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2017年12月30日

「翔ぶが如く」総集編をみた。








 平成29年12月29日。CSの時代劇専門チャンネルで「翔ぶが如く」の総集編が放送されました。
 「翔ぶが如く」は平成2年(西暦1990年)にNHK大河ドラマとして放送されたもので、原作は司馬遼太郎氏の小説。主演は西田敏行さんと鹿賀丈史さん。西田敏行さんが西郷隆盛役で、鹿賀丈史さんが大久保利通役でした。
 このドラマについて印象に残っているのは、内容云々よりも、大学時代の恩師が大久保利通役の鹿賀丈史さんの演技を高く評価していたことです。
 普段は時代劇の中でも安っぽい作品があると「電気紙芝居」などと酷評したり「時代考証が」と言っていた教授でしたが、その辛口の人が鹿賀さんの演技を褒めていたのですから、強く印象にのこりました。
 平成30年のNHK大河ドラマは西郷隆盛が主人公の作品です。薩摩の人々がどう描かれるのか、役者さんたちの演技はどうか、「翔ぶが如く」と比べながら見ていきたいと思っています。





2017年12月29日

チャンネル銀河で滝沢秀明主演「義経」(大河ドラマ)第32回放送「屋島の合戦」をみた。







 CS放送のチャンネル銀河では午後二時からNHK[大河ドラマの過去の作品が放送されています。
 平成二十九年十二月二十七日は滝沢秀明さん主演「義経」の第32回放送「屋島の合戦」が放送されました。
 サブタイトルからも分かるように、歴史上有名な「屋島の合戦」がお話の中心です。
 平家追討の命を受けた源義経は、松平健さん演じる武蔵坊弁慶や、南原清隆さん演じる伊勢三郎などの郎党を中心とした軍勢をしたがえ、嵐の中、海をわたり、四国の阿波の海岸に着きます。
 上陸するや馬をとばし平家が根拠地としている讃岐の屋島を目指します。
 奇襲攻撃が成功し、平家一門は海に逃れます。軍船を持たない源氏方は平家を追うことができず、平家も0義経の軍略を警戒して屋島に再上陸できません。膠着状態となります。
 松坂慶子さん演じる二位の尼(平清盛の妻)は源氏の士気を弱め平家の士気を高めるために一計を案じます。
 すなわち、小舟を出し、扇をつけた竿をたて、陸の源氏方に「この扇の的を射よ」と挑発するのです。挑発に乗らなければ「弱気」と源氏を笑えばいい。もし挑発にのって源氏の武者が的を射ようとしても波のある海上に浮かぶ小舟にたてた的。射るのは極めて難しい。失敗すればそれを笑いものにすればいい。
 その、低い成功確率に源氏は賭けなくてはならなくなりました。
 もちろん、成功すれば源氏の士気はますます上がり、平家はもっと意気消沈します。
 二位の尼(剃髪前の名は時子)は平家の運命を扇の的に賭けたのです。
 小舟に乗ったのは、清盛の娘の能子でした。自ら「その役目を私に」と名乗り出たのです。
 この能子を後藤真希さんが演じています。清盛の娘といっても妾腹で、二位の尼の子ではありません。平治の乱で源義朝が清盛に負けたとき、義朝の愛妾・常盤御前が捕らわれの身になり、常盤御前の三人の子は助けられましたが常盤は清盛の愛妾となりました。常盤の三人の子のうちの末弟が牛若丸、のちの義経で、常盤が清盛の愛妾となってからできた子(娘)が能子なのです。
 つまり、義経と能子は異父兄妹という関係なのです。
 兄のことを思いながら小舟に乗る能子。小舟に乗る役目を私が、と名乗り出たときでさえ、「兄の義経のもとへ行って源氏につきたいのであろう」と平家の者にいわれてしまいます。清盛の娘ではありますが敵の義経の妹だからです。
 しかし能子には敵方へ行こうという意思があったのではなく兄の顔を見ることが出来たらみて、兄にも自分がここにいることを示して分かってもらいたい、という考えだったようです。
 このとき、扇の的を射よと命じられた源氏の武者は、今井翼さん演じる那須与一でした。
 NHK大河ドラマで放送された平成十七年当時、この滝沢秀明さんと今井翼さんの共演はタッキー&翼の大河での共演として話題になりました。
 歴史上有名な那須与一の扇の的を射る故事が描かれます。
 また、その後では、義経の郎党・佐藤継信の討ち死にが描かれます。戦のさなか、平家方の武将が義経に向かって矢を放ちます。その矢が当たるかに見えたとき、佐藤継信が義経の楯となり射られてしまいます。それがもとで継信は死んでしまいます。
 また、伊勢三郎が平家方の阿波水軍を説得して源氏にひきいれる場面も描かれていました。この阿波水軍の平家からの裏切りは平家の勢力を衰退させ、平家滅亡の原因の一つともなります。
 このように、歴史上有名な場面、歴史を転換させる重要な場面も描かれた第32回でした。






2017年12月28日

「必殺仕事人?X 旋風編」第14話(最終回) 








 テレ玉では午前九時から「必殺シリーズ」が放送されていて、最近は「必殺仕事人?X 旋風編」が放送されましたが、12月27日の放送は第14話でした。

「旋風編」の第14話は最終回です。藤田まことさん演じる「中村主水」が中心に活躍する「旋風編」ですが、視聴率が低迷したり役者さんの都合などもあって、14話をもって打ち切りとなったようです(ウィキぺディア参照)。
 第14話のサブタイトルは、「主水、大奥の鶴を食べて失業する」というもの。
 大奥で権勢をふるう大物にかかわる大仕事を引き受けた主水たち。その「仕事」の現場は大火事となる。主水たち仕事人チームは小舟で現場から離れようとしますが、出門英さん演じる銀平と、ひかる一平さん演じる順之助が少し遅れます。
 やっと小舟に乗った銀平と順之助。しかし、その舟には火薬が積んであり、火の中を走ってきた彼らの衣服に火がついていたのです。
 気づいた主水は、火薬を捨てろ、と呼びかけますが、順之助らが気づいて水の中に飛び込んでまもなく、爆発が起こります。二人が飛び込んだその場所で大きな爆発が起こったのです。
 順之助はそのまま行方不明。銀平は村上弘明さん演じる政が伸ばした腕によって救われそうになりますが、あきらめの言葉を言って力尽き、水の中に姿を消します。
 爆発により「爆死」か「行方不明」か分からぬ状況になるという点では、後年に上映された映画「主水死す」に似ていますが、「主水死す」の場合は主水が死んだ可能性が非常に高い状況が描かれているのに対し、「旋風編」の場合はどちらともわからぬ状況が描かれています。
 この、行方知れずの銀平&順之助がその後のシリーズに現れないのは残念なことです。
 が、同時に、金で殺しを請け負う仕事人の世界の非情さを表しているようです。





2017年12月26日

ドラマ「柳生一族の陰謀」(千葉真一主演)第23話「宮本武蔵の首を取れ!」







 CSの時代劇専門チャンネルで夜10時から放送されているドラマ「柳生一族の陰謀」(千葉真一さん主演)ですが、12月25日の放送は「宮本武蔵の首を取れ」というサブタイトルで、剣豪・宮本武蔵が登場しました。
 肥後熊本の細川家の動きをさぐる柳生一族。そこで重要人物として宮本武蔵が出てきます。
 宮本武蔵を演じているのは天知茂さんです。
 徳川将軍家兵法指南役の柳生と、宮本武蔵。勝負したらどちらが勝つのか? どちらが強いのか?
 時代劇ファンなら、といいますか、いわゆるチャンバラファンなら誰もが注目するであろう、興味深い対決です。
 このドラマ以降の剣豪ものドラマでも、「柳生対武蔵」の構図はよく描かれます。もともと興味深いテーマですが、このドラマがあったからこそ、そういうふうに「柳生対武蔵」が多く描かれるようになったのかもしれません。





2017年12月25日

藤田まこと主演「はぐれ医者 お命預かります!」が放送されています。










 先日より、CSの時代劇専門チャンネルで「はぐれ医者 お命預かります!」が放送されています。
 「はぐれ〇〇」というタイトルをみて、「はぐれ刑事」シリーズ」を連想した人もいると思います。「はぐれ刑事」と名の付くドラマのうち、「はぐれ刑事 純情派」というシリーズは藤田まことさん主演です。
 実は、この「はぐれ医者」というドラマも藤田まことさんが主役を演じているのです。
 タイトル名が示すように、藤田まことさんが演じているのは医者です。江戸の下町に診療所を構える蘭方医という設定で、相良淳道という名前です。
 医者ではありますが、以前は武士で、道場一の剣の使い手と言われるほどの腕前だったということ。それが藩の実権争いに巻き込まれ、武士の身分 を捨てて、長崎へ旅立ち、長崎にて西洋の医術を学んだ。
 その淳道が江戸にもどり、様々な騒動に巻き込まれ、江戸にはびこる悪を見るにつけ、もう剣を使わぬと誓ったにもかかわらず、悪を消し江戸の膿をなくすために正義の刀を抜く、という話です。
 表では医者として人助け、裏では悪を凝らす。勧善懲悪の話で、時代劇にありがちですが、おもしろいのは、舞台が江戸後期で、勝海舟という歴史上の重要人物の実の父親である「勝小吉」という人物が主人公の親友として登場するということ。
 架空の設定の主人公を実在の人物とからめるというのも面白いもので、勝小吉がこれまで描かれてきた小説や歴史資料から分かる人物像とはかけ離れていたら「つまらない」ものになるのですが、「はぐれ医者」では勝小吉の自伝から見える人物像や、子母澤寛氏の小説などに閲かれている通りなのです。
 相良淳道と勝小吉のからみはなかなか面白いです。







2017年12月23日

「剣客商売」の「消えた女」という話







 このまえ、21日の夜のことでした。BSフジで、藤田まこと主演「剣客商売」の第5シリーズ第5話「消えた女」が放送されました。
 藤田まことさん演じる秋山小兵衛は、親しくしていた南町奉行所の同心が殺されたことで、岡っ引きの弥七(三浦浩一さんが演じている)とともに、犯人を捜します。犯人とめぼしをつけたのは、無頼の浪人・山口為五郎でした。為五郎は北千住のとある旅籠に現れるだろう、というタレコミがあり、小兵衛と弥七はその旅籠を見張りました。旅籠には、為五郎の娘だという「おみつ」という奉公人が働いていました。為五郎は娘を悪事に利用するために「おみつ」に会いに来るだろう、というのです。
 前田愛さん演じるおみつを見て小兵衛は驚きます。むかし、四谷で剣術道場を開いていた時に住み込みで働いていて小兵衛と男女の仲になった「おたみ」という女とうり二つだったのです。
 「まさか、わしの子では、いや、そんなはずは」と思う小兵衛。「おたみ」は四谷の道場から突如姿を消して、以来、行方が知れませんでした。失踪した年と、「おみつ」が生まれたであろう年を考えると年代が合いません。それでも小兵衛は「おみつ」に親しく声を掛けます。
 はたして、「おみつ」はどうなるのか?
 「おたみ」はどうなったのか?

 藤田まことさん主演の「必殺仕事人」シリーズでも、中村主水の昔の恋人と主水の子と思われる娘が登場する回がありました。昔のおんなと出会うとか、自分の子かもしれない子に出会うという設定は、ドラマによくあるパターンかもしれませんが、ほど同じタイミングで、かなり似た設定の話が出て、それが藤田まことさん主演だったので気に特に印象に残りました。






2017年12月22日

「必殺仕事人?X 旋風編」を今日もみた







 テレ玉「テレビ埼玉」の午前九時からの「時代劇 必殺アワー」で、「必殺仕事人V 旋風編」が放送されていました。今日のサブタイトルは「 主水の隠し子現れる」です。

 藤田まことさん演じる中村主水の、昔の恋人が登場します。その女には娘がいます。自分と付き合っていた頃が何年前だったかを考え、主水は「まさか俺の子では?」と思い、女に問いただします。女は一笑に付し、「あなたと別れてからの男との間にできた子ですよ」と言う。
 しかし、女は盗賊の女房(情婦?)となっており、その盗賊は奉行所の主水の上役ともつながっていました。
 女と盗賊とのやり取りの中で、女の娘は実は盗賊の子ではないことが分かります。盗賊が娘に抱きつき、それを女が止めて、「自分の娘に手を出そうとするなんて!」と怒ったのですが、盗賊は、俺とと出会ったときに既にお前は孕んでいた、と言ったのです。その子は自分が誰の子であるか、つまり本当の父親が誰であるか知りません。
 一方、主水は上役と盗賊の策略により、窮地に陥ります。
 また、娘は主水の上役に身を汚されそうになり、女によって逃がされます。そのことが口封じのために女を殺そうとした悪人たちに娘を殺されてしまう、という最悪の結果を招きます。
 自分の子かもしれない娘を殺された主水は、村上弘明さん演じる政、出門英さん演じる銀平、かとうかずこさん演じるお玉、ひかる一平さん演じる順之助ともに「仕事」に向かいます。
 昔の女と、自分の子かもしれない娘を失った主水の悲しみが描かれている回です。





BS朝日で「新・必殺仕置人」第4話をみた







 昨日は夕方4時にBS朝日で「新・必殺仕置人」第4話が放送されていたのでみました。
 「必殺シリーズ」としては第10作品目であり、山崎努さん演じる「念仏の鉄」が登場する「必殺仕置人」の続編です。
 もちろん、藤田まことさん演じる中村主水も登場します。主水のキャラクター設定の面白さと、念仏の鉄の荒々しい魅力(殺し方もじつに荒々しい)が躍動感もって描かれています。
 ほかにも、中村嘉葎雄さん演じる巳代松も登場しており、魅力的な人物が多いのがこのシリーズです。が、殺しの組織の非情さが描かれているのも特徴です。





2017年12月21日

「暗闇仕留人」第17話







 CSの時代劇専門チャンネルで午後五時から、「暗闇仕留人」の第17話が放送されました。
 「暗闇仕留人」は「中村主水シリーズ」と言われながらも石坂浩二さん演じる糸井貢が主人公扱いです。その糸井貢にとって重要なキーポイントとなる回が17話です。
 「仕上屋」という組織との対立で、貢の妻・「あや」が事故に見せかけられて殺されてしまうのです。
 「仕上屋」対「仕留人」の抗争が緊迫感に満ちた展開となり、貢が相手の親玉にトドメをさすときに妻を殺された恨みがこもるのですが、「仕上げ屋」の殺し屋たちに囲まれた中村主水の大立ち回りも、荒っぽいながらも主水の殺し屋としてのすさまじさを表しています。
 シリーズ中でも特に重要な回です。

 また、この回では、主水の妻・りつが妊娠したという騒動から、りつの妹でもある「あや」が水天宮で安産のお守りを購入するのですが、同じくりつの妹である妙心尼(あやの姉)が「なりませぬ」といつものセリフを言いながら「ややこを産まねばなりませぬ」といって情夫の大吉に迫るコミカルなシーンがあります。





2017年12月19日

「御家人斬九郎」第五シリーズ最終回






昨夜はCS放送の時代劇専門チャンネルで、渡辺謙さん主演による人気時代劇「御家人斬九郎」の第五シリーズ最終回が放送されました。数あるシリーズの最後の最後で、この回のラストシーンはあっと驚く展開です。タイトルは「最後の死闘」です。

  「御家人斬九郎」は、NHK大河ドラマの「独眼竜政宗」や、「仕掛人藤枝梅安」シリーズで主役を演じた渡辺謙さんの、「政宗」「梅安」同様の「はまり役」です。
 ヒロインの蔦吉役に若村麻由美さん、「斬九郎(本名は残九郎)」の母の麻佐女(まさじょ)役に岸田今日子さん。ほか、益岡徹さん、塩見三省さんなどが出演しています。
 岸田今日子さん演じる母上の猛女ぶりがすさまじく、斬九郎とのやりとりが面白いです。剣の達人かつ遊び人でもある斬九郎が母には頭があがらない。薙刀を突き付けられたり、稼いだ金銭を巻き上げられたり、といったシーンばかりです。
 最終回では、無実の罪に陥れられた兄の無念を晴らそうと、斬九郎の怒りが爆発します。
 周囲の者が止めるのも聞かず、兄を死に追いやられた怒りで死地に赴く斬九郎。鼓の名人という設定の母は、家にのこされ、息子のことを思いながら鼓をうち続けます。また、斬九郎の恋人の蔦吉も斬九郎の無事を祈ります。
 斬九郎はどうなるのか? 生きているのか? 死んでいるのか?
 よく分からない場面で息を飲んだあと、思いがけないシーンでラストを迎えます。
 幕末だという設定が、ここで、とんでもないかたちで活かされるのです。

 渡辺謙・若村麻由美・岸田今日子という、存在感のある役者さんたちがいたからこその作品となっています。











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