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2015年05月12日

035.End of Eternity

End of Eternity (エンド オブ エタニティ)



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら、エッジの利いた快作「End of Eternity」についてレビューします。
 良作、と呼ぶにはすこし失礼か。しかし名作……と呼ぶには若干掘り下げが足りない……。そこで結構悩んで決めた格付けですが、なかなか的を射ているのではないかと。

公式サイト

 このゲームは豪放磊落なSEGAの社風(ベヨネッタ、ヴァンキッシュ等、そんな一面があると思います)と戦闘に定評のあるトライエースの技術力がなかなかにハイレベルな融合を見せている作品です。
 かのSO4を髣髴とさせるキャラデザインですが、ムービーシーン時キャラクターの一挙手一投足が笑いを誘うSO4に比べれば比較的おとなしめで、戦闘中のかなりアグレッシブな動きは逆に爽快感をアップさせています。

 ストーリー面で見れば、シリアス半分、なんと笑いが半分くらいの、ライトノベルに近い作りになっていまして、ある突出した要素が存在し、その存在の謎についてキャラたちが意識、無意識、様々な思惑を持って巻き込まれていく、よくあるお話です。が、何を思ったかヴィジュアル面にも相当力を入れ、コスチュームにも気合いが入り、立ち居振る舞いから厨二の入ったセリフから、戦闘中の躍動感溢れる動きなど、実はかなり格好いい三人の主人公たちが、序盤から中盤にかけてプレイヤーから笑いを取りに来ます。
 笑えます。大笑いできます。このシュールさがたまりませんね。どうやら声優陣も豪華らしく、私はそういったことには疎いのですが、誰もが聞いたことのあるあの人や、あの人やこの人までも、おそらくはそういった意味でも楽しめるのではないでしょうか。
 正直なところ、シリアスなストーリー基盤は可もなく不可もなく、といった程度なのですが、ライトノベルに似ていると申したとおり、このゲームはこの魅力的なキャラクターたちの掛け合いと、戦闘を楽しむものだと思っています。ゼファーもヴァシュロンもリーンベルも、素直に格好いい、可愛いと思え、魅力に溢れていますし、その三人の掛け合いは非常にうまく表現されています。一つの巨大な塔に、ほぼ全ての人たちが身を寄せ合って生きている、建物の密集感といい、主人公たちの拠点となる初めの街も、すごく良い雰囲気を持っています。

 本作品はRPGですが、そのシステムは既存のものとは大幅に異なり、プレイヤーにも辛抱と理解が求められます。理解できれば非常に面白く、見ていて気持ちの良いものに仕上がっていますので、wikiを熟読するなどして早く慣れてもらいたいところです。
 銃撃戦という言葉から連想できる戦闘シーンを廃し、あのようなシステムにまで落とし込めたのは本当にすごいと思います。
 戦闘において一つひとつの行動のメリットがとても大きいのですが、失敗した時のリスクも無視できない大きさで、この極端なバランス取りが味でもあります。
 行動を開始する前にじっくり悩む必要があるので、シミュレーション要素も備えていますね。

 ただ、このゲーム、取っ掛かりが悪く、理解すれば途端にハマる、そんな中毒性を持っているのですが、するめゲーとは個人的に言えません。
 特に、トライエースが作る戦闘システムというのは、すごく面白いんですけど、コツを得て、その楽しみ方を知り、ある程度やりこむと、なんというか底が見えてくるんです。限界がある、というのとはちょっと違いまして、このままこういう風にキャラを成長させたらどうなるんだろう、と考えた時、その戦法、動き、戦略、カスタマイズ要素などが、なんとなく想像の範疇に収まってしまうんです。
 うまく言えないもどかしさ。
 これはSO4でも感じたことでした。

 ですので、若干奥行きが足りない、何かもう一つ、ほんの少し足りないんじゃないか。そんな疑問を持ってこのようなレビューになりました。

 とはいえ、これは完全に個人的なフィーリングによるものですので、そうは思わない人もいると思います。
 本作品が、特に戦闘が面白いということだけは間違いありません。

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034.EAT LEAD マット・ハザードの逆襲

Eat Lead(イートレッド) ~マットハザードの逆襲~



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「EAT LEAD マット・ハザードの逆襲」をレビューしたいと思います。
 このゲーム、公式サイトを見ていただければわかるでしょうが、バカゲーです。それも、思わず吹き出すこと必至の良質なバカゲーです。

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 ジャンルはTPS。敵を全滅させて進んでいく単純なシューティングゲームですが、ゲームのありとあらゆる部分にパロディが仕掛けられ、出てくる敵もほとんど(いや、全て?)が「あいつじゃん!」と突っ込めるのではないでしょうか。
 たいてい、パロディものといえばどれだけ多くの、そしてマニアな作品を知っているかでだいぶ評価も変わってしまうかと思いますが、ご安心あれ。たとえゲームに明るくなくても我々ならば知っているであろうキャラクターたちもちらほら……。

 そしてこのゲームの魅力はそれだけではありません。
 「冲方丁」という名前をご存知でしょうか? 私が尊敬する大好きな作家さんで名前は読めるのですが、この、にすいの漢字が読み方がわからず、彼を紹介するときはいつもwikipediaからコピペしちゃいます。ちなみに「ウブカタ トウ」と読みます。
 「ばいばい、アース」「マルドゥック・ベロシティ」「カオスレギオン」……ぴんときませんか? じゃあ「天地明察」はいかがでしょう?

(余談ですが、この人の作品を読み、その創作風景を知れば知るほど、「ああこの人、命を削って小説を書いてるなぁ」という感じがひしひしと伝わってきます。それほどまでに世界観は重厚で、ストーリーは洗練され、キャラクターは練りこまれているのですが、欲を言えば軽く見える中に非常に重いテーマだったり思想だったりが鎮座していますので読んでいて疲れます。心地良い疲れなんですけどね。あっという間に惹き込まれ、時間を忘れて読み貪ってしまう、中毒性の高い作品ばっかりです。いつかこの人みたいな小説を書きたいと思っていますが、身を削るほどの壮絶なストーリーは、私には作れそうにありません……。)

 で、そんな人がローカライズされた日本語セリフを、一味も二味もアレンジしてくれているのです。これが本当に面白い。軽快で、無駄がなく、ゲームの世界観を存分に引き出しています。そのため大幅な意訳となっているのですが、このアレンジを批難する人を私は見たことがありません。
 この素晴らしいセリフの一つひとつが、多少辛くとも前に進もう、早く次のシーンを見たい、とゲームを進めるモチベーションの源となっています。

 「多少辛くとも」と記しました。
 そうです。このゲーム、バカゲーには違いありませんが、ゲームはバカじゃないんです。今ではもう見劣りする多少もっさりした挙動、少々理不尽な当たり判定など、ゲームプレイそのものは割とストレスが溜まる設計でして、このゲームに魅せられた人間はそれさえもパロディやセリフの面白さが打ち消してしまうほどの魅力を見出してしまうのですが、これが実績のために最高難易度をクリアしようとすると、様相はがらりと変わってきます。
 カバーリングTPSですが、敵のAIが妙に賢く、執拗に回り込んでこようとしたり、主人公であるマット・ハザードはなんとグレネードを使えなかったり(グレネードランチャーはありますが、使いどころは限られています。サブウエポンとして能動的に使用できる手榴弾を持てません。ただし敵はがんがん投げてきます)、それに加え、マップデザインといいますか、レベルデザインでしょうか、マップの地形の作りがかなり嫌らしいです。挙句の果てにはスクリプト湧きで不意打ちが少なくありません。

 このように、純粋なシューターとしてもかなり歯ごたえのある仕上がりでして、いくつかある鬼門を抜け、最高難易度をクリアした際には妙な達成感を得たことを覚えています。

 これだけならばただの激ムズいゲーム、あるいは理不尽さからクソゲー呼ばわりしてしまいそうな危ういタイトル(パッケージ的にもB級臭が漂っていますね)なのですが、何度も申しますとおり、それら胃が締め付けられるようなストレスさえも次のシーン、あるいは会話、もしくは敵の断末魔の悲鳴によって見事に中和されてしまうほどのモチベーションに溢れています。

 これぞ隠れた名作。是非とも、皆さんにプレイしただきたい作品です。

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2015年05月11日

033.Too Human

Too Human -トゥーヒューマン-(初回限定版:スペシャルアーマーのダウンロード権利カード同梱)



 おはようございます。あるへです。
 今回のレビューはこちら「トゥーヒューマン」。個人的神ゲー、主観を廃して客観的に見積もると良ゲーの本作について語ってみたいと思います。

「人間のカラダを捨てた。人間でいるために。」

 まず、このキャッチコピーにぐっと来ませんか?
 このゲームの世界観はかの有名な北欧神話(ラグナロクとか終末戦争とか、ロキとかオーディンとかヴァルキリーとか)を真剣かつ大胆に掘り下げ、SFつまり遠未来の世界と融合させたサイバーパンクアクションRPGです。
 この神話の掘り下げがとてもすごいんですよね。神話に出てくる多くの固有名詞、その由来を丁寧に吟味し、ただのネームバリューに留まらないアレンジで見事にサイバーパンクの世界に融合させています。
 そのため、ゲーム序盤は若干専門用語の嵐で辟易するかもしれませんが、正直なところ、これら北欧神話に精通などしていなくとも、十分に楽しめます。北欧神話は名前の語感が本当に格好良いですよね。

 そしてこのゲームの異質なところは、世界観だけにあらず、ゲームプレイでも見受けられます。アクションゲームですから、剣を振ったり、銃を撃ったりして敵を倒すのですが、そのアクションはボタンではなくスティックで指示します。なんというか、全方位シューティングのような感じです。
 このスティックを操ることで大技を出したりするのですが、おそらくこれには慣れがいるでしょう。慣れてしまえば非常に直感的で、ボタンを連打するよりはるかに楽なのですが、おそらくこの操作感は一見さんお断りの雰囲気を醸していると思われます。

 美しく、重厚な世界で敵をばったばったとなぎ倒し、集めた大量の装備を管理しながら、強くなっていくハクスラタイプのゲームで、ストーリーともども非常に没頭感が強いです。

 そのため、個人的には神ゲーランクのすばらしい作品なのですが、詰め込みすぎた世界観が仇となったか、これ一本ですっきりまとまるお話ではないばかりか、どうやら大人の事情で続編が未だに出ていません。
 すばらしいベース、中毒性の高い戦闘、と基盤がしっかりしているために、これは本当に惜しいことだと思います。

 これも非常に古いゲームですので、映像美に注力しているためストーリーは割と短いです。短いくせに一つのエリアにストーリーを詰め込んでいるので、ゲーム中の総エリア数が極端に少なく、かわりに道中が長いです。
 ですので、トレハン、ハクスラが魅力の本作品としては、1ミッションが長く、エリアが少ないというのはミスマッチでして、このゲームのファンにとっては、次回作があるならここはこうしてああしてと、妄想ばかりが膨らむ、そんな「おかず:THE ご飯三杯」みたいなタイトルです。

 最初に記したキャッチコピーは、本作でも十分に堪能できるのでこの作品だけでも十分楽しめるのが幸いですね。
 好き嫌いがあり、癖のあるビーフジャーキーみたいなゲームです。

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032.NieR Gestalt

ニーア ゲシュタルト プラチナコレクション版



 おはようございます。あるへです。
 今日は私の大好きな作品「ニーアゲシュタルト」をレビューします。私の愛するタイトルですからもちろんお勧めランクは「神」でございます。いろいろ思うところはおありでしょうが、どうぞおつき合いください。

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 初めに、私はドラッグオンドラグーンというタイトルをプレイしたことがありません。どうやらこのDoDというお話と世界観を同じくするものらしいのですが、私は知らずにPVを見て一目惚れし、予約してゲーム店に走ったクチです。実績をコンプリートするほど遊びこみましたが、DoDの続編だったり、知らないキャラが妙にしゃしゃり出てきたりということはなかったので、予備知識なしで遊べるはずです。
 予備知識があれば更に楽しめるのは、もはやシリーズ物、制作会社やチームが同じ物のお約束となりつつありますが。

 さてさて、PVを見て一目惚れした、と申しましたとおり、このゲームはなかなかの曲者です。ド・シリアスで救いようのない世界観でありながら、くすっと笑えるエピソードの数々(ゲームスタート10秒そこそこでまずプレイヤーは首を捻るかもしれません)、最高に盛り上がりボス戦がスタートすると、目を疑うような弾幕が張られます。これはシューティングか……? かと思えば突然テキストノベルが始まったりと、製作陣が楽しんでこのゲームを作ったことが窺えます。しかし、私はこの「変な」要素一つひとつが、とても楽しく、かつ斬新で、おまけにこの世界観、ゲームにマッチしていると感じられました。
 まあ、ハマってしまったもの、好きになると「あばたも笑窪」ですので、鵜呑みにするのは危険でしょうが、あえて言わせてもらえば鵜呑みにしてください(笑)。私が大好きなゲームですから、もっともっとたくさんの人にプレイしてもらいたいです。

 基本的にはアクションRPGです。弾幕シューティング、のように見えますが、武器を振ればかき消せますし、そんなシビアなものじゃないです。あくまで演出ですね。だからこそ、ボスの派手さに一役買っているような気がするのです。

 ストーリーはシリアスです。本当にシリアスで、救いようがなく、触れれば壊れてしまいそうな透明感、危うさ、そんな中で育まれる小さな幸せと愛に溢れています。このような世界で笑いを取るのは非常に難しいですので、本当に良くできていると感心するばかりです。そしてこのゲームの世界観をさらに惹き立て、プレイ中のモチベーションからストーリーやらなにやら、全てにおいてハイレベルで魅力を放ち続けている真の立役者がBGMです。
 これはもう、一度聞いたらなかなか耳から離れません。民族楽のような、人の声を一つの楽器として見立てて、物悲しいような、心震わすような、そんな悲壮感を醸しています。街の酒場でとあるキャラが弾き語りをしている演出があるのですが、実はその曲は街にいると流れるBGMでもありまして、そのキャラに近づくにつれ、BGMの中に歌詞が混じってくるという、もう身もだえしちゃうような憎い細工もあります。

 このゲームはマルチエンディングを採用していまして、周回の要素がありますが、ゲームを始めてこの世界に引き込まれてしまった方なら苦にはならないでしょう。一周目も非常に良い出来で、面白いのですが、ここは是非とも一周で終わらず二周目以降をやっていただきたい。二周目からいわば本番みたいな感じで、これ以上ないくらいに悲壮な世界観を魅せてくれます。
 CとDのエンディング到達には残念ながらかなりの根気と運を必要としてしまうのが心苦しいですが、やはり頑張って全てのエンディングを見て欲しいですね。

以下、わかる人にはわかる(?)メモ
 ゲーム中のテキストノベル、私は好きです。壊れていく感じがたまりません。やはりBGMがぐいぐいと心の扉を開けちゃうので、最後の選択肢は涙なくして選べません。
 どのボス戦でも同様ですが、たかがボス一人ひとりにもストーリーがあるんですよね。戦闘中の会話などもありますから、それら演出に浸るためにも、もっともっとボスは強く、歯ごたえ増し増しにしてほしかったです。こちらが強くなってくると数発の攻撃で敵が轟沈なんてよくあることですから、ここは残念です。
 やはりBGMは神懸かっています。何度でも言いたくなります。もはや洗脳されているとしかいいようがありません(笑)。

 Xbox360版は「ニーアゲシュタルト」、PS3版は「ニーアレプリカント」と名前が違っていますが、一つの特徴を除いて、差は微々たるものでしかありません。
 その特徴とは、主人公ニーアの設定です。
 Xbox360版では主人公ニーアは中年のおじさんであり、ゲームのヒロイン「ヨナ」とは父子にあたります。
 父ニーアは娘ヨナのためにあっちこっち奔走することになるのです。俗に言う親バカです。
 対してPS3版では主人公ニーアは青年であり、ヨナとは兄妹という設定です。つまりシスコンです。
 どちらも褒め言葉です(一応)。

 私はXbox360しか持っていないため、PS3版は未プレイですが、個人的偏見ありありで言わせてもらえば、この父と娘という設定の方が、ストーリーとしてはしっくり来ると思っています。私は未婚で、リアルで妹がいますから、妹に対する家族愛よりも、親から見る子への愛の方に関心が向くためかもしれません。
 同様の理由で、ドラッグオンドラグーン3も未プレイです。動画で見た限りでは、やはり世界観が似ていて、どうしようもなく暗いくせに、美しく、小さな幸せがあって、ぶっとんだ笑いや下世話なエピソードがあって、それでいて愛せずにはいられない、素晴らしい世界観だと思いました。
 一時期このためだけにPS3を……なんて考えましたね。

 そんなわけで、これを読んだ皆さんに私の愛(笑)が伝わらなかったとしても、一曲で良いからBGMだけは聞いていただきたいです。義務です(笑)。
 ではでは。

 最初に紹介した公式サイトから、「ゲシュタルト」「レプリカント」どちらかのページへ行くと、右上に小さくBGMとあります。そこで各タイトル3つ、計6つのBGMを視聴できますので、是非是非是非是非!

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2015年05月09日

030.W.L.O. 世界恋愛機構

W.L.O. 世界恋愛機構(通常版)



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「W.L.O. 世界恋愛機構」をレビューしようと思います。Aボタンをぽちぽちしながらテキストを読み進め、たまに選択肢を選ぶ、ビジュアルノベル……? テキストアドベンチャー? こういうジャンルのゲームも嫌いじゃないんですが、未だにこのジャンルをどう呼んだらいいのかわかりません(笑) ADVとでもしておきましょうか。

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 さて、本作品ですが、結論から申しますとお勧めは出来ません。

 まず、何といってもお話が面白くないです。企画段階の一番最初に、「世界恋愛機構って面白くね? 世界規模でモテない男子の恋愛のお世話するのってヤバくね?」みたいなノリでぽっと浮かんできたアイデアを、きちんと吟味もせずに勢いだけで作ってしまった。そんな情景が浮かんできます。
 そのため、タイトルに「世界」の名を冠している割にはちっぽけな街中での普通の人々の営みの中で、やたらうっとうしい数人が茶々を入れてくるだけのストーリーになってしまいました。
 おそらく、世界規模の大組織が、一人の少年に全力を注ぐという設定は、世界と日常のギャップとしてあえて取り入れているのでしょうが、その対比の仕方がうまくいっておらず、大きな組織なんだよー、とただ設定を読み上げているだけのような印象を受けました。そのため少年の日常と、恋愛において都合の悪いことは全て組織が人員とお金の力で片付けてしまいます。

 「萌え」にこだわった、と書いてあるのですが、果たしてそれはどこなのでしょうか。キャラの造詣でしょうか。作中にいくつか出てくるメイド服や私服のことでしょうか。物語を創るにおいて、複数のキャラクターを出すということは、複数の視点を作り、複数の考え方や生き方、信条を開示してその違いやそれぞれの主義などを見比べて楽しみ、またそれぞれ一人のキャラクターからでは生み出せない新しい考え方や答えなどを導くための手段の一つです。
 これを「正反合」の考えといい、専門学校の先生から教わったことなのですが。

 まあ、つまり何が言いたいかというと、「全部同じ人が考えたんだなー」と、思いました。ライター一人が複数のキャラを生み出すのですから、普通はどのキャラもそのライターの何かしらを持っています。そこを感じさせないようにし、あたかもそれぞれのキャラが独自の生き方を持っているように魅せなければ、意味がないと思うのです。
 それがすなわち「キャラが立つ」ということですが、コスチュームはあくまでコスチュームであり、キャラが立って初めてコスチュームがそのキャラの魅力を引き立てます。

 なんだかんだ言って、一応物語の体はなしていますし、起承転結も分けられており、ストーリーを読み終えた後は後腐れも余韻もなにもなくさっぱりと終われます。このゲームの特徴を強いてあげるならば、それは話がべらぼうに長いことであり、普通に読み進めたら実績コンプまで100時間はくだらないでしょう。
 このテキスト量を、しかもあやふやで大雑把なテーマであるにも関わらず書ききる体力は、素直に感嘆し、見習うべき点かと思います。

 悪い点はゲームプレイにも及びます。誤字脱字誤植が山のようにあるのです。毎日二時間、このゲームをやったとします。その二時間のうちに必ず一箇所以上は「ん?」「ここは○じゃなくて●だよな」「今良いシーンなんだから空気読めよ!」となることでしょう。冗談じゃないです。

 先も述べたとおり、Aボタンを押してメッセージを送るモチベーションに欠けるテキストですから、いくら実績のためとはいえ、読んでいるのが辛かったです。いったい何度、初見テキストをスキップしようとしたことか。
 今までのレビューを読んでいただければ何となくわかると思うのですが、私はゲームにおいてもとりわけストーリーやその流れを重視します。ですので、たとえネトゲだろうと、ソシャゲだろうと、ストーリーなんか関係ない格ゲーだろうと、初見のテキストは一切スキップせずきちんと読む癖があります。
 そんな私の性癖と、セリフをスキップして一刻も早く苦痛から逃れたい欲求に挟まれ、苦しみましたが、実績をコンプリートするまでについぞその欲求に負けることはありませんでした。読みきりましたよ、私。よく頑張った!

 さてさて、ゲームって言うとストーリーはおまけ、みたいな風潮が蔓延する中、ゲームのストーリーについてとなるとマジレスしたくなる私ですが、そんな中でも「微かに」興味と関心を持っていたキャラがいました。名を「蛍」といいます。
 世界恋愛機構という組織に属し、主人公の住まう地区の班長を、高校生と言う若さで任される知的でクールな少女です。
 そのためストーリー序盤から主人公と知り合い、彼の恋愛を助けることとなります。
 図書委員だとか、生徒会長、みたいな肩書きが良く似合う子で、表情もあまり表に出さず、自分の仕事に邁進しているせいか、少し彼女の内面を読みきれない部分がありまして、他のキャラクターに対してさほど興味を持てなかった私は、消去法的に、攻略するならこの子かな、などと考えていました。

 この蛍が、生徒一同が集まる中で演説をし、意志を束ねるシーンがあるんですよね。それはそれは素晴らしい演説だったと表現されているんですが……。
 このシーンで、蛍はテキスト文に「重複」と書いてあるのを、「じゅうふく」と読みました。夢から醒めました。
 なんらかの意図があってそう読んだのかと、後の文章を目を凝らして読みましたが、普通に流れていきました。どうやら素で、そう読んだようです。

 もしかしたら皆さんは、私の言っている意味がわからないかもしれません。あるいは、そんな小さなことでと笑うかもしれません。
 私にとってはあまり笑えません。「重複」は「ちょうふく」と読みます。試しに今キーボードで「じゅうふく」と打ってみたら、案の定「重複」と出てきました。ですので、これは辞書にも明記されているのでしょう。
 こういった、「間違いではあるが広く一般的に使われている語句」というのは多岐にわたります。「役者不足」「煮詰まる」「重複」「憮然」「○○模様」然りです。固執も本来は「こしゅう」と読みます。
 せめて間違った読み方、使い方をするなら、それが間違っていると認識した上でそうして欲しいところです(といっても私自身気付かずに誤用している可能性は十分にありますが)。

 残念なことにソフトを紹介するにはまったく相応しくないレビューとなってしまいましたが、何卒ご容赦願います。
 もしもこのタイトルが大好きだという方がいらっしゃいましたら、どうか怒らないでください(汗)。
 声優さんのことはさっぱり分からない私ですから、好きな声優さんが演じているというだけで幸せな人もいるかもしれません。
 BGMは特定のフレーズをメインテーマとして、様々な曲にアレンジされて入っていますから、統一感があります。これはGOODポイントです(神ゲーといわれる、そして私もそう信じているシュタゲには、BGMの統一感はありません。残念!……とは言ってもタイトルBGMをアレンジした勝負曲は、大事なシーンで計画的に使われているので、あまり意識はしませんよね)

 何でもいいからとにかく何かをだらだらとプレイしたい人、実績が目的の人、私のレビューに敵愾心を燃やした人……そんな少数の人たちに、こそっと「じゃあとりあえずこれはどうでしょう?」と差し出す程度の作品です。



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2015年05月08日

028.エースコンバット6 解放への戦火

エースコンバット6 解放への戦火 Xbox 360 プラチナコレクション



 おはようございます。あるへです。
 今回はこちら「ACE COMBAT 6」についてレビューしたいと思います。

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 この作品も例に漏れず大分古い上に、かつて360本体にパックされていた作品でもあるので知っている人は多いのではないでしょうか。ついでに「塊魂」(笑)。
 苦笑交じりで紹介してしまいましたが、ゲーム内容は「塊魂」ともども、自信をもってプレイすべし、と紹介できる作品です。

 現在はエースコンバット アサルトホライゾンなる続編もリリースされていますが、正直なところ私はミリタリーにもフライトシミュレーションにもそこまでの思い入れがないので、今のところはスルーしています。
 ……なのですが、このエースコンバット6は、私のような軍事、フライト、シューティングに興味のないプレイヤーにも、是非ともプレイしてもらいたいと思わせる素晴らしい作品だと感じました。

 「作品」という見方も十分にありだと思います。勿論、ゲームとしても秀逸ですが、実在する戦闘機を忠実に再現しようという姿勢は、自衛隊の協力のもと本物の戦闘機から音をサンプリングしたというエピソードを聞く辺り、非常に真摯ですよね。グラフィックも360初期のものとは思えないほど美しいです。空の描写、海の描写が特に素晴らしく、この開放感、壮大さはそうそう他のゲームでは味わえません。
 これだけでも、いわゆるミリオタからすれば非常に喜ばしいことですが、逆に私のようなミリタリー音痴の方が、意味のわからない専門用語やアルファベットの羅列に、強烈な「らしさ」を感じられて、そしてよく知らないからこそ大小の設定的矛盾やありえないシチュエーションなどなんのその、どっぷりと迫力の空戦に埋没できるのではないでしょうか。
 ○○がそんな動き出来るわけないだろ、とか、○○がXXに勝てるなんて現実じゃありえない、とか、そもそも○○とXXと△△が出てきて……敵の軍事予算はいったいどうなってんだ、とか、リアルの軍事事情を知っていればいるほど突っ込みたくなるIF展開。いちいち突っ込みつつプレイするのも、ある意味、エースコンバットの醍醐味なのでしょうが。

 このように、エースコンバットは実在する様々な戦闘機をモデルとしながらも、彼らが活躍する空は、架空の世界、架空の国同士の戦争です。
 ストーリーは、ぱっと見た感じまったく接点の見えないいくつかの視点から紡がれていきます。
 ミッションの前後で挟まる、一見プレイヤー自身とは関係なさそうなお話が、まさにプレイヤーが「エース」として活躍していくにつれ、この「エース」を基点にまとまってきまして、そしてそれとは別に、お話の中だけの視点人物たちの間でも、あるキーワードを通して絡まりあっていきます。

 ネタバレをしたくないために非常に抽象的な紹介になってしまいましたが、これは ゲーム作りの四本柱 とも非常にリンクしており、伏線、演出、各々のストーリーの終盤のまとめ方等、本当に素晴らしい出来です。
 涙腺の緩い方ならイチコロですよ、もう。

 ムービーはムービー。ゲームプレイはゲームプレイと明確に分かれているのに、深いところでは繋がっていて、終盤の盛り上がりにかけてその繋がりが明確に見えてくる……。これでこそゲームだろ、って言いたくなります。

 そんなわけで最初の話。フライトシミュレータに興味がない人でも、世界に浸りたい、美しい空や戦闘機ならではのスピード感や危うさを感じたい、手に汗を握り、そして心にぐいぐいと迫るような感動を味わいたい、とにかく好き嫌い合う合わないを越えてたくさんの人に体験してもらいたいゲームです。

 天使が、あなたの差し出す手を待っていますよ。

 ではでは。

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2015年05月07日

027.ブルードラゴン

ブルードラゴン Xbox 360 プラチナコレクション



 おはようございます。あるへです。
 今日のレビューはこちら「ブルードラゴン」です。
 このゲームが発売された頃は、次世代機Xbox360、豪華な製作陣などで名前くらいは知っている人が多いのではないでしょうか。あいにく私は当時PS2ユーザーで、ノーマークだったので憶測で語るしかないのですが、そこまで大きな評価は得られなかったものの、知る人ぞ知る良ゲーではないかと思っています。私自身、このゲームは丁寧に作られた良ゲーだと思います。

 古き良きドラクエを髣髴とさせるキャラクターデザイン(まあ、当然ですよね)、戦闘システム(ターン制です)、 ゲーム作りの四本柱 をきちんと満たし、伏線の張り方、回収の仕方にも文句はない、れっきとした王道ファンタジーRPGです。
 それゆえに、準備段階の序盤はストーリー的にも、戦闘面でも、選択肢の幅が少なく単調に思えてしまうかもしれません。
 主人公シュウを含む登場人物たちから受ける見た目の印象と、声の質にもギャップがあり、序盤で飽きたり、後でまたやろうと思ってたら一年経っていた、みたいなプレイヤーは多いのではないでしょうか。

 さっきも言いましたが、王道ストーリー、ポップな世界観、誰もが知る有名キャラデザイナー、そして「影」という存在と、その源となる「魔法」というフィーチャー。これら全てが高レベルできちんとまとめられており、その安定感はすさまじいです。
 むしろ安定しすぎていまして、それが逆に序盤を退屈だと感じさせてしまうのかもしれません。
 笑いあり、涙あり(個人的にマルマロの声優さんには、マルマロの魅力を引き出すだけに留まらず、あの大きな声にはどこか悲壮感を感じてしまい、マルマロが正式なパーティーとなる前の一連のイベントは、ストーリーとも絡んできてじんわりくるんですよね。これは私のある意味錯覚なのかもしれませんが)、そして熱い展開ありのストーリーですから、序盤を越えれば必ず、面白くなります。戦闘にもいわゆるジョブの概念がありますからレベルが上がってくるほど駆け引きや役割、どういった方向性で育てるのか、など戦闘面での楽しさも広がってきます。

 これが王道の醍醐味なのですが、逆に欠点でもありまして、突然面白くなる、だとか、怒涛の展開、意表を突く伏線回収、などはありません。おおよそ、皆さんの想像通りで、そしてそこからちょっと上を行く展開になるだろうと思います。
 そのため、面白さのパーセンテージは「じわじわ」が正解でして、ストーリーも長いですし、世界観も万人向けとはいえ人を選ぶでしょうし、性急な人には向かないと思います。

 「影」と「魔法」、そしてキャッチコピー「心の光が影をつくる」。ちゃんと意味があります。限界を超えてテンションが上に下に揺さぶられるような要素はないものの、心にぐっと来るシーンはたくさんあります。
 シュウが影を取り戻すシーンは、ブルードラゴンでも屈指の名シーンではないでしょうか。

 アニメやDSでの続編もあるようですが、まずはこの最初の作品を、じっくりと味わっていただきたいです。

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026.Sleeping Dogs 香港秘密警察

スリーピングドッグス 香港秘密警察【CEROレーティング「Z」】



 おはようございます。あるへです。
 今回のレビューは「スリーピングドッグス」についてです。
 このゲームをざっくりと紹介するならば、製作者たちが自分たちもオープンワールドゲーを作りたいと思い、その中でも大作「GTA4」をリスペクトし、忠実にオマージュした作品といえるでしょうか。

公式サイト

 実は私、「GTA」より先にこちらのゲームを攻略しましたので、その時にはこれがオマージュだなんて知らなくて、純粋に面白いゲームだと思ってプレイしていました。
 それから少し経ってからGTA4をプレイしたのですが、そこでようやく、GTAの様々な部分がスリーピングドッグスと似ていることに気付いたんですね。
 本当は逆ですね。スリーピングドッグスがGTAを真似て作られたんです。ただ、二つのゲームをプレイしてみて、私にはこれがただのパクリには見えませんでした。
 細かいところでは例えば、自宅に帰って眠るとオートセーブが入るシーン。就寝の仕方や目覚ましで起きるところなど、GTA4のニコにそっくりです。
 街中でタクシーを使ったファストトラベルも、GTAをやる前までは斬新かつゲームに溶け込んだ自然な方法だなあと感心したものですが、実はすでに使われていたシステムだったんですね。
 さらにはメインミッションにおいても、とある友人の結婚のシーンですとか、憎めない親友キャラとか、よくよく考えてみるとGTA4と被る要素が多々見つかるわけです。
 ……もしかしてちょっと探せばスリーピングドッグス開発において、GTA4を参考にしたと明言された情報が見つかるのでしょうか。私は知りませんが。

 そして、これらGTA要素を丁寧に拝借しつつ、スリーピングドッグスらしさを発揮している要素もあります。
 たとえば主人公の強さです。本作品は舞台が中国ということもあってか、接近戦を意識した作りになっており、銃撃も非常に強力ですが、まるでアクションや格闘ゲームかのようにパンチやキックを生かしたコンボなどがあり、非常に強力に仕上がっています。このパンチやキック、とある条件を満たすことで覚える特殊な格闘技が、またスリーピングドッグスの良いところであり、プレイしていて気持ちのいいポイントです。先も述べたとおり主人公が強いですので、多少の無茶プレイも楽しめます。
 また、移動は小走りが基本ですし、車の挙動もリアルよりもゲーム部分への調整が強いです。カーブは滑りにくいですし、ブレーキの利きも強いです。何よりカーチェイスのための要素も味付けされていまして、走行中の車から車へ飛びついてそのまま運転席を強奪するカージャックや、横につけた敵車を瞬間的に体当たりして廃車にしたりと、GTAのリアルすぎるがゆえにストレスの溜まっていた仕様を、克服しようとする姿勢も見られ、とても楽しかったです。
 ミニマップの中に警官の位置と知覚範囲が表示されるのも、非常に良い改善だと思います。

 このように、スリーピングドッグスはGTAという大作をお手本に、良い所は吸収し、悪いところは何とかしようという意気込みに溢れた好感の持てるタイトルです。
 GTAと比べてしまえば安っぽく狭いマップ、人間味の感じないNPC、親切すぎるコレクタブル要素、ヤったら終わりの恋人たち、とまだまだ及ばない部分も多いのですが、任侠や善と悪の間で揺れ動く心など、ストーリーも光っており、個人的に本当に楽しめた作品でした。


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025.Grand Theft Auto IV

グランド・セフト・オートIV【CEROレーティング「Z」】




 おはようございます。あるへです。
 今回のレビューは「グランドセフトオート4」です。
 このゲームには2つの大型DLCをまとめた「エピソードフロムリバティーシティ」というソフトがあるのですが、私はこれに本編も含まれているものと勘違いして先にこちらを購入してしまったという経緯があります。簡単な動作確認のためにHDDインストールをした際に、本編は別売りであると気付き、急いで本編も購入しました。
 他にも「コンプリートエディション」というものがあり、こちらは本編+DLC二本がパックになっており、GTA4の世界を余すことなく歩き回れます。
 最近ずっとこのGTA4の本編に取り組んでいまして、昨日ようやくゲーム達成率100%になりましたので、DLCは未プレイですが、このゲームで感じたいろいろなことをとりあえずアウトプットしてしまいたいと思います。

公式サイト

 まっ先に挙げるべきはやはりコンテンツの豊富さでしょうか。メインミッションもサブミッションも膨大な量で、やれどもやれども終わりが見えません。さらに友人との交流、女性との交際とやるべきことだけ追っていてもその作業量は半端ではありません。またこのゲームのコレクタブル要素として街中に紛れた大量の鳩を撃つ実績がありますが、これも一匹一匹が巧妙に隠されており、たとえ彼らの居場所を網羅したマップを手に入れたとしても探し出すのには苦労するでしょう。というか苦労しました。より効率を求めるなら動画を探すべきです。
 スタントミッションは鳩以上に苦労しました。場所のわかるマップを見てこの辺りだとわかっていてもジャンプ台を探すのに一苦労、見つけたら見つけたで今度はスタントを成功させるために何度も何度もジャンプすることになります。

 私はこういうコレクタブル要素は好きなほうで、これから攻略するゲームにこの要素があったとき、ゲーム内で完結するならメモは取りませんし、膨大な量やわかりにくいものを集める場合でも、大抵必要最低限の準備しかしません。
 上記の鳩やスタントに関しても同様で、最初は海外のサイトからマップに印がついているものをダウンロードし、PCで消しこみながらプレイします。
 こういう「探す楽しみ」というのを大事にしつつ、現実のプレイや、リスクを事前に考えておいて、どの程度の詳しさならいけるだろうかと考えるんですね。
 おかげで序盤から中盤にかけては非常に楽しんでプレイできたのですが、終盤はやや飽きが来て、だんだんゲーム内における故意の不便性や、多すぎるコンテンツに嫌気が差すようにもなりました。

 たとえばメインミッションですが、終盤に近づくにつれ、いわゆる「初見殺し」が多くなります。終盤のミッションですから難しくなるのは当然でしょうが、角を曲がった瞬間至近距離からマシンガンを連射されたり、というのはよくあることでまだ許せますが、カーチェイスなどで、突然不自然にカーブを切られて、目標を見失いミッション失敗となったり、守るべき味方NPCがアホ丸出しの行動をしたために蜂の巣にされて失敗したり、時間制限があったりと、「わかっていないとだいたい失敗する」、に加え、このゲームはオープンワールドアクションでありながら主人公が非常に弱い(リアル志向である)ため、わかっていてもとっさに反応できず死んでしまう、とか車やボートがひっくり返って続行不能になってしまう、など、最後の十数ミッションは大変にこれ以上ないほど最高にイライラさせてもらいました。もうお腹いっぱいです。失敗した後、病院の前で何人の罪なき人々が虐殺されたでしょうか……。

 イライラの原因はこれだけではありません。ミッション失敗すると、弾薬や防弾チョッキなどの消耗品は消費したまま、またミッションの頭からの開始となります。
 ミッション失敗→頭に来て即座にリプレイ→ひたすらめんどくさい車の運転から→防弾チョッキやRPGの弾が不足していたため再度失敗→ディスクを叩き割る、という悪循環に陥ってしまうのですね。せめて消費したものも巻き戻してくれればどんなに良かったことでしょうか。

 一段落終えての興奮冷めやらぬまま書いているので少し愚痴が多くなってしまいました。
 このゲームの良いところは、やはりリアルであり、こんなことまで出来るのか、という自由さでしょうね。街には驚くほど様々な要素がぎっしり詰まっています。
 キャラ同士の会話から、カーラジオの豊富さ、誰も気にしないであろうテレビチャンネルまで、よくぞディスク一枚で収まったなと思うほど、とにかく何もかもがビッグサイズでして、アメリカンドリーム、リバティーシティを象徴しているかのようです。
 窓拭き業者用の昇降リフトに乗れたときは笑ってしまいました。

 私のお気に入りはやはり会話の妙、ストーリーの面白さでしょうか。着の身着のまま一人でやってきた主人公ニコ・ベリックが、街の中で友人を作り、少しずつ大きな事件に巻き込まれ、そして個人的な問題にもケリをつける。そんな、時間と空間、街をテーマにした惹き込まれるストーリーに仕上がっています。
 憎めないキャラ筆頭ローマンや、頼りになるジェイコブ、清清しいブルーシー、そして私のお気に入りバーニー(笑)。彼らとニコの車中会話はどれもこれも思わず耳を傾けてしまうほど、ユーモアに富み、示唆に富み、彼らの友情を感じさせます。

 映像美については今でこそ粗を感じますが、道路をとぼとぼと歩きながら風の音やクラクションの音、場合によっては雨音などを聞いていると、別世界に、リバティーシティに来たんだなという気がしてきます。映像の美しさ(当時としては当然のように頑張って作りこんだのでしょうが)と一緒に、周囲のたくさんの環境がプレイヤーをGTAの世界に引き込むんだと思います。

 例によって私との相性は若干合いませんでしたが(やっぱり私はスリーピングドッグス、ジャストコーズ、スカイリムなど、主人公が強いタイプのオープンワールドゲーが好きです)、それでも非常に楽しめましたし、現時点で攻略は終わっていないのでまだまだ楽しむつもりです。

 最後に一言だけまた愚痴を言わせてもらえば、このゲーム、スラングの発声(笑)率が非常に高いです。ニコも友人たちも、敵はもちろん民間人も警察でさえ拡声器でFだのShだのASだの連呼します。
 私が鬱に陥っていた時にもプレイしていたのですが、さすがにこの時は気分が悪くなりました。本当に、こればっかりはいい加減にしろと言いたくなります。

攻略サイト



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2015年05月06日

023.ラストレムナント

ラスト レムナント



 おはようございます。あるへです。
 今回は「ラストレムナント」についてレビューします。

公式サイト

 まずこのゲームの鬼門は何といっても敷居の高さでしょうか。難解複雑怪奇を誇る戦闘システムを理解するまでが、このゲームを好きになれるかどうかを決める運命の分かれ道になります。
 俗に言う、するめゲーなのです。

 それもそのはず、今作ラストレムナントは、かの有名なスクエニ作品(スクウェア作品)Sa・Gaシリーズの特徴を色濃く継いでいます。ただでさえ人を選ぶゲームに、様々な工夫と試行錯誤を詰め込んだ異色のRPGですので、とっつきは悪く、ムービー後開始30分持たずに投げ出すプレイヤー続出の曰くつきゲームです。その歯ごたえの硬さたるや実際のゲームショップで売られている値段を見れば想像に難くないのですが、その反面、この事実はこのゲームのシステムを理解し、このゲームの魅力を知ってしまったプレイヤーからすれば非常に納得のいかない値段です。

 基本的な要素はSa・Gaシリーズのよう、と思って差し支えないはずです。キャラ個人のレベルというシステムを排除し、戦闘終了毎に各ステータスが上がっていき、少しずつ、リアルタイムで成長していく醍醐味があります。
 技ひらめきがあり、連携があり、一戦闘の難易度は高いものの戦闘終了後はHPなどが全快するというのもSa・Gaではお馴染みのシステムです。

 今作最大の目玉は「ユニオン」というシステムでして、戦闘は個人単位ではなく、部隊単位で行われるのが特徴です。複数のユニオン(1ユニオンにつき最大5名)をつくり、敵味方大人数で入り乱れる戦略的乱戦が特徴で、このユニオンをいくつ作るか、1ユニオンに何人入れるか、陣形は、そして戦術は、といった作戦段階から知恵をしぼって指揮を執るのが非常に楽しいゲームとなっています。

 私も事前知識のない状態で始めたときはさっそく投げ出してしまったプレイヤーの一人です。その後しばらく放置していたのですが、せっかく買ったのだからやらなきゃもったいないと思い立って再び始め……(たしか)また投げ出してしまいました。
 さらに年月は過ぎ、今度は実績コンプリートを目指して攻略wikiを熟読し、プレイの指針となるストーリー攻略や時限クエストなどを網羅した表などを印刷してじっくりとプレイする運びとなりました。
 それでも序盤はゲーム内で出来ることも少ないですし、戦闘システムは難解で、慣れるにはもうしばらくの辛抱が必要でした。
 ところがある日、これはあとで紹介する攻略wikiにも記載されているのですが、ある時突然システムを理解できるようになるんですね。いやマジです。自分でもびっくりしました。そしてwikiの記事を見るたびに「そうそう(笑)」とにやにやしてしまいます。

 戦闘システムの理解が一気に進むと、画面に見えていた様々な情報が意味を持って脳内に流れ込んできます。すると、戦闘状況の把握や予測が一気に快適になり、先を読んで指示を与える楽しさなど、このゲームの見方が180度切り替わり、自身の中で神ゲーと化します。
 そしてようやく技を閃いて個人を強化していく楽しみ、敵の大群をこちらも大群で圧倒する爽快感、または強大なボスを軍勢を率いて攻略する達成感、美しい町並みやフィールドを散策する余裕といったものに広がっていくんですね。
 我慢した甲斐があり、その先にすばらしい体験が待っているという、これ以上のするめはないと言っても過言ではないくらいの「するめ The Hardcore」の典型です。

 戦闘中のコマンドをユニオン単位で指定するので、そのユニオン内のこのキャラはこれをしろあれをしろと細かく指示できない点、ロックアップやマルチロックアップなど、ゲーム内専門用語に精通し、自在に操れるようになるまでは、ただ単に有利な位置へ移動するというコマンドすらないのに、何故戦場のマップが表示されるのかなど、もどかしい思いをすると思います。
 ロックアップやマルチロックアップ、サイドアタックなどの概念を自分のものとして習得できるようになると、このマップにも意味が出てきて、戦略的指示の大きな指標となるのですが……。

 プレイすればするほどハマる、それがラストレムナントです。私の大好きなゲームですので本当はもっともっと推したくてしょうがないのですが、実際にどう感じるかは人それぞれです。本当にこのゲームが合わない、という人にはやはりお勧めできませんし、でももしかしたらまだ理解しきれていないだけで、そのうち突然ハマる、ということも考えられますから、本当に「人を選ぶ」、しかも当人でさえその相性はすぐにはわからない、と扱いの難しいゲームです。

 攻略サイトや考察サイト、あるいは攻略本などを熟読し、なんらかの目標を持って、どっしりとプレイするのがお勧めでしょうか。まあ、これはどんなゲームにも当てはまりますね。 

 とにかく、私は「ラストレムナント」というゲームが大好きなんです。とだけは宣言しておきましょうか(笑)

攻略サイト



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