日別アーカイブ
2019年11月05日 (1)
2019年11月04日 (1)
2019年11月03日 (1)
2019年11月02日 (1)
2019年11月01日 (1)
2019年10月31日 (1)
2019年10月30日 (1)
2019年10月29日 (1)
2019年10月28日 (1)
2019年10月27日 (1)
2019年10月26日 (1)
2019年10月25日 (1)
2019年10月24日 (1)
2019年10月23日 (1)
2019年10月22日 (1)
2019年10月21日 (1)
2019年10月20日 (1)
2019年10月19日 (1)
2019年10月18日 (1)
2019年10月17日 (1)
2019年10月16日 (1)
2019年10月15日 (1)
2019年10月14日 (1)
2019年10月13日 (1)
2019年10月12日 (1)
2019年10月11日 (1)
2019年10月10日 (1)
2019年10月09日 (1)
2019年10月08日 (1)
2019年10月07日 (1)
2019年10月06日 (1)
2019年10月05日 (1)
2019年10月04日 (1)
2019年10月03日 (1)
2019年10月02日 (1)
2019年10月01日 (1)
2019年09月30日 (1)
2019年09月29日 (1)
2019年09月28日 (1)
2019年09月27日 (1)
2019年09月26日 (1)
2019年09月25日 (1)
2019年09月24日 (1)
2019年09月23日 (1)
2019年09月22日 (1)
2019年09月21日 (1)
2019年09月20日 (1)
2019年09月19日 (1)
2019年09月18日 (1)
2019年09月17日 (1)
2019年09月16日 (1)
2019年09月15日 (1)
2019年09月14日 (1)
2019年09月13日 (1)
2019年09月12日 (1)
2019年09月11日 (1)
2019年09月10日 (1)
2019年09月09日 (1)
2019年09月08日 (1)
2019年09月07日 (1)
2019年09月06日 (1)
2019年09月05日 (1)
2019年09月04日 (1)
2019年09月02日 (2)
2019年09月01日 (1)
2019年08月31日 (1)
2019年08月30日 (1)
2019年08月29日 (1)
2019年08月28日 (1)
2019年08月27日 (1)
2019年08月26日 (1)
2019年08月25日 (1)
2019年08月24日 (1)
2019年08月23日 (1)
2019年08月22日 (1)
2019年08月21日 (1)
2019年08月20日 (1)
2019年08月19日 (1)
2019年08月18日 (1)
2019年08月17日 (1)
2019年08月16日 (1)
2019年08月15日 (1)
2019年08月14日 (1)
2019年08月13日 (1)
2019年08月11日 (2)
2019年08月10日 (1)
2019年08月09日 (1)
2019年08月08日 (1)
2019年08月07日 (1)
2019年08月06日 (1)
2019年08月05日 (1)
2019年08月04日 (1)
2019年08月03日 (1)
2019年08月02日 (1)
2019年08月01日 (1)
2019年07月31日 (1)
2019年07月30日 (1)
2019年07月29日 (1)
2019年07月28日 (1)
2019年07月27日 (1)
恋するように、自然に出会う恋活・婚活イベント『ゼクシィ縁結びイベント
最新記事
カテゴリーアーカイブ
ファン
最近「キレイだね」ってよく言われます!ピュアプラセンタ
検索
<< 2019年11月 >>
1 2
3 4 5 6 7 8 9
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
プロフィール
恋音 家族の木さんの画像
恋音 家族の木

広告

posted by fanblog

2019年09月13日

THE FOURTH STORY 真と梨央  <23 本気のキューピット>

本気のキューピット
cupid-1194128_1280[1].jpg

梨央はまるで自分が惚れた男のように、あのオッサンに未練を持った。俺は金の計算をしていた。

確かに画家で十分な生活をするのは難しいかもしれない。しかし、現実的には義姉には田原家の財産の半分は入るわけだ。無茶をしなければ一生食べていけるだけのものはあるはずだった。ただし、それは相続をしてからの話だ。それでも現実に義姉が会社を継げば給与も相当なものになるだろう。

それに、オッサンの実家も資産家に違いなかった。あのビルの名義は誰なのだろうと人の家の資産を詮索した。兄弟は多いのか?相続はどうなるんだ?たしかに、呉服店は今後経営は難しくなるだろうが、需要がなくなるわけでもないだろう。やり方じゃ儲かる仕事にならないんだろうか?あのカフェは儲かってないのか?

いろいろ考えた結果、あのオッサンの画家としての収入がなくても食べるには困らないと答えが出た。あのカフェさえ利益を落とさなければいい訳だ。食べるに困らないでは義父は許さないだろう。豊かな暮らしをさせたいのが親心というものだ。義姉を会社の役職に就ければ解決だ。義姉は能力があると見た。

人の金について悶々と考えている俺こそがあのオッサンに未練を持っている。もう一度会おう。そう決めた。単刀直入に話をしてみよう。本気のキューピット役をやってみようと思った。いかつい風体の画家は人たらしだった。

その週の水曜日には東京本社に出勤した。午後二時には、えり兆ビルについていた。カフェに入るとオッサンはボーっとコーヒーを飲んでいた。こんにちはと店へはいると、義母が おやという顔をした。注文を取りに来るついでに「あれから何があったのかさっぱりわかりませんのよ。一体どうなったんでしょうかね。」という。

とりあえずコーヒーを注文した。コーヒーはオッサンが持ってきた。テーブルに置くや否や、「あんたもう来ないでくれ。引っ掻き回さんでくれ。」といわれてしまった。さすがにムッと来た。
「あんたこそ、もっと素直になれないのか。」と気色ばんだ。ほかの客が一斉にこちらを見た。

義母が気を使って、カフェの奥の従業員用の小部屋に入れてくれた。「お前ね、この機会を逃すとホントに梨沙ちゃん、どっかへお嫁に行っちゃうよ。いい年なんだからもっとしっかりしとくれ!周りに心配かけんじゃないんだよ。」とこの前とは打って変わった江戸っ子口調で言い捨てていった。

「ガラの悪い婆さんだ。」とオッサンがため息をついた。

「あんた、惚れてるんだったら素直になればいいじゃないか?何をそんなにぐずぐずごねる必要があるんだ。」というと「あんたにはわからない事情ってもんがあるんだよ。口ださないでくれるかなあ。」といわれて負けているわけにもいかないんで、「事情って何だい。金の計算ならおれの方が得意だよ。」というと「金の問題だけじゃないんだよ。」

「年か?」

「ああ、それもある。金なしで爺さんじゃかわいそうだろ。」

「それは本人が納得してるんだから問題にならんだろ。それに、あっちは資産家だ。画家のパトロンにはうってつけだ。」

「しつこいなあ。こちとら、身体が良くないんだよ。健康上の都合だよ。わかったら帰ってくれんかな。」 

「がんか?」

「なんでそんなに単純なんだ。世の中にはがん以外にも病気はあるんだよ。」

「何の病気なんだ?」

「お前と関係ないだろう。」

「なんでそんなにかたくななんだ?梨沙ちゃん涙ぐんで、吹っ切れたっていってた。いっつもああいう風に無理ばっかりしてるんだ。うちの女房は自分が迷惑をかけてるからほっとけないんだよ。」

「ないんだよタネが。」

「何のタネ」

「子ダネだよ。前の女房とはそれで離婚した。もうたくさんなんだよ。ああいうゴタゴタは。」

「そりゃ辛いな〜。あの、立ち入ったこと聞くんだけど出来ないのか?」

「できないから調べたんだよ。おんなじこと何遍も言わせんな。」

「いや、悪い悪い、そっちじゃなくて夜の方。」

「お前ほど失礼な奴にあったことがない。してなかったらできない理由は調べんだろうが。してるのにできないから調べたんだ。」

「あ、そうか。どっちにしても、それをあの子に説明してみたらどうだ。嫌なら本気で吹っ切れる。あんた卑怯なんだよ。絶対ダメならなんであの絵を渡した?あの子は吹っ切れたフリをしなきゃいけないんだ。吹っ切れないんだよ。あんなもの渡されちゃ。そうだろ?そんなことわかってるだろ?あんたいい年じゃないか。田原社長に説教食らわせたんだろ?なにいい人ぶってるんだよ。そんなことしてる暇があったら、あんたの方からあの子に事情を打ち明けて、あんたがフラれてやれよ。それが年長者の務めってもんだろ?いうこと言ったからな。一週間以内にあんたがなんにもしなかったら、クラムボン捨ててやる。本気で吹っ切るってそういうことだろ?」

俺は精一杯けしかけた。これで進まなきゃホントにクラムボンをオッサンに返そうと思っていた。梨沙ちゃんに恨まれるかもしれないが、これが本当の親切というものだ。オッサンはしゃべらなくなってしまった。

梨央には一応の説明はしておいたがオッサンの健康上の秘密は言わなかった。梨央は「あなたは、私が思った通りの人だった。とっても優しい。本当に信頼してる。」とお褒めの言葉を賜った。俺は自分がいい人になってきていることを自覚していた。

その翌日、義父から会社に電話があった。「君、この間、例の画家と会ってくれたのか?」と聞かれたので言いよどんでいると「すまんね。面倒掛けて。梨央が君にお願いしたのかな?申し訳ないね。忙しいのにお世話をおかけして。まあよろしく頼む。君はしっかり者だからな。君の眼を信じるよ。まあ、とにかくお礼の気持ちを伝えたかった。ありがとう。」といわれた。

賛成とも反対とも言われなかった。君の眼を信じるって、なんて卑怯な言い方なんだと思った。人が悪い。俺だけがいい人だった。


続く

【POLA】インナーリフティア コラーゲン&プラセンタ

【POLA】女性に嬉しい美容成分がこれ1つで。インナーリフティア コラーゲン&プラセンタ

コラーゲン、植物プラセンタ、鉄、ヒアルロン酸、エラスチンを同時配合した美容サプリメント。

この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9189920
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
Build a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: