※ 本稿で取り上げている「アイスノンピロー」は生産終了しました。
連休明け火曜日以降、多くの地方で梅雨明け宣言がなされました。 今年は全国的に梅雨明けが例年より遅めだった様ですが、 週間予報の感じでは、未だ宣言の為されていない北陸・東北地方も近々梅雨明けとなりそうですね。 小・中・高校も夏休みにも入り、いよいよ本格的な夏の幕開けです!
と、言う所で久しぶりの「お買い物リポート」は、 夏を迎えた今だからこそのこの品物、 以前お届けした「 アイスノンソフト vs. ひえぷる やわらかまくら! 」の続編とも言い得そうな、冷感グッズ(保冷材)2種のリポートをお贈りします。 取り上げる商品は、「白元」(先頃少々残念なニュースの聞こえて来ましたが、頑張って貰いたいですね)の「アイスノンピロー」並びに 「熱スッキリアイスノン」です。
「アイスノン」その他の関連商品を…
● 製品概要
■ アイスノンピロー
本製品は 以前取り上げた 「アイスノンソフト」の謂わば改良型姉妹品とでも言うべき物で、 少々小ぶりな「アイスノンソフト」を専用の保冷バッグ(の様な物)に入れて仕様する、と言った感じの製品です。
fig. 01-02 にパッケージ外観を示します。
fig. 01 「アイスノンピロー」パッケージ外観(表)
fig. 02 「アイスノンピロー」パッケージ外観(裏)
fig. 03 に製品外観を示します。 「快冷弾力カバー」は、先述の通り表面がパイル生地(所謂タオル地)になって居る保冷バッグ、と言った感じの物です。 fig. 04 はカバー表面のクローズアップ画像です。
これまた先述の通り、 この「カバー」の中に一回り小さな「アイスノンソフト」の様な物が入って居ます。 (fig. 05)
fig. 07 「アイスノンピロー」構造図
さて、肝心の本体の方はと言いますと、 御覧の様にバッグが透明ではありませんので、その中身を伺い知る事は出来ません。 然し、「アイスノンソフト」同様にその構造を示す断面図がパッケージに描かれて居ます。(fig. 07)
この図からも解る様に、少々小振りで厚みが薄い以外、 カチカチに固まる短冊状の「凍結ゲル」を並べた下層部の上に、冷やしても固まらない「不凍ゲル」のバッグを重ねた、 ほぼ「アイスノンソフト」と同じ物の様で、それは凍らせてから触った感じからも伺えます。
■熱スッキリアイスノン
一方、「熱スッキリアイスノン」は、 手短にざっくり説明するならば、これも以前ご紹介した不二ラテックス・「ひえぷるやわらかまくら」に相当する商品(又は類似品、とも…まあ、どちらが先に出たのかは当方ハッキリとは知らないのですが)と言い得るでしょう。
ただ、機能的には確かに似た様な物同士なのですが、 実際に手にして使用してみた感触では、意外な程の差異が見られました。
先ず、fig. 08-09 に製品パッケージの外観を示します。
こちらは、今回比較対象とした「ひえぷるやわらかまくら」(不二ラテックス)とそう変わらないサイズです。 横サイズ(長手方向)が若干小さく、縦サイズが若干大きい感じです。 参考までに、比較の為「アイスノンピロー」と並べてみます。(fig. 10)
fig. 10 「アイスノンピロー」(下)との比較
fig. 11 「熱スッキリアイスノン」表・裏(下)の様子
製品本体の画像を fig. 11 に示します(下が裏面) 「アイスノンソフト」・「アイスノンピロー」とは違い、 こちらは実際の使用に当たっては、表裏を区別する必要はありません。
製品比較
アイスノンソフト vs. アイスノンピロー
先ず姉妹品とも言うべきこの両者から。
両者は、基本的に(本体は)同様の製品ですが、 再三述べている通り、その大きさに若干の違いがあります。
御覧の様に「アイスノンピロー」本体は、「アイスノンソフト」と比較して横幅が狭く厚みも 3/4 程度(fig. 13 参照)と、 少々(かなり?)小振りになって居ります。 専用カバー(と、言うよりは保冷バッグとでも呼ぶ方がしっくりくる感じですが)に入れた状態で 「ソフト」と拮抗(殊に厚み)する様な感じです。(fig. 14 参照)
○所感
で、使った感想ですが、要点を取り合えずリストアップしてみます。
□カバーに入れた状態では「アイスノンソフト」程には冷えない。
まあ、これは当然と言えば当然の事ですね。 繰り返しになりますが、本製品の「カバー」はクーラーバッグの様な物で、 中を低温に保つ=冷却効果の持続の為に働く物であり、 別段表面の冷却効果を上げる為の物ではありません。
然し、その故に「従来品ではキンキンに冷え過ぎて苦手…」、「タオルで何重にも包まないと使えない…」、等と言う方には丁度良いとも言い得るでしょう。
fig. 13 両製品厚み比較
fig. 14 厚み比較(カバーを掛けた状態)
□表面が結露で濡れて仕舞う事がほぼ無い
これは本製品(というか付属のカバーの)大きな利点でしょう。 当然ながら、使用していれば中は幾分濡れてしまうのですが、 水漏れや表面に水が染みて来る、といった事態は(筆者の試した範囲では)今の所ありません。
但し、先述の通り使っていれば中は当然濡れますので、 使用後は水分をしっかり拭き取って陰干しする等、しっかり手入れをしておきましょう。
尚、この「専用カバー」は、一応洗う事も出来ますが、 流石に洗濯機に入れてガラガラ〜っと言う訳にも行かず、 外袋の説明には手洗いするように指示されて下ります。 そんな訳で、本製品を使用する際はなるべく汚れない様に、 タオルで包むなり枕カバーを掛けるなりして、 直に使用するのは避けた方が無難だと思います。
□「まくら」としてはちょっと物足りない?
「アイスノンピロー」は、本体は「アイスノンソフト」よりもやや小さく(殊に厚みは大分薄い)、 カバーを掛けてやっと拮抗する程度のサイズですので、 「アイスノンソフト」が枕として物足りない(?と言うかサイズ的に小さい・合わないという感じでしょうか)と、言われる方には当然同様に感じられるでしょう。 その場合は、下に別途クッションを用意して、或いはバスタオル等を折り重ねて敷く等の工夫で補足しましょう。
○結論
では、今回新たに「アイスノンピロー」を購入し、使用してみて得た結論です。
取り合えず、 今回「アイスノンソフト」に対して「アイスノンピロー」を敢えて推す理由を特別見出す事は出来ませんでした。 但し、現在 Amazon での実売価格で¥100 程度「ピロー」の方が安くなって居りますので、 価格面での優位があります。(この辺りはやや流動的ですが)
他には、従前品が「冷えすぎてどうも苦手」、 「タオル等巻いてもどうしても濡れてしまうのが…」と、仰る方なら、「アイスノンピロー」の方が向いているかも知れません。
兎に角、この両者の違いは、ほぼ専用カバーの有無と本体サイズの若干の違いのみですので、 複数個のご購入をお考えであれば、少なくとも内一箇を「ピロー」にするのもアリだと思います。
やわらかまくら vs. 熱スッキリアイスノン
次に「やわらかまくら」(不二ラテックス)と「熱スッキリアイスノン」の類似品ライバル対決(?)です。
この両者は謳われる機能はほぼ同様で、 一見すると同じ様な商品ではないかと思えますが、 実際に手にとって見ると、結構違った印象を受けました。
ではこちらも使い比べてみて感じた要点を挙げて行きましょう。
○所感
□ズシリと重い(?)手応えの「熱スッキリ〜」
今回新たに購入した「熱スッキリアイスノン」ですが、 先ず手に取った時に、結構ズシリと重量感の様な者を感じたので、ちょっと驚きました。 その重量についてはパッケージには特に記載が無く、また今回当方でも計測等は行っておりませんので、 実際に「やわらかまくら」に比較して重いのかどうかは判りませんが、とにかくちょっと違う感じがしたのです。
内部の構造等については、「熱スッキリアイスノン」は外袋(?)が不透明ですから伺い知る事は出来ないのですが、 手で触ってみた感じでは、矢張り「やわらかまくら」同様、 中にもう一つ保冷材のバッグが入っている2重構造になって居る様です。 取り合えず手に取った感触では、 「熱スッキリアイスノン」の方が造りがシッカリしている、と言う感じを受けました。
両者の違いは、凍結させると更に如実に現れました。 「やわらか〜」が、以前の記事でも書いたのですが、 「袋詰めのシャーベット」の様な感触なのに対し、 「熱スッキリ〜」の方は、何と言いますか、ゴムかウレタンの様な、「塊感」の様な物が感じられるのです。 しかも、「やわらか〜」の方は使い始めると程なくしてぐにゃぐにゃに柔らかくなるのに対し、 「熱スッキリ〜」の方の「塊感」はかなり長く持続する様です。 兎に角、両者はかなり感触が違います。 この感じだと、そもそも両者の保冷材の成分・材質に大きな違いがある様ですね。
□表面の冷たさは「やわらかまくら」
これはそこまで大きな差があるわけでは無いのですが、 表面を直に触った感じでは「やわらか〜」の方がより冷たく感じました。 恐らく外袋の素材の違いが出ているのでは無いでしょうか? 「やわらかまくら」が滑らかな表面のモノ(これは社名通りの「ラテックス」なのでしょうね)なのに対し、 「熱スッキリ〜」の方は「アイスノンソフト」と同様の、表面がザラついた(?)感じの素材です。
また、これは「〜ソフト」との比較の時も感じたのですが、 「やわらか〜」の方が表面に霜がより着き易い様な気がします。
□冷却効果の持続時間は大差ない?
「やわらか〜」は、十分凍らせた直後はそれなりに硬くなりますが、直ぐに溶けて(?)柔らかくなります。 然しだからと言って、「熱スッキリ〜」と比較して特段冷たさの持続時間が短い、等と言う事はなさそうです。 両者を同時に使用してみても、持続時間に大差は感じられませんでした。
□「患部」にフィットさせ易いのは「やわらか〜」
先述の通り、「熱スッキリ〜」は凍結させるとガチガチに固まるわけでは無いものの、 ゴムかウレタンの様な固体になる感じですので、 腫れや炎症等の患部に当てて冷やす様な使い方には、使えないわけではありませんが、 最適とまでは言えないかも知れません。 個人的には、その様な使い方の場合は「やわらか〜」の方が向いてそうに思います。
○結論
以上から得た結論としては、打ち身や炎症等、体の特定の部位に当てて冷やす、と言う様な使い方をするならば、 「やわらかまくら」の方が向いているであろう、と言うことです。 では、「熱スッキリアイスノン」はどの様な用途に向いているか?と言う事ですが、 全体的な造りや凍らせた際の感触がシッカリして居る事等から、 従来の「水まくら」等の置き換え様としての用途をお勧めします。 この辺りは好みの問題になって仕舞うでしょうが、 直ぐにグニャグニャに柔らかくなる「やわらかまくら」より、こちらの方が枕としてはよりしっくり来る感じです。 「アイスノンソフト」が枕としては厚すぎる(高すぎる)と感じる方はこちらを利用すると良いでしょう。
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