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2023年05月14日

大型機へAAMを積む

・開発中の新型戦略爆撃機であるB-21には空対空ミサイル(AAM)を搭載する構想がある

・過去にも大型機にAAMを搭載した機体が実戦投入されている

・今後、AAMは大型機の自機防御システムの一部となるだろう


いま、スマホでAir Combat系のゲームをしているのですが、これがなかなか面白い。今まで自分の愛機はF-22でしたけど、面白そうなので今はB-2に代えました。ゲームの中とはいえB-2でドッグファイトやCASをするのは中々楽しいです(^^)



Artist_Rendering_B21_Bomber_Air_Force_Official.jpg
画像引用元: By U.S. Air Force Graphic - This image was released by the United States Air Force with the ID 160226-F-YZ123-001 Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=47192262

U.S. Air Force’s new B-21 bomber will likely have air-to-air defense capabilities
https://defence-blog.com/u-s-air-forces-new-b-21-bomber-will-likely-have-air-to-air-defense-capabilities/

味方のエアカバーが及ばない場所まで出張っていく爆撃機や哨戒機、偵察機等は自機防御のため高度な電子戦システムやデコイ、あるいはチャフやフレアなどの防御手段を備えるのが普通ですが、一歩進んで相手を積極的に攻撃する手段を保有すれば大変心強いでしょう。

大型機同士の空対空戦闘は第二次大戦中でも数多く発生したようであり、実際にお互い哨戒に出た敵味方の大型機が戦場で遭遇し、タマを撃ち尽くすとこまでやりあうような事例があったそうです。

良く知られている話ですが、次期哨戒機(MPA 現在のP-1)のM社初期案はM61A1とAAM-4を搭載するという4発戦闘機のような過激なものでした。後に普通に短魚雷、機雷、対潜爆弾、ASM等を搭載する常識的な案となりますが、内装ランチャーシステムを装備して搭載武器を全て腹の中に収め、またASMの搭載量が最大10発など、現在のP-1とはかなり違いが見られます。

さて、大戦中は別にして今時の大型機にAAMを搭載した事例はあるのかというと、哨戒機であるP-3CやBAE NimrodにAIM-9を搭載した事例があります。

Naval Air Test Center (NATC) のP-3CがAIM-9を発射する様子(1989)
P-3_Orion_NATC_launching_Sidewinder_1989.jpg
画像引用元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:P-3_Orion_NATC_launching_Sidewinder_1989.jpg


BAE Nimrod MR2がフォークランド戦争中にAIM-9Lを装備してアセンション島から哨戒行動を行った記述
The Nimrod MR2’s self-defence capability was also enhanced by modifying their under-wing hard points to
take AIM-9L Sidewinder air-to-air missiles.17 They flew numerous patrols over the South Atlantic from Ascension Island in support of British operations during the Falklands War.

引用元: The Nimrod Review
https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/229037/1025.pdf

AIM-9Lを装備したBAE Nimrod MR2
wyje714o85691.jpg
画像引用元: BAE Systems https://www.baesystems.com/en/heritage/hawker-siddeley-nimrod

これらの事例は簡易な改修だと思われます。ではAIM-9Lを装備するには最低限どのような改修が機体に必要になるのでしょう。

電気的なインターフェイス
・ミサイルへのアクティベイト(Master Armオン)
・ミサイルからのロックオン信号の受信(ミサイルがロックオンした旨を射手へ知らせる)
・ミサイルへの発射信号

機械的インターフェイス
・レール式ランチャーのロック解除(Master Armに連動)

以上の構成はミサイルを目標の方角へ向けてミサイル自身のセルフトラックにてロックオンさせて撃つことが出来るだけの構成です。

将来的には自機のレーダー情報や味方のネットワーク情報により、AIM-120Dのような双方向データリンクを持ったミサイルで、後方や側方といった自機の全方位へ遠距離から脅威目標へミサイルを撃てるようになるでしょう。またこれらのミサイルの発射は、自機防御システム等により自動的に行われることになるでしょう。




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