9月28日は、月が地球に接近し最も大きく見える「スーパームーン」。
昨晩の中秋の名月に見惚れた人も多いだろう。満月のスーパームーンはおよそ年に1回観測できるが、昨年は数回観測でき、SNS上には美しい写真が多数アップされ話題となった。
今回はプロのカメラマンに、初心者でもわかる撮影のコツを聞いた。
そもそも「スーパームーン」とは、月が地球に最も近づいたときに、満月もしくは新月の形になった月の姿やその現象のこと。19年ぶりのスーパームーンが2011年に観測されて以降、しばしば耳にするようになった言葉だが、もともとスーパームーンは近年になって言われ始めた占星術の用語だという。
ここからは、満月を美しく撮影するテクニックを紹介する。
必ずフラッシュはオフに!夜景モードを活用
「まず風景を撮る際にはフラッシュをオフにしましょう。フラッシュは被写体である月や手前の建物などに対しては効果がなく、指や手前にある壁や人に反射して、画面全体が白ばんでしまうこともあります。基本的に撮影モードはオートのままで問題はないですが、風景モードや夜景モードがオススメです」
◆手ブレ防止に三脚は必須。タイマーも活用しよう
「スマホでも一眼レフでも、暗い場所でのオート撮影時には、明るくするためシャッタースピードが遅くなり被写体がブレてしまうので、三脚は必須になるでしょう。コンパクトで手すりに巻きつけられるタイプもあるので、撮影場所にあった三脚を選んでください。三脚が用意できない場合は、壁に寄りかかる、手すりや同行者の肩に置いて手で抑えるなどの方法もあります。三脚があれば1分以上の長時間シャッターを切ることができ、暗い場所でも美しい写真が撮れるはずです。また、シャッターを押す時もブレが起きるため、タイマー撮影、または画面を長押しタップして指を離して撮影できるようにしておきましょう」
◆双眼鏡を使ってより大きな月の写真を
「スマホのズーム機能は一眼レフなどとは違い、写真をトリミングしているだけなので極端に画質は落ちてしまいます。そこで使えるのが双眼鏡やオペラグラス。双眼鏡をのぞいて月にピントを合わせた後、接眼レンズ側にスマホのカメラを当てれば、望遠撮影が可能です。海外ではスマホに取り付けられる一眼レンズも販売されていますよ」
【一眼レフ応用編】露出とシャッターショックに注意
スマホでもスーパームーンの撮影が楽しめる方法をいくつか紹介したが、やはり本格的な写真を撮りたい人には望遠レンズを使うことが必須になる。
「スーパームーンの撮影では暗闇に浮かぶ明るいものを撮るので、オート設定のままだと露出を暗いほうに引っ張られてしまうことがあります。ISO感度が上がりすぎて月が綺麗に写らなかったり、シャッタースピードが遅くなり手ブレの原因にもなります。あとは、シャッターショックにも気をつけてください。シャッターショックはミラーが跳ね上がる際に起きる振動でカメラが手ブレしたような状態になることで、実際に手ブレしたような写真に仕上がります。一眼レフのミラーアップ機能を使えば、シャッターショックによるブレは抑えられますよ。月は距離が遠いので一眼レフのセンサーだとどうしても小さめに写ります。街を入れたりしないならトリミングは大前提になると思います。意外と超望遠のコンデジとかが便利だったりしますが画質は一眼のほうがやっぱりいいですね」
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