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2016年07月01日

心を開くキッカケ。聞き上手になろう。

私は何年か前にこんな変化を感じました。

ある男性は、年上の方なのですがあまり喋らない方で。
付き合いは長いのですが、ほとんど自分から話をしない方でした。
二人でいるときもほとんど話さないので、私はその場の空気を保つことに必死で自分がどんどん話をして、ちょっと気疲れしてしまっていました。
その方の話も聴きたかったんですけどね。

ずーっと、そんな感じで、その方が何を思っているのか、どういう人なのか、年数のわりにはあまりよく分かっていませんでした。

あるとき、阿川佐和子さんの書かれたベストセラー、「聞く力」を読みました。
その場の空気を保つことに必死で自分から話してばかりだった私には目から鱗が落ちたような気持ちになりました。

相手の言葉を引き出す。
相手が話す間合いを待つ。


そう、私はもともとせっかちな性格で、待つことができてなかったんです。
何か話しかけても答えがすぐに返ってこないから、矢継ぎ早に次の興味を引きそうな話を振って、の繰返し。

次第にその男性は少し不機嫌な顔をされていたのです。

よくよく思い返してみれば、その男性は私がなにか話したあと、少し話したそうに口を開きかけていたような気がする…。


その次に会ったとき、何かを問いかけたあとに充分な間合いを取りながら待ちました。


すると、、

話始めたんです。しかも笑顔で。たくさん。


その男性は、回りの人たちからも寡黙な人だという印象を持たれていた人でしたが、話始めたらこちらが何を聞かなくてもどんどん話してくれたんです。

私はそれを「うんうん。」「それで?」と相づちを打ちながら興味津々に聴きました。
とても楽しいお話でした。

こんなことを考えていたんだ。
こんな人生を歩んでこられたんだ。
意外な一面を見つけた!

などなど、発見はたくさん。
とても有意義な時間になりました。


その方は、私と話をする間合いが違ったんですね。
私より大分ゆっくり、言葉を選びながらお話しをされる方だったんです。

何年ものお付き合いをしながら、私は大半を自分の話ばかり、しかもその場の空気を保つために話していましたが。
その方の少しゆっくりとしたペースでのお話は、ほんとうに楽しいものでした。


それから、その方と話をするときは、口元、表情、仕草を見ながらゆっくり返答を待つようになりましました。
それからというもの、その方との会話への気疲れは全く無くなりました。


話をするペースは人それぞれです。
思い付いたことをどんどん話される方もいれば、言葉を選んで慎重に話される方もいます。
中には話すより聞く方が好きな人もいると思います。

本当に話を聞きたいと思ったら、相手のペースをよく見ながらそのタイミングをはかることで、より一層、相手の言葉を引き出すことができます。

そして、これができるということは、とても好印象を与えることにも繋がります。
人は大半の方が、自分の話を聴いてほしいと思っているそうです。
話すのが苦手な方、ゆっくりペースの方は特に今まで話したくても話せなかったことが多いと思います。

そんな相手の言葉をしっかり待って、ゆっくり聴いていけるだけの心の余裕のある女性は、とても優しく包容力を感じさせるかもしれません。
そして、話せたことで相手はとても心地よく、またあなたに会いたいと思ってもらえることにも繋がると思います。

見た目の綺麗さだけではなく、こういう人間力も高めていきたいと思いました。


阿川佐和子さんの「聞く力」、お薦めです。
posted by ナナ at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 人間関係
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