空海 [ 北大路欣也 ]

ドラえもん人物日本（にっぽん）の歴史（第3巻） 空海 （小学館版学習まんが）

「 虚空蔵求聞法 こくうぞうぐもんじのほう 」という修行を、ご存知でしょうか。
「聞持」とは、聞いて保つ、つまり記憶のことであり、「求聞持法」とは、すなわち記憶法のことです。

ちなみに、弘法大師（空海）は、この修行法をマスターして、さまざまな超能力を得たと伝えられています。

「 虚空蔵求聞法 こくうぞうぐもんじのほう 」は、「ノウボウ　アキャシャ　ギャラバヤ　オン　マリキャ　マリボリ　ソワカ」という真言を、1日1万回、100日で100万回唱えるというものです。
1万回唱えると、ゆうに、5、6時間かかりますから、たいへんな修行です。

スピード脳の高め方・ひらき方☆10P05Nov16

空海は、おくり名の弘法大師の名で親しまれてきました。空海は香川県の生まれです。父は佐伯 直田公 あたいきみ 、母は 玉依 たまより 御前と呼ばれました。
幼名を 真魚 まお といい、賢い子に育ちました。
普通の子供のような遊びをせず、幼くして経を 誦 じゅ し、粘土で仏像をつくり、自分でつくったお堂にこの仏像を 祀 まつ って礼拝したといいます。

空海は幼くして仏教に親しみ、18歳で大学に入ります。大学で儒教、仏教、道教の三教を学んでいた頃、1人の 沙門 しゃもん （修行僧）に会うのです。
空海は、その沙門に新しい密教の修行方法「 虚空蔵求聞法 こくうぞうぐもんじのほう 」を教わり、この「虚空蔵求聞持法」の真言を百万遍誦すれば、あらゆる経法の文義を暗記できると教えられたのです。

その真言は、「ノウボウ　アキャシャ　ギャラバヤ　オンアリキャ　マリホリ　ソワカ」というものです。

これを1日1万回、100日で100万遍唱えるという修法です。

奈良時代の修行僧はたちは、僧侶になる国家試験にパスするため、こぞってこの「求聞持法」を修しました。国家試験にパスするためには、とても長いお経を暗記しなければなりません。可能性にすがるしかなかったのです。

空海はこの本との出会いによって、一変してしまいます。1年ほどの大学生活をやめ、「求聞持法」の修行を始めるのです。
石鎚山、 太龍嶺 たいりゅうだけ などで苦行を積み、室戸岬の洞窟でついに「求聞持法」の満願を見ました。

これによって、空海は完全に右脳が使えるようになったのです。
そして、大日経にいう「この肉体はそのままで神通力を身につけ、何のとらわれもない自由の境地に遊んで、しかもあらゆる問題に対処できる不思議な境地に入ることができる」ようになったのです。

こうして空海は、さまざまな奇跡を顕す能力を手に入れました。実際、彼には言い伝えがたくさん残っています。

■２０１６年１１月２６日追記■
１０００万遍、達成してその報告記事も書いております♪
https://fanblogs.jp/logicmemory/archive/24/0

ドラえもん人物日本（にっぽん）の歴史（第3巻）