2016.04.29
さまざまな種類があるハーブティー。それぞれ味や香り、効能が異なるが、総じて美容や健康に良いとして特に女性たちの間で大人気だ。
しかし、そんなハーブティーのなかには人間の記憶力を向上させるものや、逆に低下させるものもあるという驚きの研究結果が発表された。
しかも、それが「そんな気がする」レベルではなく「確実に、著しく」というのだから驚きだ。
では一体、それはどのハーブティーなのか? 詳細についてお伝えしよう。
■ペパーミントティーの効果がスゴすぎる!
今月27日付の英紙「The Daily Mail」によると、今回ハーブティーの記憶力向上(低下)効果を立証し、英国心理学会(BPS)の年次会議で発表したのは、英ノーサンブリア大学のマーク・モス博士を中心とする研究グループだ。
彼らが行った実験とは、次のようなものだ。まず、180人の被験者をランダムに3グループに分け、それぞれ今の気分に関するアンケートを課すとともに、記憶力のテストを実施。
その後、グループごとにペパーミントティー、カモミールティー、お湯をそれぞれ与え、20分の休憩を挟んでから、先ほどのテストを再度行った。
するとペパーミントティーを飲んだグループは長期記憶や作業記憶(短期記憶)、そして注意力などに明確で著しい向上が見られたという。
しかし、カモミールティーを飲んだグループでは、リラックスして落ち着いた気分になる一方で、記憶力や注意力の低下が起きたのだ。これほどハッキリと効果が現れたことに、研究グループも興奮を抑えきれなかった模様だ。
「ハーブティーの特性を理解し、目的によって飲み分けることで、その効果を高めるとともによく実感できるようになるでしょう」(マーク・モス博士
■「展望記憶」に著しい向上も!
また研究グループは、ハーブの香りが「展望記憶」に与える影響についても調べるために別の実験も行っている。ちなみに「展望記憶」とは、これから何をするかという予定を記憶するもの、すなわち「将来に向けての記憶」である。手紙を投函することや、決まった時間に薬を飲むことなど、社会生活を営むうえで非情に重要な記憶といえる。
研究グループは、ローズマリーの香りが充満した部屋、ラベンダーの香りが充満した部屋、そして何の香りもない部屋を用意し、150人の被験者(全員が65歳以上)に順番に入ってもらうとともに、展望記憶力を測るテスト(メッセージを決められた時間に伝えたり、特定の合図で仕事を切り替えるなど)を実施した。
そして得られた結果は、ローズマリーの香りが被験者の展望記憶や認知機能、そして注意力を著しく高めることだった。そして気分の面では、ラベンダーの香りは被験者の心を落ち着けるのに大きな効果を発揮したという。
これらの結果から、あなたが何歳であれ記憶力の向上を望むならば、ペパーミントティーとローズマリーティーが、極めて効果的であることがわかる。カモミールティーやラベンダーティーは心をリラックスさせる効果があるため就寝前などにうってつけだが、カモミールティーは記憶力の低下も招くので注意が必要ということになるだろう。
モス博士の言葉通り、それぞれの特性を理解したうえで、あなたの人生をより豊かなものにするためにハーブティーを活用していただきたい。
(編集部)
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