松村太郎 2016/08/05 18:15
7月26日〜8月1日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleの2016年第3四半期決算、落ち込む中国、唯一の増収は日本
アップル、大中華圏の売上高が激減
アップル、大中華圏の売上高が激減
Appleの2016年第3四半期決算が発表された。前四半期にiPhoneの販売台数・売上が前年同期比で減少したが、そのトレンドは継続している。
Appleの総売上は、424億ドルで前年同期比15%減。また純利益は78億ドルで前年同期比27%減。アナリストの予測はいずれも上回っていた。
特に深刻なのは中国市場で、収益は前年同期比33%減だ。下落幅を1桁台に抑えた欧州に2位の市場の座を譲り、3位に転落した。ちなみに日本市場のみが増収となり、35億ドルを計上している。
個別の製品について見ていくと、よさそうなのはサービスとApple Watchということになりそうだ。
iPhoneの販売台数は4040万台で、2014年第4四半期以来の低調さだった。しかしこの数字は、製品の平均販売価格と引き替えに得た苦し紛れの数字にも見える。
Appleは販売価格を大幅に下げたiPhone SEを発売し、好調であるとしている。641ドルを誇っていた前四半期の平均販売価格は、第3四半期になり595ドルへと急落した。アナリストの予測は606ドルであったことから、われわれが考える以上にiPhone SEが好調である。
ただ、iPhoneの台数の増加は、必ずしも直近のiPhoneの平均単価を食うだけではない。Apple Music、Apple Pay、iCloudなどを含むインターネットサービスは、前四半期とほぼ変わらず、前年同期比と比べて19%の増加となった。Tim Cook氏は2017年にも、サービスの売上だけで、米国Fortune 100企業の規模に到達するとの見込みを示しており、より長期的な収益性の向上に寄与することが考えられる。
興味深いのはiPadとMacの関係性だ。9.7インチのiPad Proの登場は、Macの販売台数を減少させている可能性を、向こう2四半期程度の間に指摘できるようになるかもしれない。
Appleは、6億台とも言われる5年以上古いPCのリプレイスに最適として、9.7インチサイズのiPad Proをリリースした。キーボード内蔵のカバーSmart Keyboardと、Apple Pencilが利用できる高付加価値のタブレットとして、戦略的な製品となる。
9.7インチiPad Proの投入は、1000万台前後というiPadの販売台数を押し上げることはなかったが、iPadの平均販売価格は430ドルから490ドルへと向上した。そのかわり、ここのところ500万台の売上を実現してきたMacは、予測を下回る430万台へと落ち込んできる。
MacとiPad Proの関係性を指摘するには時期尚早だが、今後、顕在化してくることになると考えている。
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