地方都市では通勤や買い物等の移動の大半は「車での移動」がほとんどです。仙台も例外ではありません。
仙台の朝の渋滞はひどいです。道路整備の遅れが一因かもしれませんが、私は以下の写真のようなコインパーキングの存在が大きいと考えています。写真の駐車場は「仙台駅の隣にある某家電量販店の駐車場」です。写真には「ぼかし」を入れていることをご了承願います。
24時間停めても700円です。この金額ですが、この駐車場だけが激安な訳ではありません。街中を探すと1日700円〜800円程度で停められる駐車場は無数にあります。
公共交通機関との比較
1日700円〜800円というのがミソです。下のポンチ絵は郊外の住宅地から仙台の中心部へバス・地下鉄を利用して移動した場合の料金の一例です。仙台駅から半径10km弱の 長命ヶ丘 を例とします。
この住宅地から仙台駅まで向かう経路は2系統あります。1つは地下鉄八乙女駅まで宮城交通で向かい、八乙女から地下鉄に乗換える経路、もう1つは直通バス(仙台市営バス)で仙台駅まで向かう経路です。いずれのルートも往復で900円以上かかります。また所要時間も1時間弱です。 費用面では完全に自家用車の方が分があります(完全に車の勝利です)。 車で行く場合の所要時間は20分から30分です。公共交通機関を利用する場合の半分程度の時間で到達できます。
仙台の郊外の住宅地は、大半が上記の「長命ヶ丘」のような住宅がほとんどです。山の上を切り飛ばし、その上に住宅団地を造成するという手法がほとんどです。航空写真でみると住宅地が島のように点在しています。
車で街なかまで通勤する方の多くは、上記のような住宅地に住んでいる方です。
運賃が高く、時間もかかる交通機関を使うより、ドアtoドアで自分のプライベートな空間があり、自家用車さえ持っていれば安く行ける車にシフトするのは当然の結果です。車利用者にとって多少の渋滞なんて無問題です。
乗り換え抵抗
また、バスと地下鉄の乗り換えは「乗り換え抵抗」が相当効いてきます。専門用語ですので、細かい説明は割愛しますが、要するに 「乗り換えが面倒くさい」 という意味です。パークアンドライドの施策検討やターミナル駅等の交通計画で 最も重要なことはこの「乗り換え抵抗」を極力少なくすることです。 →当たり前のことですが、コレがなかなか難しいのです。東京等の大都市で空港リムジンバスが大活躍している理由はこの「乗り換え抵抗」がないためです。
地方都市の場合は、車を使って最寄り駅まで行って、地下鉄に乗り換えるよりは、直接街なかまで車で行った方が楽だし安い。パークアンドライドの施策が失敗して、いつの間にか消えている最大の理由はコレです。恐らくガソリン単価がかなり上がっても、車から公共交通機関に切り替えるのは難しいです。東日本大震災のときのように、ガソリンが手に入らない状況にするか、東京都心のように駐車料金を高額にしないと無理だと考えています。
これを語り出すとキリがないのでこの辺でやめておきます。
仙台には、今年の12月に2本目の地下鉄が開業します。利用者を一人でも増加させるためには、車利用者をいかに地下鉄やバスへシフト(車から客を奪う)ことが重要であると私は考えています。
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全体的に運賃が高い、転換クロスシートがない、(広島や大阪、金沢、名古屋にはある。)、快速が導入しない、電車やバスは全て仙台駅一極集中する影響で市街地の渋滞が酷いなどです。
特に転換クロスシート導入は仙台は必要なのに何故しないのか疑問です。
転換クロスシートとトイレは居住性を上げる要因になるのに何故、しないのか疑問です。
後、仙台には環状線が必要なのに仙台駅に鉄道路線を集中させるのも可笑しいと思います。
また、仙台駅も移動にペストリアンデッキのみで移動する構造も可笑しいと思います。
普通の都市なら夏の暑さや雪対策の為に地下道や地下街があるのに仙台はペストリアンデッキ頼みなのも可笑しい。
しかもロフトの1階がパチ屋なのも移動を阻害していないかと思う。
そう考えると仙台は公共交通機関だけでなく仙台駅一極集中を中心とした街づくりを見直さないと行けないと感じます。