圏 $\mathscr{C}$ の骨格 $\mathrm{sk}(\mathscr{C})$ が圏になることの証明.
今日まとめたのは以下のような内容.
$\mathscr{C}$ の対象の全体を $O_0 = \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$, 射の全体を $A_0 = \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ とする.
2 つの対象 $X, Y \in \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ が同型であるとき,
\begin{equation*}
X \simeq_\mathscr{C} Y \quad\textrm{ in }\,\, \mathscr{C}
\end{equation*}
と表わす. このとき, 関係 $\simeq_\mathscr{C}$ は $O_0 = \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ 上の同値関係となる.
\begin{equation*}
\hat{O}_{0} = O_0\,\big/\,\simeq_\mathscr{C}
\end{equation*}
とおく.
2 つの射, $(f : X \to Y), (f' : X' \to Y') \in \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ が同型であるとき, つまり 2 つの $\mathscr{C}$ の同型射 $h : X \to X'$, $k : Y \to Y'$ が存在して図式
\begin{equation*}
\xymatrix@=48pt {
X \ar[d]_{f} \ar[r]^{h} & X' \ar[d]^{f'} \\
Y \ar[r]_{k} & Y'
}
\end{equation*}
が可換となるとき,
\begin{equation*}
f \simeq_{\mathrm{Ar}(\mathscr{C})} f' \quad\mathrm{ in }\,\, \mathrm{Ar}(\mathscr{C})
\end{equation*}
と表わす. このとき, 関係 $\simeq_{\mathrm{Ar}(\mathscr{C})}$ は $A_0 = \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ 上の同値関係となる.
\begin{equation*}
\hat{A}_{0} = A_0\,\big/\,\simeq_{\mathrm{Ar}(\mathscr{C})}
\end{equation*}
とおく.
商空間 $\hat{O}_{0}$ の各同値類 $o \in \hat{O}_{0}$ から代表元 $X_o$ を 1 個ずつ選んで族
\begin{equation*}
O = \{\, X_o \mid o \in \hat{O}_{0} \,\}
\end{equation*}
を作る.
商空間 $\hat{A}_{0}$ から同値類 $\alpha \in \hat{A}_{0}$ をとる. このとき, $\alpha$ の代表元となる射 $f_{\alpha}$ を次のように選ぶことができる.
\begin{equation*}
f_{\alpha} = \begin{cases}
\mathrm{id}_{X} : X \to X & (\text{ある } X \in O \text{ が存在して } \mathrm{id}_{X} \in \alpha \text{ となるとき}) \\
f : X \to Y & (\text{上記以外; ある } X, Y \in O \text{ が存在して, ある } (f : X \to Y) \in \alpha \text{ がとれる })
\end{cases}
\end{equation*}
これにより $\hat{A}_{0}$ の各同値類から 1 つずつ代表元を選んだ集まり
\begin{equation*}
A = \{\, f_{\alpha} \mid \alpha \in \hat{A}_{0} \,\}
\end{equation*}
が構成される.
この $f_{\alpha}$ を定める箇所に相当ひっかかったこともあり, 記述が複雑になっている. 何度も同じ議論をしているし, 直接必要の無いことまで長々と議論して証明していたりしている. 全体的に文章が非常に長くてわかりづらい.
とりあえず, 切るところはどんどん切って整理することはできた.
続きは明日.
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