、鐘路を走り、市庁方面を目指していた。
午前中のこの時間、いつものようにクルマは多いが、渋滞するほどでもない。
停留所ごとに大きな荷物を抱えた客が乗り込んでくる。
価格的にもっとも削りやすいのは、ホテルか食事です。
食事は「自由食」というなんて名目の「勝手にしろ」方式で、
ホテルは値段が安い郊外のホテルが割り当てられるわけです。
パンフには「ローマ郊外ホテル」なんて書かれてたりするんですね。
そうなると「自由行動の日はスペイン階段に行こう!」なんて思っても、
タクシーで小一時間かかっちゃう。
料金が日本より安い、っていったって、
タクシーでそれなりに3〜4千円は掛かるのですね。
東京でいえば市川とか川口あたり、
大阪なら「りんくうたうん」に泊まらされる距離感で、
「ローマか?ここ?」という感じですね。
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車窓の景色が速く流れはじめた。
高速をひた走り、あとは仁川空港に到着するだけだ。
「郊外」だから「自由食」でご飯食べるにも、英語なんか通じない。
イタリア、スペイン、フランス辺りの南ユーロ国だと、
町の中心、あるいは観光スポットを外れれば、英語できる人なんかいないわけです。
安いツアーだからって、目も当てられないでしょう?
「安いものにはわけがある」と思いながら、ツアーはお探しください。
航空券や観光地入場料やバスの料金は値切れないので、
必然、ホテル、レストランの質が落ちます。
あ、「人件費」も削られるので、ガイド、添乗員にツケが回って・・・
ツアコン辞めたのはそんな理由かな。
仁川空港へはちょうど一時間で到着し、
トランクから荷物を受け取ると自動チェックイン機に進んだ。
端末で搭乗券を打ち出すと出国へ。
預ける荷物がないので10分後にはラウンジに到着していた。
いつものように「アシアナ・ビジネスクラス・ラウンジ」へ。
ユナイテッドの格安チケット、もちろんエコノミーにも関わらず、
ラウンジを利用できるのは、「プライオリティ・パス」の恩恵だ。
朝の混雑時間も過ぎているので、ラウンジは貸し切り状態。
誰かが叩くキーボードの音だけが響いていた。
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ちょっとしたホテルの朝食に負けない料理を皿に取り分ける。
仁川空港のラウンジはなぜかカップラーメンが人気メニューで、
韓国の人はいつもお湯の前に列をなしている。
朝からラーメンに挑む胃袋は持ち合わせていないので、
ソーサーを手に取り、ソファーに沈み込んだ。
あとは出発時刻まで、エスプレッソでも飲みながらくつろぐだけだ。
毎月ソウル 10月編
—完—
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帰国の日 @Seoul
早いもので、8日間の滞在も帰国日となった。
楽しくて過ぎ去ったのか、
ボー然としている間に過ぎてしまったのかはわからない。
ブログを読み返すと気がつくかもしれない。
今朝も快晴だが、風が冷たくなり、夏の気配は消えている。
キッチンでコーヒーを淹れていると、スタッフが顔を出した。
おどけて日本語でごあいさつ。
「おはようゴザイマス」
「おはよ〜」
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「朝食、トースト食べますか?」
「いや、いいよ。空港のラウンジで食べるから」
「今日でチェックアウト?」
「お〜い、スタッフなら覚えておけって〜。おれは家族か?」
「そうですかあ。今度はいつ来ますか?来月ですか?」
「そう、11月ですね。帰ったら、4日後に中国に行くのです。
その仕事を上げてからなので、次回は11月の下旬ごろに予約を入れます」
「メール待ってますよ。じゃあ、次回はボウリングしましょうね」
「おお!それはいいアイデア!
ついでに次回来るときに欲しいものありますか?」
「う〜ん、ないなあ」
「時間あるから欲しいものあったら、探してくるよ」
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「あ! 『東京バナナ』がいいです」
「え? ほんとに? 好きなのアレ?」
「いや、おじいちゃんが日本にいた時に好きだったらしくて、
釜山に帰ると懐かしがって『食べたいなあ』というんですよ。
だからおじいちゃんに食べさせてあげたくて」
「ははは、そうかあ。やさしいねえ。
そうなると買ってきたら釜山まで持っていかないとダメだね。
おじいちゃんに会いに釜山に連れていってもらわないと」
「あはは、それもおもしろいですね〜」
「覚えておくよ。あとスタッフのみんなはなにがいい?
毎回、ラーメンも飽きるでしょう?」
たいした荷物もないので、ゲストハウスに来るときは、
インスタントラーメンを箱買いして、土産代わりに持ってきていた。
アジアでは「日本のラーメン」はモノスゴク評判がいいのだ。
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「じゃあ、またカレー作ってください」
「あはは、そんなんでいいの? じゃあ、またルーだけ持ってくるかあ」
「それは楽しみです!!」
「さあて、コーヒー飲んだら空港に行くかなあ」
「朝、遅めのフライトだから、ゆっくりでいいね」
「そうだね。でも帰る日はなんにもできないけどね」
そういうと空いたカップにコーヒーを注いだ。
2014年12月01日
キッチンの時間 @Seoul
土産モノを少しと野菜を買って、宿に戻った。
9月上旬、前回の短い滞在のとき、
「日本のカレーが食べたい、あれはウマイ」
と宿のスタッフから話が出た。
「カレーぐらいなら、作ってあげるよ」
「ホントですか!それはウレシイ!」
「韓国にカレーとか、ルーとか売ってないの?」
「あるんですけど、なんか薄くておいしくないんですよ」
「じゃあ、ルーだけ日本から持ってくればいいね」
「おお!それは楽しみデス!」
その言葉を覚えていて、カバンにルーだけ忍ばせてきた。
旅先の土産、というのはむずしいもので、
特に日本からなにか買っていく場合、けっこう頭を痛める。
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ちょっと前に現地の友達に「なにがほしい?」と尋ねると、
「ユニクロ〜〜!」という回答がものすごく多かった。
安いわりにものすごく品質がよく、
日本でしか手に入らないので、
ちょっとした「ブランド」と化していたわけだ。
それもここのところのアジア進出で、
韓国にもソウルにも、中国でさえ、ユニクロの出店が相次ぎ、
「日本限定ブランド」の魅力は薄れてしまった。
いつも泊めてもらっていたシンガポリアンの家では、
なにげなく作ったカレーが大ヒット。
インド人街もアラブ料理もある国で、
日本のカレーがうまい、と好評を得て、
来星(シンガポールに行くこと)するたびにカレーを作っていた。
特に子供たちは大喜びで「辛口」のカレーをかきこんでいた。
ちなみにアメリカ人やヨーロピアンにウケるのは「肉ジャガ」です。
日ごろからジャガイモを食べ慣れていることと、
テリヤキのように少し甘めの味付けがマッチするようで。
ジャガイモ、ニンジン、タマネギは世界中のどこでも手に入りますからね、
コレ、覚えておくといいですよ。
作り方も似ているし。
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というわけで、帰国日前夜の夕食はゲストハウスのキッチンでカレー。
昼番と夜番のスタッフが入れ替わる時間を見計らって、
キッチンに集合し、カレーを頬張った。
前日、一緒に南山に出向いた長期滞在の日本人も交え、
せまいキッチンでワサワサと集い、カレー大会。
「ご飯の国」の人たちにはあう味なのでしょうね。
「カリー、マシソヨ〜」
「たいした料理じゃないけどね」
「韓国のとは違ってオイシイ〜。韓国カリー、オイシクナイ〜」
「一緒に食べませんか?」
キッチンに水を取りに来たタイワンニーズにスタッフが声をかける。
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「いっぱいあるからどうぞ〜」
「いま、夕食食べてきちゃったんだ、残念!」
「また作ってよ〜」
「OK! 今度来るときもルー持ってくるよ」
「イイデスネ〜」
豪華な料理じゃないが、みなでワイワイ食べるのは楽しい。
なにせ一人旅の最大の欠点は「一人の食事」ですからね。
ホテルと異なり、このあたりもゲストハウスの魅力なのです。
2014年11月30日
地下鉄を @Seoul
連休中の車内は今日もガラガラだった。
地下鉄も普段と違った表情をみせている。
週末でも買い物客でけっこう混んでいるのでが、
秋夕(チュソク)の連休中はホントに人がいなかった。
この日はどういうわけか、登山姿の人たちを見かけた。
チュソクは山に登る、なんて慣わしでもあるのかと思い、
宿のスタッフに尋ねたところ、返ってきた答えはたわいのないものだった。
「登山が流行っているんですよ。
そのスタイルの人は年配の人が多かったんじゃないですか?」
「そういえばご年配の夫婦とか、平均年齢は高目かも」
「時期的に紅葉シーズンでもあるので、
ソウル郊外の山へ出向く人も多いんですよ」
「紅葉シーズンかあ」
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日本でも大人気の登山は韓国でも同様に年配者に人気が高いらしい。
いつも歩く東大門周辺の問屋街では、
登山やキャンプ用品を見かけるし、
スポーツ・アパレルの店でも登山やトレッキングのウェアがたくさん並んでいる。
コンロやボンベタイプのストーブ、ランタンなどが、
破格で安いので、買って帰りたいぐらいだが、
生憎、山に登る趣味がない。
ソウルの市内をホトンド網羅できる地下鉄は、旅行者にとってありがたい存在だ。
初乗りは1,000w、買い物程度の移動なら、この金額でほぼカバーされる。
「T−moneyカード」と呼ばれるICカードを使用すれば、
10%安くなるので、少し足を伸ばしても、
円貨で¥100もかからず、動き回ることができる。
たぶん日本が開発したであろうICカードのシステムはどこの国でも導入されていて、
利便性が上がるため、利用者には割引が適用される。
が、お膝元の日本はなんで割り引きないのでしょう。
SUICAでもPASMOでも使ったからといって、料金割引にならないのがナゾ。
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地下鉄料金が安いので、距離も気にせず、方々に足を伸ばすことができる。
おかげで街なかの移動なのに読書が進む。
旅先で街から街へ移動する中・長距離バスや電車に乗ると必然的に本が進むが、
ここソウルは市内でも同じようにページが進む。
長くても15分程度しか乗らないのだが、
システムにもアナウンスにも慣れてきたので、
本に没頭できるようになったのかもしれない。
山手線のようにドアの上に電光掲示で駅名表示する車両もあるし、
中央部のディスプレイで表示をする新しい車両もある。
ほとんどの車両で自動音声でアナウンスがなされるのも安心だ。
英語表記もされているので、ハングルが苦手な旅行者にもホントありがたい。
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ソウルの人たちはといえば、
車内でワンセグを見ている人がものすごい多い。
ヘッドフォンをしているので、「ここどこ?」と周りに聞いて、
慌てて降りていく姿をよく見かける。
学生に限らず、会社員でも勉強している人も多い。
このあたりは都内と変わらない風景ですねえ。
慣れ過ぎて、古い車両で本を読みふけって、あっさり乗り過ごしてます。
2014年11月29日
朝の景色を @Seoul
3連休最後の日曜日、朝はすっかり涼しさを増していた。
朝の屋台でトースト・エッグを売っている。
形的にはフレンチ・トースト、でも卵の形はそのままだから、
いうなればコリアン・トーストか。
目玉焼きとトーストを合体させて焼いたものがいい香りを立てている。
日曜の朝だというのに、次から次に客がやってきて、
これがけっこう人気なのだ。
1,500w(100円ちょい)とはすばらしい値段。
休日だから朝食は外で済ませているのか、
あるいは韓国では朝食は屋台で済ませるものなのか、真偽はわからない。
駅前の通りに出店が数軒、連なっているところを見ると、
朝食をかじりながら出勤するのが定番なのかな。
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そういえばシンガポール時代、
朝食はオフィスで食べていたっけ。
共働きの多いシンガポールでは、
朝食も外食で済ませてしまうことが多い。
コストが安いこと、片付けなどをしなくて済む、など理由は究めて合理的だ。
屋台のコーヒー・ショップで済ませることもあるし、
おかゆの店でしっかり食べる人もいる。
オフィス・ビルの1Fにはたいていコーヒー・ショップがあって、
軽食とコーヒー、タバコを売っている。
ここに「出前」を頼むと気軽に持ってきてくれるのだ。
同僚のマネージャーがスパムのサンドウィッチとコーヒーを、
毎朝、配達してもらっているのを見て、
「おれのも頼めるかな?」と聞いたら、
好みのメニューを書き取って、
「明日から一緒に頼んでやるよ」ということになった。
スパムのホットサンドは3日で飽きてしまい、
カヤ・トーストとテーシーのコンビに変えてもらったっけ。
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シンガポールではコーヒーをコピー、ティをテ、と呼ぶんですね。
マレー語の影響です。
通常はコンデンスミルクと砂糖がドッチャリ入っていて、シッカリ甘い。
甘いのを避けて、ストレートで飲むと、
インスタントコーヒーか、ティーバッグのヤツを飲むハメになるので、
ものすご〜くわびしい。
そこでミルク抜きとか、砂糖なしとか、アレンジしてもらうわけで。
よくある定番は「砂糖入り、ミルクなし」のコピー・オー、テー・オー。
ストレートの「砂糖なし、ミルクなし」ならコピー・コソン、テー・コソン。
で「砂糖なし、ミルク入り」がコピー・シー、テー・シー。
もっぱら朝は「テー・シー」を頼んでた。
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コーヒー好きなんですけど、この頃は「スXXバックス」なんてなくて、
コーヒー・ショップで出すのはみ〜んな「ネXカフェ」、
だから紅茶に逃げておりました。
え? 「カヤ・トースト」ってなんだって?
こちら↓
http://www.restaurant-mrs.com/shoplist/yakunkaya.html
ココナッツのジャムなのですが、ピーナツ・バターが好きな人ならハマります。
有名店が日本にも出店しているようです。
値段はシンガポールのX倍ですけどね。
屋台のトースト、食べてみたかったけど、朝食食べて宿を出てきちゃったんだよなあ。
このブログ 今何位?