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佐賀県鳥栖市に拠点をおく「短歌文学会」を紹介するブログです。短歌の楽しさ・魅力をみなさんと共有できたらと思っています♪管理者は、3代目主宰者の娘であり、文学会会員のaquaです。
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2014年09月26日

栗の実・栗ひろい

栗
(六・七月の幼いイガ栗(青い栗))

栗
(収穫の栗)

五月下旬頃には花が、六・七月には幼いイガ栗になったと言っているうちに、もう栗拾いの季節になりました。茹で栗に、渋皮煮ににして……とても美味しいです、と事務局から写真が届きました。

は、ブナ科クリ属の落葉喬木。原産地は中国、ヨーロッパ(地中海沿岸地方)、北アメリカとされます。

日本では持統天皇の時代(687-696)に栽培が推奨された、と『日本書紀』にあります。

平安時代の初期には京都の丹波地域で栽培され始め、徐々に地域が拡大していきます。

万葉集には栗を詠んだ歌が三首あり、栗の花のところ上げた 山上憶良 の「瓜食めば子等思ほゆ栗食めば……」がよく知られています。

乾果を 搗栗(かちぐり) といって勝ちに通じるため、古くは武士が縁起をかついで出陣祝いに供したそうです。今でも、スポーツや受験、選挙などの戦勝祈願や激励用に搗栗を使った菓子・饅頭が「勝ち栗・栗饅頭」が人気のようです。

外国の栗では、天津甘栗で有名な中国栗、焼き栗やマロングラッセとしてのヨーロッパ栗が知られています。

アメリカ栗は果実の品質がよく、また大きくて強い樹が木材として使われるほど利用価値の高いものでしたが、1900年頃に発生した「栗胴枯れ病」の被害でほぼ壊滅したといわれています。 それぞれ原産地らしく特徴のある栗がつくられていますね。
(参考『野菜と果物図鑑』『広辞苑』『植物短歌辞典)

では、短歌を三首あげておきます。

太田水穂(『螺鈿』)
ゑみこぼるるやがての秋のなきげにも日にけに青き栗のいがかも

松村英一(『やますげ』)
嵐吹く朝に見れば枝揺るる栗の青いが眼に立ちそめぬ

大村呉楼(『花籔』)
しづかなる山行くものか霧しぶく高木の栗が落ちて音する


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