皆さんは「うるう年」についてはご存知ですね?
でも実は「うるう年」以外にも「うるう秒」というものがあるんです。
今回はそんな「うるう秒」について、お話ししたいと思います。
かなり小難しいのでざっくばらんにいきますね。
まずは「うるう年」のおさらい
4年に一度、1日追加される年が「うるう年」。
こんなことは誰でも知っている常識ですね。
もし「うるう年」を入れずに1年を365日のままにしておくと、どんどん暦がずれていってしまい、冬なのに「本日は真夏日です」みたいなことが起こってしまいます。
こういうことを防ぐために「うるう年」が必要になってきますが、システムを作るときには非常にめんどくさい・・・。
私は元SEなので良くわかるんですが、「うるう年」は正確に言うと
基本は4年ごとに「うるう年」。
ただし、100年に1度は「うるう年」ではない。
ただし、400年に1度は「うるう年」。
こんな風に非常に面倒なプログラムが必要になります。
これが考慮されていないシステムは忘れたころにシステムトラブルが出てきます。
ややこしいので例を挙げると、次のような感じです。
1996年はうるう年です(4年に1回)
2000年もうるう年です(4年に1回だが、100年に1回でもあるが、400年に1回に当たる)
2100年はうるう年ではありません(4年に1回だが、100年に1回に当たる)
実はこんな感じでうるう年ですら面倒なんですね。
しかし、これ以上にやっかいなのが「うるう秒」です。
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「うるう秒」とは?
うるう秒はうるう年のように季節と暦がずれるのを防ぐためではなく、1日の時間を整えるためにあります。
まず、 1秒の定義 ってなんでしょうか?
こう言われると答えに困ってしまうと思います。
それでは、1日の定義とはなんでしょうか?
これはわかると思います。
地球が自転して、一周回るのに掛かる時間が1日です。
1日は24時間なので、これを秒で表すと。
24(時間)×60(分)×60(秒)= 86,400秒
つまり、1秒というのは地球が一回自転する秒数を 86,400 等分した間隔が1秒ということになります。
これが本来の1秒の定義です。
ところが、1967年に1秒の長さは(軽く聞き流してください。私も受け売りです(汗))
セシウム133 原子の基底状態の2つの超微細順位間の遷移に対応する放射の91億9263万1770周期する間の時間
と、決定されたわけです。
要するに原子の運動で1秒を決めたわけです。
これがいわゆる原子時計です。
このように、地球の自転と関係ないところで1秒が決定してしまいました。
これが困ったことになってしまいます。
先ほど本来の1秒というのは、地球が1回転する時間を 86,400 等分したものが1秒と言いました。
86,400秒で1回転するとは言ってません。ここ重要です。
この原子時計で地球が1回転する時間を計ってみると、86,400秒ではなかったのです。
そもそも、天体の動きはわずかながらも変化し続けているものなので、きっちりした時間ではズレが生じてしまいます。
このズレを補正するために導入されたのがうるう秒です。
ところが、先ほども言った通り、天体の動きは常に変化しています。
なので、いつ、どれくらいズレるかがわからないのですね。
このうるう秒をやるかどうかは IERS という国際機関によって決められて、我々の知らないうちに適用されています。
そして、うるう秒が適用されるたびに、時計を内蔵した電子機器の時刻調整が必要になります。
このうるう秒については、各国で賛否両論あるようですね。
以上がうるう秒の正体です。
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