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佐賀県鳥栖市に拠点をおく「短歌文学会」を紹介するブログです。短歌の楽しさ・魅力をみなさんと共有できたらと思っています♪管理者は、3代目主宰者の娘であり、文学会会員のaquaです。
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2015年06月04日

姫百合・ひめゆり

IMG_2520.JPG

ひめゆりが美事に咲いたと事務局から写真が届きました。

ひめゆりは、ユリ科ユリ属の多年生草本です。近畿地方以西の山地に自生しています。また古くから鑑賞用に栽培されています。茎の高さは大きくても1mぐらい。夏に濃い朱色の花を数個上向きにつけます。英名はmorning-star lilyと素敵な名前がついていますね。
(参考:『植物短歌辞典』『ブリタニカ百科事典』『広辞苑』『万葉集』)

IMG_2492.JPG

では、短歌を幾つかあげておきます。

大伴坂上郎女(『万葉集』巻八)
夏野乃(なつののの)繁見丹(しげみに)開有(さける)姫由理乃(ひめゆりの)不所知戀者(しらへぬこひは)苦物乎(くるしきものを)
(訳)夏の野の繁みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものを

土御門院
庭の面の土さへさくる夏の日にひとり露けきひめゆりの花

太田水穂(『螺鈿』)
大羽黒ゆらり舞ひきて花畠のひめ百合の花にくらく羽ばたく

碇登志雄(『姫由理』1933)
萬葉の人らの歌ふ姫由理の歌この思ひ心愛しも
人知れずなやみもすなる若き日の心を咲ける姫由理ろかも
姫由理を君もみまさばなどでかもしらえぬこひとなり果つるべき


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