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2015年05月20日

047.アランウェイク

Alan Wake (アラン ウェイク) (通常版) (ゲーム追加ダウンロードカード同梱)



 おはようございます。あるへです。

 ま、そんな私と呼応するかのように(!?)、これから紹介するゲームの主人公も悩んでいるわけです。
 そう、知る人ぞ知る神ゲー、「ALAN WAKE」です。まあ、こちらの主人公アラン・ウェイク氏は既に有名ベストセラー作家なわけですが……。作家が主人公って珍しいですよね。

公式サイト(PC版)

 このゲームは、なんと言ってもストーリー。大声を出して「神懸かっている!」と断言してもいいくらいに非常によく練りこまれています。
 シュタゲとどっちが面白いかと問われれば、どっちも面白いと即答しますが。 演出は海外ドラマを意識していまして、「これまでのアラン・ウェイク」から始まるプロローグと、これまた抜群のセンスで選ばれた曲でもって締めをするわけですが、その始まりの引き込み方、終わりの余韻の持たせ方、中盤の起承転結、プレイヤーの揺さぶり方、どれをとっても一級品で、未プレイの方には「もったいない」と言わざるを得ない奇跡のような作品です。

 ゲームはTPS仕立てで、ゲーム作りの四本柱の核を成す「光と闇」の扱いが非常にうまく生かされています。遠くにぼんやりと一本だけ灯る街灯の、なんとも心強いこと……、ここまで光がありがたいと思ったことはありません。
 リソースが限られていますので、少ない物資をやりくりして生き延びるサバイバルホラーアクションと言うこともできますね。

 闇をまとった敵は容易には倒せないので、効率的に弱点を狙いますが、次から次へと湧いてきますので機を見て先に進まなければなりません。
 また、本作品は会話主体で進むアドベンチャーパートと、これら闇の者たちを退けながらゴールを目指すアクションパートと明確にわかれているのですが、その繋ぎの演出が素晴らしく、平和で穏やかだった昼の田舎の風景が、悪意の跋扈する夜の姿へと変貌する様は本当に素晴らしいです。

 光から光へと、まるで綱渡りのようにドキドキしながら進む本能的な恐怖感、冗談抜きで先が気になり、まさかと思うような伏線回収。
 さらにはゲームを一周し終えた後で、このゲームの考察を扱っているサイトを巡ると、きっとあなたの気付かなかった伏線や、真意、新たな謎に気付くはずです。
 これがもう、大変なカタルシスを味わえまして、ゲームを遊びつくした後も、しばらくの間は陶酔にも似た余韻の残り続ける作品になっております。

 そのため、賛否の分かれるところですが、ラストのはっきりしない終わり方になっています。二つあるDLCをクリアしたとしても、疑問ばかりが残るのではないでしょうか。
 この辺も海外ドラマのあるあるですが、素晴らしいゲーム体験を得られるはずなので、大きな問題にはならないでしょう。先が気になって仕方がなくなることはあるでしょうが(笑)。

 話は変わりますが、次世代機Xbox ONEやPS4が発売されてしばらく経ちました。これら最新技術を取り込んだ最新のマシンは、映像、演出、操作性までもが次世代機らしくチューンアップされ、音楽に至ってもその技術は取り込まれているのでしょう。
 ですが、ストーリー、という面だけを見ればどうでしょうか。
 皆さんは、その次世代機専用のそのタイトルが、次世代機にふさわしい濃密なストーリーに仕上がっていると感じていますか?
 私はXbox ONEやPS4には触れたこともないので、憶測で語るしかないのですが、Xbox360で遊ぶ限り、ストーリー、シナリオだけは今の時代に追いついているとはとても思えません。
 まるで、お話の構成、展開、キャラ設定等、シナリオそのものだけが20年くらい前から取り残されているようにすら感じます。
 そんな中で、本作品「ALAN WAKE」は、次世代機……いやいや、更なる次世代機、たとえばXbox TWOとかPS5とかでも、十分に通用するほどの深みと、懐の広さ、同時に何千年も前から普遍的に存在する王道を感じさせます。
 大げさでしょうか。いえいえ、プレイしてみてください。きっとご理解いただけると思います。

P.S. アランウェイクは日本から見た海外ドラマのように、日本語吹き替えです。この声優さんがまた良〜い声してるんですよね。名前はさっぱり存じませんが、アランの声や、特にナレーションの声が私は大好きです。深く、渋みがあって、この作品に非常にマッチしているんですよ。聴いていると本当に落ち着きます。

 ではでは。

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