1,固定資産の価値
●有形固定資産は取得時にいったん資産として計上されるが、その後、毎決算時に、取得原価の一部ずつを費用(減価償却費)として、使用している間の各会計期間に配分していく。
・建物や機械のような有形固定資産は、長期にわたる使用により価値が減少。
・減価償却費は、資産の価値の減少を毎決算時に取得原価の一部を費用(減価償却費)として計上
2,減価償却費の会計処理
●減価償却費の会計処理には、直接法と間接法の2種類があります。
・直接法
計算した減価償却費を資産の 帳簿価額から直接控除 する方法。
(借方)費用・減価償却費100/(貸方)資産・車両運搬具100
・車両運搬具300
・間接法
減価償却累計額勘定によって 間接的に控除 していく方法。
(借方)費用・減価償却費100/(貸方)資産・減価償却費累計額
・車両運搬具 600
減価償却累計額 ▲300
3,減価償却累計額の表示
・減価償却累計額とは、取得原価からこれまでいくら減価償却を除却したかの額。
・具体的には、「減価償却累計額=固定資産の取得価額−固定資産の帳簿価額」で表される。
・なお日本では原則無形固定資産に直接法を、有形固定資産に間接法を適用することとされています。
4,取得原価と帳簿原価
・取得原価とは、ある資産の取得に要した原価であり、購入価格に 付随費用 を加えた合計金額のことをいいます。
・帳簿価額とは、会計上で記録された資産や負債の評価額のことです。
・決算時に減価償却費を計上し、その減価償却費が控除された金額が帳簿価額。
5,減価償却方法
●減価償却費の3要素
減価償却費を計算するためには、取得原価、耐用年数、残存価額の3要素が必要。
●減価償却の方法
・定額法
毎期均等額の減価償却費を計上する方法
・定率法
毎期一定割合の減価償却費を計上する方法
6,定額法
・取得原価:5,000万
・耐用年数:5年
・残存価格:10%
・減価償却方法:定額法
●計算方法
・5,000万×10%=500万(残存価格)
・(5,000万-500万)÷5(耐用年数)=900万(毎年の減価償却費)
・資産価格が残存価格(500万)になった後は、帳簿価格500万のまま減価償却費は発生しない。
7,定率法
・取得原価:400万
・耐用年数:4年
・残存価格:10%
・減価償却方法:定率法
・ 定率法償却率 :0.438%
●計算方法
・400万×10%=40万(残存価格)
・400万÷0.438(定率法償却率)=175万(1年目の減価償却費)
(2年目)
・(400万-175万)×0.438=98万
(3年目)
(225万-98万)×0.438=55万
(4年目)(耐用年数最終)
(126万-55万)-40万(残存価格)=31万
タグ: 簿記
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image