アサシン クリード ブラザーフッド(初回生産版:プレミアムディスク「短編映画アサシンクリード リネージ」他収録 同梱)【CEROレーティング「Z」】 - Xbox360 |
おはようございます。あるへです。
ナンバリングの無い外伝的な作品ですが、お話は2の直後から繋がっており、2の大型DLCとして見ることが出来ます。
というか、2と比べるとマップは狭いしストーリーは盛り上がりに欠けるしでやっぱり2の大型拡張ディスクとして見た方がダメージは少ないと思います。
本作の目玉はアサクリシリーズ初のマルチプレイですけど、当然今は誰もいませんからね。
一番感動したのはダ・ヴィンチが登場するシーンでしょうか。
髪に白いものが混じってたり、皺が増えてたりで「ああ、歳とったなぁ」と(笑) 時間の流れを感じたものでした。
ゲームの方はと言えば、2の焼き増し感が強いです。
今回の冒険の舞台となるローマ市内は一枚のマップしかなく、ステージは大分狭いと感じました。
話の内容も、前作で雌雄を争った教皇ボルジアが引きこもってしまったので、今回はその息子のチェーザレを相手に大立ち回りを演じることになるのですが、どうにもゲーム内設定の狡猾さは生かされていないようで、前座となるボス(チェーザレの右腕や腹心たち)も、なんというか「ぽっと出」の小悪党ばかり。
素性も経歴もぱっとしない悪役なので、いざ仕留めて迫真の「安らかに眠れ」シーンに入ってもどうにも感情移入できません。
死者に敬意を払うという、アサシンの信条の一つでもあるこのシーンは、やっぱり相手もそれなりの大悪党であるからこそ生きる演出ですよね。
チェーザレの命令で数々の暗殺を行ってきたとか、チェーザレの財布役とかの二流には勿体ない。
ただ、アクションゲームとしては大分爽快感が増したマイナーチェンジを行っています。
たとえば昇降機。
数は少ないですが建物の屋上まで一瞬で登れるのはかなり快適です。ホント、欲しいところに無い……。
たとえばパラシュート。
入手は中盤頃になりますが、昇降機が登り専用ガジェットならパラシュートは降り専用。速さのために体力を犠牲にすることなく安全に高所から降りられるのはなかなか爽快でした。
たとえばエクスキューションストリーク。
チュートリアルが素っ気ないですが武器を抜いての接近戦になった時にこのシステムはかなり便利です。
カットシーン中に次の獲物に対してスティックを傾けながらXを押せば、その敵も自動で殺してくれる機能で、うまく出来れば敵が何十人いようと、敵のうち一人をカウンターで捌いたら後は流れで……、ってなことが可能になりました。
特にボタンなどで誘導してくれるわけではないし、持っている武器によって受付時間がまちまちだったりするのですが、大抵X連打してれば繋がってくれるイージー仕様です。
また、カットシーンからカットシーンへ移るまでの距離詰めの間に敵に攻撃を挟まれても、カウンターを発動できるのでこれがまた気持ちいいです。
よって戦闘に関してはより殺陣っぽい、スタイリッシュでクールな戦闘シーンを演出できていると思います。
地味ですが次に攻撃を仕掛けてくる敵を、各敵のマーカーが点滅して教えてくれるのもありがたかったのですが、説明は無いので序盤は意味がわかりませんでした。
快適性の裏返しとして、このストリークシステムのお陰で各武器に設定されたステータスが死にステとなりました。
また、本作には最強の遠隔消音武器クロスボウが序盤から買えるので、投げ短剣、毒、金ばら撒き、銃なども存在価値が激減しました。
クロスボウはステルスが非常に楽になるので個人的にはありがたい装備でしたけど、ゲームの緊張感としては強すぎてマイナス方向に働いていると思います。
総評としては可もなく不可もなく? この頃のUBIは多分3の制作に力を注いでいたはずで、本作はその場繋ぎの外伝作品としての見方が強いですが、そこまで手を抜いているようには感じません。
非常に楽しめた2の後継作としては大分力不足ですが、ゲームとしてはそれなりに遊べるはずです(マルチは死んでるけども)。
ただ注意点があります。かなり重要で、致命的なバグ……なのか仕様なのか。
私は本作をXbox Oneでプレイしました。
その際、舞台となるローマ市内を離れて特別に生成されるステージを攻略するミッション(たとえば元恋人クリスティーナとの思い出を振り返るクリスティーナミッションは、フィレンツェを。あるいはダ・ヴィンチの設計した戦闘兵器を破壊するミッションではそれが格納されている敵の基地という設定で郊外の別の場所に赴きます)においてはその大部分が「アニムスショック」に侵されていました。
……アニムスショックは今私が即席でつけた名前です(笑)
これは特定のグラフィックが描画されない、というバグで、場合によってはゲームプレイに支障をきたす致命的な欠点となります。
たとえばクリスティーナミッションでは、昔のエツィオとクリスティーナの甘い思い出が回想されるのですが、人物の体がアニムスショックにより描画されなくなり、結果、目玉と歯型の模型だけのフードを被った怪人が、首から上だけで浮いている美女とキスをしていたり。
まぁ、これだけならば良いシーンが台無しだよで済むかもしれませんが、ダ・ヴィンチの戦闘兵器ミッションの一部では、見えない陸地を使って敵の目を逃れ、見えない壁をよじ登り、見えない足場を伝って向こうへ渡り、見えない敵を暗殺し、自動で進んでいく味方についていかなくてはならず、さらには被発見=即失敗というような地獄を味わいました。
ぶっちゃけ飛行兵器や戦車ミッションよりも、この船舶大砲ミッションの方が手を焼きました。
どうすればいいかわからない、ではなく、意味がわからないレベルです。
ただ、判定だけは生きていて、鷹の目は機能するのでエツィオの超人的な感知力と自らの心眼を研ぎ澄ませてトライ&エラーを繰り返せば、一応なんとかなりました。
このバグだか仕様だかは、一目瞭然な欠陥であるにもかかわらず報告などがありませんでしたので、おそらくはOneの下位互換機能が悪さしていると思われます(ロードが早いのが原因かも)。
ですので、もしも本作をプレイ予定の方がいましたら、出来れば360でのプレイをお勧めします。
↓手癖の悪いエツィオ君。最後に8フローリン盗ったの見逃しませんよ。
↓馬鹿と煙とアサシンはなんとやら。
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