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2019年08月17日
家族の木 THE THIRD STORY 純一と絵梨 <43 婿の働き>
婿の働き
浜野の東京出張に梨央が付いてきた。浜野もこちらへ泊るという。こちらへきていることは浜野の家でもわかっているのだろうから、こちらに泊まってしまっていいものか心配だった。
本人は、浜野の家では自分が泊まらないというとほっとしていたと言う。「すみませんがこちらに泊めてください。」と、あっさり言う。絵梨や梨沙が浜野を気に入っているのを本人もわかっているのかもしれない。
浜野夫婦が来てから我が家の娘たちがざわついている。絵梨に聞くと浜野が例の画家に働きかけてくれているらしい。あの画家が梨沙と結婚するのを、あまり歓迎はしていないが、梨沙があの画家を気にかけているのは分かっていた。
最初は奇妙な奴だと思ったが、全く金の話が出なかったので、やはり好意から来る行動なのだろうと思っていた。それなら、いいやつじゃないかと思わざるを得なかったのだ。
梨央も絵梨も相手がちょっと名の知れた画家だというだけで好感を持っているが僕が気になるのは画家という職業がどの程度収入を得られる仕事かということだ。結局は梨沙にある程度の暮らしをさせてやれるかどうかが問題だ。
僕の認識では、高名な画家でも相当長い間実家や婚家の世話になっている、もし、画家として名を上げることができなかった場合には、貧しい暮らしを余儀なくされるということだった。苦労を掛けた娘に結婚してまで苦労をさせるのは嫌だった。
浜野はしっかりしている。ロマンチックなことをぼんやり考えているタイプではないと思う。その浜野が仲を取り持とうとしているのなら、しっかりした話になるのかもしれないと思った。少なくとも、梨沙が最近はつらつとしてきたた気がする。思い人と結婚させてやりたくもある。
僕は複雑な思いだった。僕が悶々としている間に女二人は盛り上がっていた。不思議なことに相手の資産も年も気にならないようだった。ひょっとしたら母娘で珍しいもの好きなのかもしれなかった。絵梨は家付き娘だし結婚相手は弟として育った僕なのだから金銭では全く苦労をしていない。
梨央は考えてみれば大冒険をしたが結局のところ、しっかりした男と結婚した。浜野に関しては経済的な心配はなかった。そういう現実を見ているから余計に絵梨も梨沙も呑気なものなのだ
ある夜、梨沙が真剣な顔で話があるという。絵梨はもう喜んでいる。ある程度のことは知っているのかもしれなかっった。
「パパも、もうわかってるのかもしれないんだけど、私あってほしい人がいるの。パパの都合のいい日を教えてほしいの。家に来てもらうから。」
「ああ、次の土曜はどうだ?ゆっくり話せる。」「プロポーズしてもらったの。それでお受けしたいの。」「どいう人だ?」内心イラっとした。なんで、こっちに先に話がないんだと理不尽に腹が立った。
「あの、画家なのよ。それとカフェも経営してるの。いい人よ。」「どこの出身だ?」「東京、江戸っ子よ。おうちは古い呉服屋さんなの。でね、自社ビルがあって、その一階でカフェをやってるの。」「ふう〜ん。いくつだ?}「あのね、45なの。でも若々しいのよ。健康だし。」「ずいぶん年上じゃないか。ちょっと離れすぎてないか?」「でも、一緒に居て年の差は感じないのよ。っていうか年の差が心地いいの。お母様もとっても良くしてくださって、望まれてるのが凄くわかるの。」
「そりゃ向こうは望むだろうさ。若くて美人でその上性格もよくて賢い。」と僕が言うと絵梨が笑い出して、「梨沙はそんなに完全無欠じゃないわよ。」といった。「そうなのパパ、私が辛い時に助けてくれた人なの。それにね最初はひどいフラれ方したのよ。私のためを思って辛かったけど、追い出したんだって。いい人だと思わない?」
「生活はどうなんだ。生活できてるのか?」「大丈夫、カフェを経営してるから、その収入が安定してるの。それに、絵の方も評価されてるのよ。新田詩音ていうの。知ってるでしょ。」「名前はなんとなく知っている気がする。」「そうでしょう?そんなに先行き不透明な人じゃないのよ。私ね、プロポーズを受けたいの。だから、よろしくね。」と結局出来レースを走らされることになってしまった。
あまり反対するのは逆効果だと思った。家出でもされたら大変だ。最悪は、こちらで生活の面倒を見る覚悟をした。それに、僕は誰が考えても無理のある結婚をしたのかもしれなかった。自分の努力ではなかった。周りがみんなで協力してくれて整った結婚だった。反対するよりはうまくいくように協力する方がいいのはよくわかっていた。
「まあ結論は会ってからだ。いい加減な奴と結婚させるわけにはいかない。」と少し父親の威厳を見せた。
続く
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浜野の東京出張に梨央が付いてきた。浜野もこちらへ泊るという。こちらへきていることは浜野の家でもわかっているのだろうから、こちらに泊まってしまっていいものか心配だった。
本人は、浜野の家では自分が泊まらないというとほっとしていたと言う。「すみませんがこちらに泊めてください。」と、あっさり言う。絵梨や梨沙が浜野を気に入っているのを本人もわかっているのかもしれない。
浜野夫婦が来てから我が家の娘たちがざわついている。絵梨に聞くと浜野が例の画家に働きかけてくれているらしい。あの画家が梨沙と結婚するのを、あまり歓迎はしていないが、梨沙があの画家を気にかけているのは分かっていた。
最初は奇妙な奴だと思ったが、全く金の話が出なかったので、やはり好意から来る行動なのだろうと思っていた。それなら、いいやつじゃないかと思わざるを得なかったのだ。
梨央も絵梨も相手がちょっと名の知れた画家だというだけで好感を持っているが僕が気になるのは画家という職業がどの程度収入を得られる仕事かということだ。結局は梨沙にある程度の暮らしをさせてやれるかどうかが問題だ。
僕の認識では、高名な画家でも相当長い間実家や婚家の世話になっている、もし、画家として名を上げることができなかった場合には、貧しい暮らしを余儀なくされるということだった。苦労を掛けた娘に結婚してまで苦労をさせるのは嫌だった。
浜野はしっかりしている。ロマンチックなことをぼんやり考えているタイプではないと思う。その浜野が仲を取り持とうとしているのなら、しっかりした話になるのかもしれないと思った。少なくとも、梨沙が最近はつらつとしてきたた気がする。思い人と結婚させてやりたくもある。
僕は複雑な思いだった。僕が悶々としている間に女二人は盛り上がっていた。不思議なことに相手の資産も年も気にならないようだった。ひょっとしたら母娘で珍しいもの好きなのかもしれなかった。絵梨は家付き娘だし結婚相手は弟として育った僕なのだから金銭では全く苦労をしていない。
梨央は考えてみれば大冒険をしたが結局のところ、しっかりした男と結婚した。浜野に関しては経済的な心配はなかった。そういう現実を見ているから余計に絵梨も梨沙も呑気なものなのだ
ある夜、梨沙が真剣な顔で話があるという。絵梨はもう喜んでいる。ある程度のことは知っているのかもしれなかっった。
「パパも、もうわかってるのかもしれないんだけど、私あってほしい人がいるの。パパの都合のいい日を教えてほしいの。家に来てもらうから。」
「ああ、次の土曜はどうだ?ゆっくり話せる。」「プロポーズしてもらったの。それでお受けしたいの。」「どいう人だ?」内心イラっとした。なんで、こっちに先に話がないんだと理不尽に腹が立った。
「あの、画家なのよ。それとカフェも経営してるの。いい人よ。」「どこの出身だ?」「東京、江戸っ子よ。おうちは古い呉服屋さんなの。でね、自社ビルがあって、その一階でカフェをやってるの。」「ふう〜ん。いくつだ?}「あのね、45なの。でも若々しいのよ。健康だし。」「ずいぶん年上じゃないか。ちょっと離れすぎてないか?」「でも、一緒に居て年の差は感じないのよ。っていうか年の差が心地いいの。お母様もとっても良くしてくださって、望まれてるのが凄くわかるの。」
「そりゃ向こうは望むだろうさ。若くて美人でその上性格もよくて賢い。」と僕が言うと絵梨が笑い出して、「梨沙はそんなに完全無欠じゃないわよ。」といった。「そうなのパパ、私が辛い時に助けてくれた人なの。それにね最初はひどいフラれ方したのよ。私のためを思って辛かったけど、追い出したんだって。いい人だと思わない?」
「生活はどうなんだ。生活できてるのか?」「大丈夫、カフェを経営してるから、その収入が安定してるの。それに、絵の方も評価されてるのよ。新田詩音ていうの。知ってるでしょ。」「名前はなんとなく知っている気がする。」「そうでしょう?そんなに先行き不透明な人じゃないのよ。私ね、プロポーズを受けたいの。だから、よろしくね。」と結局出来レースを走らされることになってしまった。
あまり反対するのは逆効果だと思った。家出でもされたら大変だ。最悪は、こちらで生活の面倒を見る覚悟をした。それに、僕は誰が考えても無理のある結婚をしたのかもしれなかった。自分の努力ではなかった。周りがみんなで協力してくれて整った結婚だった。反対するよりはうまくいくように協力する方がいいのはよくわかっていた。
「まあ結論は会ってからだ。いい加減な奴と結婚させるわけにはいかない。」と少し父親の威厳を見せた。
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