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lapi
関東生まれ、その後中国に学生生活を過ごし、現在は都内の大学院に所属しています。 日中バイリンガル、TOIEC940点。 2017年10月に外資系コンサルティングファームに就職予定。 プロフィール画像はいらすとやから拝借。 メールアドレス:lapi_blogあっとyahoo.co.jp(あっとをアットマークに変換してください)
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2017年06月17日

中国人は別に奇想天外な人たちではない—書評『中国人エリートは日本をめざす - なぜ東大は中国人だらけなのか? 』

中国人エリートは日本をめざす [ 中島恵 ]

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私は中島恵さんという人を東洋経済オンラインの記事を読んで初めて知りました。その時日本でよく聞くいかにもな論調で中国人を描くのではなく、私にとっても腑に落ちる内容ばかりで感心しました。その後この本を購入したので今回はこの乾燥について書きます。

今回は中国人エリートについて描いています。ここでいう中国人エリートとは東大、早稲田、慶応、一橋、東工大やMARCHに留学している中国人たちのことを指します。
彼らに対しての誤解を私の解釈も含めて解説します。

1  欧米に行けなかった二流の学生が日本に来るというのは真っ赤なウソ
確かにトップのトップが米国に行くのはあるでしょう、しかしだからといって二流の学生が日本の有名大学に来るのではありません。私の周りでも北京大学や精華大学の方がたくさんいますし、学部時代華々しい成績を上げた方もいます。
こういう誤解が生まれたのは「欧米の大学が概ね日本の大学より良い」という認識から生まれたのでしょうが、留学の選択は大学の良さだけではなく国の良さも含まれます。
この国の良さについてですが、日中米を比較すると以下のようになります:
中国:人口13億人、経済は成長過程、何をするにしても競争を強いられる。例えば受験、就活はもちろんのこと、病院ではVIPルームがついてあからさまに金銭による差別があったり、職場でも他者を押しのけてでも出世する風潮が強い。

米国:受験、入学後も常に競争。中国人の敵は中国人、就活では友達でありながら嘘の情報を教えて友人に自分の志望する企業を受けさせないようにするといったケースもある。また、これは本には書いてありませんが、米国ではたとえ職が見つかってもその後にはビザのくじ引きがあります。あたりを引かなければ就労ビザは降りません。私の高校時代からの友人はせっかくGoogleにオファーを貰ったのにも関わらずこのくじ引きのせいで帰国し、別の企業に入りました。

日本:少子化の割には団塊世代が残してくれたもの(会社やその他の資源)が残っています。他二つの国と比べても競争が緩やか。空気が良くて住みやすい。また、東大や早稲田は中国国内でも一流大学という認識があるので、たとえ帰国しても良い職に就けます。
ここでなぜ早稲田や東大が中国にとって一流なのかというと、早稲田大学は?独秀,李大?といった中国の建国に関わる人の学び舎となった場所でもあり、その名は東大と同等かそれ以上の影響力がある。?ケ小平も訪日の際はわざわざ早稲田大学に講演に来たほどです。
東大はドラゴン桜やラブひなといったアニメや漫画作品の影響が大きいといいます。

以上の理由により、日本は他国と比較しても住の点で優れているため、中国人留学生にとっては米国と同じくファーストチョイスになります。

2 中国人にとって日本はオアシス
1でも述べたように、中国では何をしても競争を強いられます。誰よりもこの商品を早く買わないと無くなってしまう、そういう思いからどんどん人が押し寄せてくるのです。爆留学も、
中国の受験事情は過酷
で書いたように、中国国内では大学受験の競争が非常に激しい割には良い職に就けるとも限らなくなったので、箔がつく外国大学のブランドを求めて留学します。
このような競争がありふれている中国人から見ると、日本というのはオアシスのような場所です。日本へ観光や留学をする中国人でも、日本の生活を体験していくうちに日本人で住みたい、日本人になりたいという人が大半になっていきます。実際私の周りの留学生も就活時は全員日本に就職することを目的として来ていました。
中国人にとって日本は米国よりも近く、住みやすい環境にあることから、まさにオアシスなのです。

爆買い、爆留学とメディアがおかしなように報道していますが、中国人も人です。爆買いに関しても何の理由もなしに日本に押し寄せてきては物を買いあさるのではありません。中国国内では偽物であふれており、日本で買うという信頼が欲しいのです。留学に関してもより良い生活をしたいという思いから来ています。

ただ現象を知って満足するのではなく、その原因は何かと考えていくことも面白いことだと思います。

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タグ: エリート 中国
posted by lapi at 13:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍
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