ニュースで興味深い報道を行っていました。小池都知事の「希望の塾」の試験についてです。今回はコレについて投稿します。
・ 1.はじめに
・ 2.試験の構成
・ 3.論文試験の内容
試験の構成は以下のとおりです。昔の技術士の第一次試験のような構成です。
・論文試験(1時間で800〜1200字を論述)
・マークシート式の適性テスト(2時間)
文章問題(52問・25分)
資料解釈(40問・35分)
性格適性試験(68問・30分)
「都議選候補試験」の応募コースは3種類で、「都議選対策講座」、「政策立案部会」、「両方」とのことです。
論文試験の内容は以下のとおりです。
論文のテーマは、午前と午後で異なり、午前は「二次代表制について」、「東京都の政策課題」、「貧困問題の連鎖を止めるための政策立案」、「CO2削減」に関する論文、午後は「議員提案条例」、「行政改革における情報公開」、「アベノミクス」、「赤ちゃんポスト」に関して問う設問とのことです。
愛知豊橋・長坂なおと(さん)のblog によると、具体的な論文試験の設問内容(午後の部)は以下のとおりです。
A.議員の「議員提案条例」とは何か。実態とその仕組みについて説明して下さい。その上で、各地の現状を総括し、今後のあるべき姿を述べて下さい。
B-1.行政改革においては「情報公開」が必要です。なぜでしょうか。行政と民間企業の違いに言及しつつ、事例とともに理由を3つ以上あげて解説して下さい。
B-2.アベノミクスとは何か。それ以前の政権の政策との違いに触れつつ説明したうえで、現状を評価して下さい。そのうえであなたは賛成か反対か理由とともに今後に向けた意見を書いて下さい。
B-3.「赤ちゃんポスト」というものがあります。赤ん坊を育てられないと思った親が子供を安易に放置、虐待しないように預かる箱です。病院などに設置され、匿名で赤ん坊を置いていき、あとで病院が里親を探したり、施設に収容します。さて、この制度については賛否両論あります。それぞれどういう意見と思われますか。賛成反対それぞれの主張を書いて下さい。そのうえであなたの考え方を最後に書いて下さい。
設問について忠実に答える必要がある問題だなと私は思いました。
例えば、上記のAの問題を例に挙げると、
まず、「議員提案条例の実態」を記述、次に「議員提案条例の仕組み」について簡潔に記載。この両者を一緒に書くと良く分からない答えになってしまうので、分けて書いた方が良いと思います。
続いて、「各地の現状の総括」を記述します。各地というのが気になる文言ですが、「東京都の各地の現状(各地の課題)についてまとめること」、もしくは「東京都と他の自治体を比較して東京都の課題を記述すること」を求めているのではないかと思います。
で、最後に「今後のあるべき姿」について、「(政策を実施した際の)現実的なあるべき姿」を私であれば記述します。
ちなみに「議員提案条例」とは、地方自治法で定められているもので、予算を除いて「普通地方公共団体の議員は、議会の議決すべき事件につき、議案を提出することができる」と定めるものです。提案するには、定数の12分の1以上の議員の賛成が必要です。政策条例とは市民の暮らしに直接かかわる内容のものを指し、議員の報酬や定数、議会運営など制度面の条例と区別されるものです。
私が考える「議員提案条例」の問題は、「東京都の議員提出条例」は他の自治体と比べると非常に少ないこと(提案できる事案は沢山ありそうですが、大阪と比べると随分少ない)、「議員提出条例」を提出するためには、様々な関係機関との調整(根回し)が必要であることです。その辺を分かりやすく記述するれば、良いのかと勝手に判断しました。文句ばり書いてもNGです。
上記ですが、 「法律、地方自治の知識が不十分である方」、「論文を書くことに慣れていない方」、「物事を俯瞰してみることができない方」にとってはかなり辛い問題だな〜 という印象を受けました。
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