一方、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島近くでは6日、絶滅危惧種のウミガメを大量に捕獲していたとして、フィリピン当局が11人乗りの中国漁船を拿捕(だほ)した。比当局は主権保持のための行動としている。
国営企業の中国海洋石油(CNOOC)は今月2日、パラセル諸島近くで海上掘削施設による作業を開始。中国当局はこれより前、同施設周辺に約4.8キロにわたる排他的海域の設定を宣言し、軍用船による監視活動を始めていた。
ベトナムの国家国境委員会副委員長によると、中国船舶による威嚇行動は4日以降に始まり、放水砲なども用いた。ベトナム側に人的な被害が出たとしている。
中国外務省報道官は掘削作業は中国領内の合法的な行動と主張。ベトナム側の嫌がらせ行為は中国の主権侵害であるとも述べた。船舶同士の衝突については確認しなかった。
CNOOCは、スプラトリー諸島の海底には中国の原油やガス資源の3分の1が埋蔵されていると主張している。南シナ海の領有権論争には中国、ベトナム、フィリピンの他、台湾、マレーシアやブルネイも絡んでいる。中国は同海全域での主権を求めている。
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