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2015年05月11日

032.NieR Gestalt

ニーア ゲシュタルト プラチナコレクション版



 おはようございます。あるへです。


公式サイト

 初めに、私はドラッグオンドラグーンというタイトルをプレイしたことがありません。どうやらこのDoDというお話と世界観を同じくするものらしいのですが、私は知らずにPVを見て一目惚れし、予約してゲーム店に走ったクチです。実績をコンプリートするほど遊びこみましたが、DoDの続編だったり、知らないキャラが妙にしゃしゃり出てきたりということはなかったので、予備知識なしで遊べるはずです。
 予備知識があれば更に楽しめるのは、もはやシリーズ物、制作会社やチームが同じ物のお約束となりつつありますが。

 さてさて、PVを見て一目惚れした、と申しましたとおり、このゲームはなかなかの曲者です。ド・シリアスで救いようのない世界観でありながら、くすっと笑えるエピソードの数々(ゲームスタート10秒そこそこでまずプレイヤーは首を捻るかもしれません)、最高に盛り上がりボス戦がスタートすると、目を疑うような弾幕が張られます。これはシューティングか……? かと思えば突然テキストノベルが始まったりと、製作陣が楽しんでこのゲームを作ったことが窺えます。しかし、私はこの「変な」要素一つひとつが、とても楽しく、かつ斬新で、おまけにこの世界観、ゲームにマッチしていると感じられました。
 まあ、ハマってしまったもの、好きになると「あばたも笑窪」ですので、鵜呑みにするのは危険でしょうが、あえて言わせてもらえば鵜呑みにしてください(笑)。私が大好きなゲームですから、もっともっとたくさんの人にプレイしてもらいたいです。

 基本的にはアクションRPGです。弾幕シューティング、のように見えますが、武器を振ればかき消せますし、そんなシビアなものじゃないです。あくまで演出ですね。だからこそ、ボスの派手さに一役買っているような気がするのです。

 ストーリーはシリアスです。本当にシリアスで、救いようがなく、触れれば壊れてしまいそうな透明感、危うさ、そんな中で育まれる小さな幸せと愛に溢れています。このような世界で笑いを取るのは非常に難しいですので、本当に良くできていると感心するばかりです。そしてこのゲームの世界観をさらに惹き立て、プレイ中のモチベーションからストーリーやらなにやら、全てにおいてハイレベルで魅力を放ち続けている真の立役者がBGMです。
 これはもう、一度聞いたらなかなか耳から離れません。民族楽のような、人の声を一つの楽器として見立てて、物悲しいような、心震わすような、そんな悲壮感を醸しています。街の酒場でとあるキャラが弾き語りをしている演出があるのですが、実はその曲は街にいると流れるBGMでもありまして、そのキャラに近づくにつれ、BGMの中に歌詞が混じってくるという、もう身もだえしちゃうような憎い細工もあります。

 このゲームはマルチエンディングを採用していまして、周回の要素がありますが、ゲームを始めてこの世界に引き込まれてしまった方なら苦にはならないでしょう。一周目も非常に良い出来で、面白いのですが、ここは是非とも一周で終わらず二周目以降をやっていただきたい。二周目からいわば本番みたいな感じで、これ以上ないくらいに悲壮な世界観を魅せてくれます。
 CとDのエンディング到達には残念ながらかなりの根気と運を必要としてしまうのが心苦しいですが、やはり頑張って全てのエンディングを見て欲しいですね。

以下、わかる人にはわかる(?)メモ
 ゲーム中のテキストノベル、私は好きです。壊れていく感じがたまりません。やはりBGMがぐいぐいと心の扉を開けちゃうので、最後の選択肢は涙なくして選べません。
 どのボス戦でも同様ですが、たかがボス一人ひとりにもストーリーがあるんですよね。戦闘中の会話などもありますから、それら演出に浸るためにも、もっともっとボスは強く、歯ごたえ増し増しにしてほしかったです。こちらが強くなってくると数発の攻撃で敵が轟沈なんてよくあることですから、ここは残念です。
 やはりBGMは神懸かっています。何度でも言いたくなります。もはや洗脳されているとしかいいようがありません(笑)。

 Xbox360版は「ニーアゲシュタルト」、PS3版は「ニーアレプリカント」と名前が違っていますが、一つの特徴を除いて、差は微々たるものでしかありません。
 その特徴とは、主人公ニーアの設定です。
 Xbox360版では主人公ニーアは中年のおじさんであり、ゲームのヒロイン「ヨナ」とは父子にあたります。
 父ニーアは娘ヨナのためにあっちこっち奔走することになるのです。俗に言う親バカです。
 対してPS3版では主人公ニーアは青年であり、ヨナとは兄妹という設定です。つまりシスコンです。
 どちらも褒め言葉です(一応)。

 私はXbox360しか持っていないため、PS3版は未プレイですが、個人的偏見ありありで言わせてもらえば、この父と娘という設定の方が、ストーリーとしてはしっくり来ると思っています。私は未婚で、リアルで妹がいますから、妹に対する家族愛よりも、親から見る子への愛の方に関心が向くためかもしれません。
 同様の理由で、ドラッグオンドラグーン3も未プレイです。動画で見た限りでは、やはり世界観が似ていて、どうしようもなく暗いくせに、美しく、小さな幸せがあって、ぶっとんだ笑いや下世話なエピソードがあって、それでいて愛せずにはいられない、素晴らしい世界観だと思いました。
 一時期このためだけにPS3を……なんて考えましたね。

 そんなわけで、これを読んだ皆さんに私の愛(笑)が伝わらなかったとしても、一曲で良いからBGMだけは聞いていただきたいです。義務です(笑)。
 ではでは。

 最初に紹介した公式サイトから、「ゲシュタルト」「レプリカント」どちらかのページへ行くと、右上に小さくBGMとあります。そこで各タイトル3つ、計6つのBGMを視聴できますので、是非是非是非是非!

攻略サイト



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