第226話「太鼓を打つ刑事!」は、 メインゲストに倉田保昭さんが出演したことが最大の見どころ。同時期の刑事ドラマとして人気があったGメン‘75の草野刑事が、特捜にやって来たのです(笑)
妻を殺された元刑事の執念
8年前のバス放火事件で、目の前で妻を焼き殺された刑事(倉田さん)は、たった一人で犯人を捜し、復讐を遂げようという執念で、警視庁音楽隊に自ら転属を願い出て配属されていました。
そのころ、ラブホテルで女性の絞殺死体が発見され、特命課はその女性と音楽隊員が直前に会っていたことをキャッチ。音楽隊員に事情を聞きますが、のらりくらりとかわされてしまうのです。
音楽隊員には妹がいますが、実は放火事件の重要容疑者の娘で、血のつながりはありません。女性は重要容疑者の愛人だったということも分かり、特命課の捜査は妹へと絞り込まれていきます。
やがて妹は、女性を殺害した容疑で逮捕され、犯行を自供します。その動機は、重要容疑者である父親の居所を音楽隊員に隠し通すためだったのです。そこには「音楽隊員に父親殺しをさせたくない」との思いがありました。
重要容疑者の行方を追っていた特命課の目の前で、男は子供を助けようとして列車にはねられてしまいます。瀕死の容体で病院に担ぎ込まれた男。そこに音楽隊員がやって来たのです。
復讐に燃える音楽隊員は、桜井刑事(藤岡弘、)から拳銃を奪い、男に銃口を向けます・・・が、撃つことはできません。そこには、「こんな男だったのか」と虚無感に包まれる音楽隊員の姿がありました。
倉田保昭さんVS藤岡弘、さん
この作品は、ストーリーをどうのこうの、と言うよりも、倉田保昭さんと特命課のメンバー、とくに 桜井刑事役の藤岡弘、さんとの共演がとても見ごたえのあるドラマになっています。
Gメンでは、アクションシーンが倉田さんの見せ場でしたが、このドラマでは派手なアクションは全くありません。とくに前半部は、おっとりした人物像を演じており、ハードボイルドさは微塵も感じられないのです。
唯一のアクションシーンといえば、拳銃を狙って桜井刑事と格闘する場面。最終的に桜井は拳銃を奪われますが、無理やりというよりも、わざと音楽隊員に奪わせた、というようにも見えなくありません。
瀕死の重要容疑者を前にした音楽隊員の心の動揺が、うまく描写しきっていないのが残念ですが、そうした演出の甘さを補って余りある、倉田さんと藤岡さんの迫真のシーンでした。
ちなみに、ドラマ中盤では ひし美ゆり子さんも出演していますが、キュートなアンヌ隊員とは違った、色気ムンムンの大人の魅力を見せてくれていますので、これまた見どころの一つかもしれませんね(笑)
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