最終的には、心の働きの脳内メカニス?ムについて述べていきます。
記憶力
記憶の種類
記憶にはさまざまな種類がある
記憶の保持時間
によって、 『短期記憶』
と 『長期記憶』
に分類される。
記憶の保持時間に注目した場合、概ね数時間程度で忘れてします記憶は『短期記憶』
それ以上覚えている場合は、『長期記憶』とされる。
朝何を食べたかの記憶は短期記憶で、小学校時代の遠足の思い出は『長期記憶』である。
分類は研究者によって異なる場合があるが、伝統的な分類では、短期記憶とは、数秒で忘れてしまうものから、1時間程度で忘れてしまうものような記憶のことを指している。
さて、面白いのは、朝食のメニューは必ず短期記憶として忘れ去られる運命にあるかといえば、そうとは限らないことだ。
例えば、1ヶ月前の食事の際、たまたまみそ汁をひっくり返してしまったとしよう。
この場合、1ヶ月経った今でも、みそ汁をひっくり返したことはもちろん、朝食のメニューまで覚えている可能性は十分に考えられる。
つまり印象的な記憶は、短期記憶から長期記憶へと変化するらしい。
出来事の記憶、知識としての記憶、体の動かし方の記憶では記憶のしくみが異なる。
記憶の保持時間ではなく、記憶する内容による分類もある。
朝食のメニューや遠足の思い出は、いつ、どこでと行った 個人の経験に基づいた出来事の記憶
である。
このような記憶は 『エピソード記憶』
と分類される。
また、いわゆる知識も記憶の一種である。
「地球は丸い?」
即座に「イエス」と答える。
実際に宇宙船に乗って地球の形を見たことはないのにである。
私たちの地球は丸いという知識は、本や映像を見たり、学校で教えられたりして記憶されたのだろう。今ではこの記憶をいつ、どこで覚えたのかさえわからなくなっている。
このような記憶は 『意味記憶』
と分類される。
一方、自転車の乗り方なお、体の動かし方の記憶もある。
ほとんどの人は練習することで、初めて自転車の乗り方を覚えるが、数年ぶりに自転車に乗っても脳は乗り方を覚えている。
このような記憶は 『手続き記憶』
と呼ばれている。
さらにもう一つ、 『プライミング』
と呼ばれる記憶がある。
まずは以下の文章を読んでほしい。
「ブラックホールとは、光さえも脱出できないほどの重力の強い天体である。
星がその一生の最期に超新星爆発を起こし、そのあとにブラックホールになると考えられている。
もともとブラックホールは理論上の産物に過ぎないと考えられていた。
しかし、研究が進んだ現在、ブラックホームは現実に存在すると信じる研究者が多い」。
何か気づいたろうか?
実は文章の最後の部分は、『ブラックホーム』となっている。
気づかないままブラックホールと呼んでしまった人もいるだろう。
これはブラックホールという言葉の繰り返すを無意識のうちに脳が記憶していて、ブラックホームをブラックホールだと思い込んだのである。
この思い込みが『プライミング』である。
他にも、記憶が意識ののばるかどうかで分ける 『顕在記憶』
と 『潜在記憶』
、
言葉で表現できるかどうかで分ける 『陳述記憶』
と 『非陳述記憶』
などの分類がある。
このように記憶にはさまざまな種類があり、種類ごとにしくみは異なると考えられている。
しかし、いずれの記憶でもそれを根底で支えてりのは 脳の神経細胞『ニューロン』
なのである。
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2019年02月26日
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