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2019年05月16日

367.逆転裁判123 成歩堂セレクション

逆転裁判123 成歩堂セレクション - PS4



↑Xbox版はおそらくオンデマンドのみだと思われるのでPS4版をペタリ。

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「逆転裁判123 成歩堂セレクション」のレビューです。

 昔プレイして感動したのを思い出し、たまらなく懐かしくなってつい予約購入してしまいました。まさかまさかコレがXboxでプレイできる日がくるなんて夢にも思わなかったです。
 今になって調べてみるとスマホにもいろいろ移植されているようで、知ってる人にはまた移植か、などと思われそうですが、PS2からXboxに移住して、他のハードにはほぼ触れてこなかった(スマホも然り)私のような時代遅れには晴天の霹靂だったのですよ。

 本作は会話が主体のアドベンチャーゲームです。
 キビキビコロコロと表情やしぐさを変える登場人物を見るのが楽しく、「異議あり!」と法廷バトルよろしく相手の発言の矛盾を指摘するのが想像以上に快感で、その矛盾やロジックパズル的な攻略方法が謎が謎を呼び二転三転する先の読めないストーリー展開と非常によくマッチしており、本当に夢中になって読み進められる傑作だと思います。

 信じられますか? これもともとゲームボーイアドバンスの作品なんですよ?
 それなのにこのボリューム(123なので三作品収録ですけど、一作品分だけでもかなり詰め込まれてる印象です)、この立ち絵差分の豊かさ。そして絶妙に気分を盛り上げてくれるBGM。
 本当に素晴らしい。

 言うことないほど私には大ヒットだったわけですが、わずかに人を選んでしまう部分もあるかな、と。
 本作は会話を読み進めるテキストアドベンチャーですが、同時に事件を推理して解決に導かなければならない推理アドベンチャーでもあります。
 よって、プレイヤーも一緒にこの事件の謎についてしこたま頭を回転させなければならないんですよね。
 その時その時でプレイヤーの推理がゲームの状況と同期できてないと、突然証拠の提示を求められた時にかるく詰んでしまうわけです。
 同期、つまり主人公である成歩堂(なるほどう)もしくはゲームの現状というわけです。つまり、展開に疑問が生じてついていけなくなったり(霊媒とかが当たり前に存在する、現実とは違う世界なんだという認識。ありえない証人とかいっぱいでてきますもんね。でもそれこそが逆転ワールドの醍醐味でもあります。しかし、事件の真相は実は魔術師が相手を呪い殺したとかそんなオカルティックなものではなく現実の物理法則に基づいた、骨太なミステリーなのです)、逆に、手掛かりが豊富過ぎてプレイヤーの方が先に真相にたどり着いてしまったり(割とよくあるのですがきちんと手順を踏まないとミスになってしまいます)。

 とはいえ本作の難易度は低く、詰みはまずありえませんし、かなり丁寧にプレイヤーを誘導してくれるので、本当に読み物な感じでプレイすることができます。
 余計な手間をプレイヤーに強いることなくストーリーに没頭できる設計というのがホント神懸っているんですよね。
 さっき括弧でフォローしましたが、現実にはありえないようなトンデモ展開で引っ張っておいて、一つ一つ真実を紐解いていくと、実はきちんと考えられたリアリティのあるトリックであり、事件の全容であり、そこには確かなヒューマンドラマが潜んでいるのです。
 まぁね、ゲームだからね。ゲームボーイアドバンスということでROMカセットにも限界があるからね、いろいろとスルーしちゃったり、ちょっと検証が甘かったり、リアルさを追求した法廷モノ、では全然ないんだけれども。
 だけれども、お話作りの鉄則通り、一話ごとにもきちんと軸が通っていれば一作品通して続いている大きな軸(謎)も通っていて、また、キャラクター同士の関係性の軸もしっかりと根付いている……。
 一話一話の読みごたえも素晴らしければ、一作品毎の読後感も一入(ひとしお)なんですよね。

 実は本作、海外版というものが存在して、(おそらく)ゲーム内言語を英語にすることで仕様が変わると思います。
 変わるのはなんと言語だけでなく、ゲーム上のちょっとした設定まで変わるんですよね。それはすなわち登場人物たちの名前と現在地!
 日本語では当然”日本”(架空のw)ですが、言語を英語にすることで舞台はロサンゼルス(架空のw)に変わります。
 すると……たとえば日本では車線が左側通行だったのが右側通行に変わり……なんと実際のロジックパズルでもその辺の仕様が変わってくるという手の込みよう。
 それだけでなく登場人物の名前も「成歩堂 龍一」とはまったく別のアメリカ人風な名前になるので、名前の読み方や漢字を鍵としたロジックパズルもまったく別のものになってくるわけです。

 正直なところ、登場する証人たちにはジャパニーズギャグ的な発想を以て創造されたキャラクターたちも多く、作中の目玉ともいえる登場人物同士の掛け合いも、このクスッと出来る楽しみが海外でどのように受け取られているのか大いに不安ではあるのですが、まぁその辺は海外の翻訳家たちの腕に任せるしかないですよね。

 くssssssssssっそ面白いのになんでやらないの!?
 なんて、私の周りにプレイしている人がまったくいないのがちょっと悲しいです。明日は寝不足になること間違いなし、保証します。

↓本作ヒロイン・マヨイちゃんとの出会い。どうでもいいけどマヨイちゃんはかなりのトラブル体質……。


↓見どころはないけど、法廷パートがどんな感じなのか。キャラがよく動くんですよ。GBAでの初プレイ時のこの活き活きとした動きは正直信じられなかったです。勿論あの時代はドット絵ですけど。


↓驚くとこそこ!?


↓……まったくその通りでございます(笑)



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