「あしたのジョー」
今のマンガにはない、
作者の想いだけ、自由な発想をそのままぶつけることのできた作品と思うのです。
現代では、
雑誌の購入者や視聴者の意見が、
出版社や作者に対し、匿名的且つダイレクトに発せられるばかりか、
それが全国に公表されてしまう時代です。
当然、スポンサーの意向もまた 当時に比べれば格段に厳しいものとなっており、
作品を残していくには もろもろの障害があるようです。
おそらく、今の時代に「あしたのショー」が生まれたとしても、
後世に語り継がれるような名作には ならなかったかもしれません。
まさに名作。 いつ見ても、何度見ても、涙してしまうのは44だけでしょうか。
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特に「あしたのショー2」は、最後のタイトルマッチがヤバいです。
青春のすべてをぶつけた最後の戦いを見守る者として
リングサイドにカーロスをも登場させるなど、
作者の数知れないトラップに まんまとハマってしまうのです。
最後の激闘後、死んでしまったのか、生きているのかといった論議は、
少年マガジンでの最終回(1973年)から30年近く経った現在も続いています。
(総発行部数はナント2000万部だそうです。)
44的には、ジョーの生死は 作者がファンを試す「いたずら心」と思います。
何をもって「生きている」というのか。
これこそが、この作品の最大のテーマではないかということです。
そう考えればこそ、最後に生死の判断をファンに委ねてしまった作り手の意志が
ハッキリと伝わってくる気がします。
青春を謳歌するっていうのは それほどのことであるべきだ。あなたたちも、そうであれ。
とした、作者の強い意図が感じられてならないのです。
名作は不滅とはよく言ったものです。
あと数10年経ったとしても、愛され続ける作品のひとつと思います。