神奈川 81
秋田 84
観客「おおーーっ。中山を外してきてる。山王単独チームだ。」
観客「神奈川はインサイドを固めてきたな。」
それぞれのメンバー交代を見て、観客はざわめいていた。
赤木「いくぞっ!気合で負けるな。」
そういいながら赤木がボールを入れた。
三井から牧へボールを渡した。
ハイポストの位置に花形が展開した。
藤真「これで攻撃の幅が広がる。花形は、インサイドだけでなくいろんなプレーができる。」
しかし、意外にも牧は花形にボールを入れなかった。
牧と藤真の差がここにあった。
藤真は周りを活かすプレーでチームを盛り立てていくが、牧はここぞという場面では自ら切れ込んで、自分で決めることでゲームの流れを持ってくるのだ。
なので、ハイポストに花形がいると逆に違和感があり、プレーしにくく感じていたのだ。
それを感じ取ったのが、仙道。
仙道が牧の後ろに回り込んだ。
牧は仙道へボールを渡すと右へ流れた。
松本「仙道、お前の好きにさせん。」
松本は仙道のマークにしっかりついていた。が、仙道は意に介していなかった。
仙道は、ノールックで鋭いパスを入れた。
松本「なにっ。このタイミングか?」
仙道の鋭いパスが赤木に渡った。
三井「赤木、勝負だ。」
赤木に迷いはなかった。振り向きざまにシュートを放とうとした。
が、現実は厳しかった。河田のブロックショットに阻まれた。
そのボールを拾ったのは、一ノ倉。
牧「戻れっ。」
ここで5点差になるとさすがに厳しくなるのは神奈川のメンバーはみんな感じ取っていた。
懸命に戻った神奈川のメンバーで、速攻を食い止めた。
ように見えたが、なんとここで深津。
宮城「まずいっ、深津のスリーだ。」
牧「なにっ。」
スリーポイントラインよりかなり後ろでボールをついていた深津がいきなりのスリーを放った。
(パスッ)
観客「おおーーっ。決まったーーーーーー。」
深津「今まで、さんざんやられたお返しピョン。」
この3点は大きかった。残り時間が少なくなっていることと、牧が深津に決められたことによって、チームのメンタルに与える影響が大きかった。
神奈川 81
秋田 87
高頭「6点差か・・・。残り2分53秒か・・・。」
高頭も打つ手がなくなってきていた。インサイドの赤木が完全に止められている以上、外に頼らざるを得ない。
三井「まだだぞ。まだだ。ここまできてあきらめんじゃねーぞ。」
三井は、まだあきらめてなかった。そして、すぐにボールを入れた。
そしてまだあきらめてなかった選手がここにもいた。牧だ。
牧がものすごいスピードで敵陣へ切れ込んだ。
河田「牧か。面白ぇ。」
そういって河田は牧がジャンプシュートの体制で突っ込んできたところへブロックショットの体制で食い止めようとしていた。完全に止められる体制だったが、牧が空中で体を反転させ河田の横からシュートをねじ込んだ。
神奈川 83
秋田 87
牧「うらぁあああーーーーー。」
彦一「な、なんじゃーーー、今のプレーは。完全に止められるタイミングやったで。す、すごすぎる。」
清田「ま、牧さんがあんなにムキになってプレーをしている・・・。」
河田「な、なんだ。今のは。牧にあんなプレーができるのか。沢北のようだった。」
河田は驚いてはいたが、すぐに次のプレーに切り替えていた。
そしていつものように野辺から深津へボールを入れようとしたそのタイミングで陰からこそーっと三井が河田の後ろから現れた。
三井のパスカットだ。
桜木「き、きたねぇ。」
三井は、すぐにシュート体制に入った。
が一ノ倉が追いついてきた。
ワンドリブルを入れて、交わしにかかったタイミングで、なんと後ろにバックステップをした。
これには秋田のメンバーも虚を突かれた。
三井「こんなチャンスは滅多にねぇ。」
そういいながら放たれたシュートは、今までより高くキレイな弧を描いてリングへ吸い込まれた。
神奈川 86
秋田 87
残り2分10秒・・・。
(続く)
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更新お待ちしております。
私も似たようなblog更新しています。
いつでも遊びに来てください
『スラムダンク』は何年経っても読み返したくなる最高の漫画ですよね!
大好きな“ミッチーと仙道君”。この2人の天才が今後どう絡みどう活躍していくのかが今からとても楽しみです!
“早く続きを読みたい!!”…と言いたいところですが(笑)これからもお体に気を付けて、マイペースで書き続けていって下さい。応援しています!!