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2016年08月07日

263.Hitman GO

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ヒットマン ゴー」のレビューです。

 何日か前にお伝えした通り、実績コンプした後でも自分の直感は間違っていなかったと確信しています。
 綺麗なジオラマにシンプルなルール、そこにバーコード禿が溶け込んだだけの一見軽い見た目なのですが、やり込むうちに本作はおそろしくクオリティの高い化け物だと悟るでしょう。

 主人公駒である47(フォーティ—セブン。バーコード禿の主人公)を操ってゴール、もしくは標的を目指します。
 マスを一歩動けば敵も一歩動くターン制のパズルですが、ここにヒットマンらしさがふんだんに取り入れられており、パズルの質の高さと相まって非常に独特な味を醸し出しているんですよね。

 47はヒットマンすなわち暗殺者ですから、既存のステルスゲームのように横や背後から敵をキルすることができます。
 しかし敵側も一筋縄ではいかず、一定のルートを巡回していたり、定期的に振り向いたり、あるいは犬を使って警戒をしたりしているわけです。

 そんな警備の厳しいステージを、時に変装し敵をやりすごし、時に彼の愛銃シルバーボーラ—で複数の敵を瞬く間にキルしたり、あるいはライフルで標的を狙撃したり……。

 本作には、ルールとしてのヒットマンらしさと、まるでニコリシリーズのパズルを解いているかのような無駄のない美しい論理さとが調和していて、夢中になってプレイしてしまいました。
 まさか三日でコンプしてしまうとは思いませんでしたが、ボリューム(=ステージ数)は決して少なくないと思います。

 チャプターの真ん中とラストにそれぞれ標的暗殺ステージが絡むのですが、この時だけヒットマンのテーマ曲「アヴェ・マリア」がしっとりと流れるのがまた、もう……(笑)

 本作のもう一つの楽しみはやはり精緻なジオラマ鑑賞でしょうか。
 全てのステージがただのパズルだけにあらず、余白に様々な人や物が置かれてその場の雰囲気を作り上げてくれています。
 本作には明確なストーリーはありませんが、場面や物語が進んでいく様はこれらの雰囲気から見て取れると思います。
 中にはヒットマンシリーズをオマージュしたステージなどもあり、これらを知る人ならばにやりとできるかもしれません。
 残念ながら私はアブソリューションしか知らないのでわからないのですが。

 一つ不満があるとすれば、PC操作ではジオラマのズームインが出来ないことでしょうか。
 タブレット端末であればピンチイン? でズームできるのでしょうが、マウスでどうすればいいかはわかりませんでした。
 チャプターセレクト(箱)→ステージセレクト(1〜15)→パズルステージと進むのですが、ステージセレクト画面ではマウスホイールでズームイン、アウトが出来ますが、パズルステージでは出来ませんでした。
 うう、もっとよく眺めたいステージもたくさんあったのに。

 昨今のゲームは金銭の多寡に関わらず、有料か無料かのギャップ、精神的障害の方が大きいと思います。
 ただ、本作は対価を支払うに値する素晴らしいゲームだと感じました。
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