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macOS SierraよりEl Capitanが速かったよ

OS X 10.11 El CapitanからmacOS Sierraにアップグレード後、アップデートを重ね10.12.6を使っているMac野郎なのかです。そろそろmacOS High Sierraも登場しますね。

10.12.1の頃は、El Capitanの方が優れている結果でした。今回、10.12.6でテストし、改善が見受けられたのでご紹介します。


Java6が使えるEl Capitanのままにしておくべきか、それとも新しいmacOSにアップグレードすべきか、お悩みかと思います。

もし、まだmacOS Sierra 10.12をダウンロードされていないなら、インストールしなくてもいいので、ダウンロードすることをオススメします。記録を残します。

ダウンロードしたものは履歴に残るので、公式ダウンロードがなくなっても、App Storeから再ダウンロード、インストールができます。

macOS Sierraに関しては、ダウンロードしても、App Storeの履歴に表示されなかったです。
後でインストールしたくなりそうな方は、App StoreからmacOS Sierraをダウンロードしてできる/Application/Install macOS Sierra.app(4,794MB)をどこかに保存しておくと安心です。

macOS Sierra El Capitan比較

macOS Sierraにアップグレード10.12.1で初のベンチマーク(UnixBenchを使っています)を実施しました。その際は、El Capitan勝利!でした。macOS Sierraの進化を確認すべく、最終バージョン10.12.6のベンチマークを行なっています。
ベンチマークは、MacBook Pro Retina 13インチ Late2012(2.5GHz/8GB/128GB)で計測しています。CPUやディスクアクセスなどをメインとしたベンチマーク結果です。

El Capitan vs macOS Sierra 性能比較 UnixBench5.1.3 ベンチーマーク結果まとめ



El Capitan vs macOS Sierra 性能比較 UnixBench5.1.3 ベンチーマーク結果まとめ
os シングルScore マルチコアScore
Yosemite(参考)
322.6 645.5
El Capitan
756.5 1671.7
macOS Sierra 10.12.1
595.5 1259.0
macOS Sierra 10.12.6
642.8 1370.0

  • シングルScoreは、「1コア System Benchmarks Index Score」のベンチマーク結果を掲載しています。

  • 4コアScore「4コア System Benchmarks Index Score」のベンチマーク結果を掲載しています。

  • macOS Sierraの初期バージョンと比較すると最終バージョン10.12.6はパフォーマンス向上していることがわかります。

  • Yosemiteと比較するとEl Capitanはパフォーマンスが向上しました。システムコール周りが大きく改善していた影響です。



El CapitanからmacOS Sierra 10.12.6のベンチマーク結果を徹底検証


シングルCPUのテスト結果です。


CPU単体での実力を数値化できるベンチマークです。
テスト項目
El Capitan
Sierra 10.12.6
Dhrystone 2 using register variables
28,872,657.0 lps
27,421,357.7 lps
Double-Precision Whetstone
4,993.8 MWIPS
4,930.0 MWIPS
Execl Throughput
539.7 lps
357.8 lps
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks
569,370.8 KBps
531,617.5 KBps
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks
162,173.3 KBps
154,321.1 KBps
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks
1,549,586.9 KBps
1420,759.9 KBps
Pipe Throughput
922,790.3 lps
1,036,572.1 lps
Pipe-based Context Switching
114,400.7 lps
125,117.7 lps
Process Creation
3,001.5 lps
1,606.0 lps
Shell Scripts (1 concurrent)
3,164.4 lpm
2,168.2 lpm
Shell Scripts (8 concurrent)
766.6 lpm
496.0 lpm
System Call Overhead
1,030,594.6 lps
989,595.6 lps


  • El Capitanと比較して、目立つパフォーマンスダウンは、Process Creation(プロセスを生成する能力)です。

  • 上記以外のテスト項目には、大きな違いはありません。

  • macOS Sierra 10.12.6を選んでも作業効率が悪くなったり、生産性が大きく下がるようなことはなさそうです。



マルチCPU(4コア)のテスト結果です。


4つのコアを上手に使えているのか確認できるベンチマークです。こちらもシングルコアのテスト結果と同様の傾向です。
テスト項目
El Capitan
Sierra 10.12.6
Dhrystone 2 using register variables
65,400,336.8 lps
63,834,523.3 lps
Double-Precision Whetstone
18,378.9 MWIPS
18,437.4 MWIPS
Execl Throughput
1,319.8 lps
931.9 lps
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks
1,078,504.4 KBps
1,011,440.2 KBps
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks
310,326.7 KBps
292,341.1 KBps
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks
2,790,942.5 KBps
2,668,333.5 KBps
Pipe Throughput
2,259,034.8 lps
2,390,328.3 lps
Pipe-based Context Switching
470,156.7 lps
339,117.5 lps
Process Creation
6,329.6 lps
3,351.0 lps
Shell Scripts (1 concurrent)
6,049.2 lpm
3,897.6 lpm
Shell Scripts (8 concurrent)
839.5 lpm
523.6 lpm
System Call Overhead
2,362,637.6 lps
2,287,909.7 lps




macOS Sierra 10.12.1と10.12.6のベンチマーク結果を徹底検証


macOS Sierraの初期の頃のバージョンから、アップデートで最終版は10.12.6になりました。10.12.1と10.12.6でベンチマークから違いから進化を確認することができます。
シングルCPUのテスト結果です。
テスト項目
10.12.1
10.12.6
Dhrystone 2 using register variables
23,798,725.5 lps
27,421,357.7 lps
Double-Precision Whetstone
4,993.8 MWIPS
4,782.4 MWIPS
Execl Throughput
373.3 lps
357.8 lps
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks
429,539.9 KBps
531,617.5 KBps
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks
123,109.3 KBps
154,321.1 KBps
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks
1,227,553.5 KBps
1,420,759.9 KBps
Pipe Throughput
877,340.2 lps
1,036,572.1 lps
Pipe-based Context Switching
104,143.6 lps
125,117.7 lps
Process Creation
2,065.6 lps
1,606.0 lps
Shell Scripts (1 concurrent)
2,117.4 lpm
2,168.2 lpm
Shell Scripts (8 concurrent)
536.1 lpm
496.0 lpm
System Call Overhead
844,893.9 lps
989,595.6 lps




    マルチCPU(4コア)のテスト結果です。
    テスト項目
    10.12.1
    10.12.6
    Dhrystone 2 using register variables
    54,496,489.5 lps
    63,834,523.3 lps
    Double-Precision Whetstone
    18,408.2 MWIPS
    18,437.4 MWIPS
    Execl Throughput
    884.5 lps
    931.9 lps
    File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks
    806,942.8 KBps
    1,011,440.2 KBps
    File Copy 256 bufsize 500 maxblocks
    214,151.3 KBps
    292,341.1 KBps
    File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks
    2,227,382.7 KBps
    2,668,333.5 KBps
    Pipe Throughput
    2,048,499.7 lps
    2,390,328.3 lps
    Pipe-based Context Switching
    425,264.0 lps
    339,117.5 lps
    Process Creation
    3,135.1 lps
    3,351.0 lps
    Shell Scripts (1 concurrent)
    3,945.3 lpm
    3,897.6 lpm
    Shell Scripts (8 concurrent)
    576.9 lpm
    523.6 lpm
    System Call Overhead
    1,874,988.4 lps
    2,287,909.7 lps



    総評:macOS Sierra 10.12.6はそこそこ速いです。


    macOS Sierra 10.12.6はそこそこ速いです。java6が動かないと困るなどしがらみがない方は、Siriも使える10.12.6にアップグレードしても性能は落ちません。

    10.12.1でSystem Call Overheadの性能がだだ下がりしました。10.12.6で10.12.1より断然良くなっています。

    System Call Overheadは、close、getpid、getuid、umaskなど標準関数(システムコール)を呼び出す性能を示しています。標準関数はどのアプリでも、どのサービスでも使われています。
    macOS自体を含めて、 このSystem Call Overheadの指標は大きいほど良いと言えます。

    Process Creationテストは、fork()関数を呼び出す能力を計測しています。通常1つのアプリを立ち上げると複数のスレッドやプロセスを立ち上げる際、関わってくる能力ですので、 普通に利用している限り、この数値の良し悪しで大きな影響を受けることはないと考えています。


    まとめ


    10月にリリースされた直後のmacOSは、5、6回のアップデートを重ねることでベンチマークの結果が良くなることがわかったかと思います。
    macOS SierraよりEl Capitanが速かったよ
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