コミックス全1巻で、ジジイとクソガキと戦車しか出てこない作品ですが、鳥山明の集大成というか、好きなものがぎっしり詰まっている。
というのが原作についての説明ですが、そのマンガが劇場アニメになりました。
「SANDLAND」
2023年製作/106分/日本
監督 横嶋俊久
原作 鳥山明
制作 サンライズ
2023年製作/106分/日本
監督 横嶋俊久
原作 鳥山明
制作 サンライズ
あらすじはこんな感じ。
「魔物も人間も水不足にあえぐ砂漠の世界<サンドランド>。悪魔の王子・ベルゼブブが、魔物のシーフ、人間の保安官ラオと奇妙なトリオを組み砂漠のどこかにある「幻の泉」を探す旅に出る—。」
原作通りに作れば「勝ち確」という作品ですが、ちゃんと原作通りに作って大勝利です。
じつは個人的には原作の終盤がちょっと軽いかなあと思っていて、「オレならこうする」というアイディアを持って観ていたのですが、予想通り終盤は原作を分厚くしてきました。
オレのアイディアとは違ったのですが、原作重視なら妥当な線だと思います。
キャラを足したりすると全部作り直しになるので、これで宜しいのではないでしょうか。
原作紹介の箇所で書いた通り、この作品には鳥山先生の好きなものしか出てきません。
二枚目のヒーローとか、お色気担当とか、一切なし。
なんというか、ジジイが戦車でやって来る、熱い漢の映画です。
キャラやメカにはCGが使われていて、一部にちょっと手直しした方がいいかもというカットはありましたが、おおむね上手くいっています。戦車のコクピット内の描写が好きです。あの戦車(104号)に名前はないのですが、じつは隠れた副主人公で、この作品の肝だと思います。
2023年夏休み映画の中で、いちばん面白い作品かもしれない。
ジジイとクソガキと戦車が好きな人は、ぜひ劇場までお運びください。
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